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更新ありがとうございますっ!! 突発で書いてこのクオリティはすごい!! 尊敬に値します…… 最終回な雰囲気出せてますよ! でも、もうそろそろ終わっちゃうのかと 思うとちょっぴりさみしい気もしますね… 1話からずっと読んできたのでw 最終回までちゃんと 読ませてもらいますね! 続き、楽しみにしてます!
〜カナタ side〜
多分“オレ”は、ずっと『俺』の中に 存在していたんだと思う
今まで、その存在に 気がつけなかっただけ
ずっと前から奥底に眠っていたのを、 今日、冬真が目覚めさせてくれた
カナタ
オレは、どうしたい?
これまでずっと自我が無かったから、 やりたいことなんてない
これからどうしたいか なんて願望、オレにはない
カナタ
……あの時、オレが無意識で 言ったことが気がかりだった
カナタ
カナタ
カナタ
「オレを返せ」
明らかな、愛華凛への…… 空喰への、反抗の意思だ
きっと、今あの家に戻ると、 二度と冬真達に会えなくなる
それどころか、外に出ることさえも 許されなくなってしまうかもしれない
それを“嫌だ”と思ったから、 オレはここにいることを選んだ
ちゃんと、自分の意思で
でも、今考えるべきなのは、 これからの将来
一生この相川家にいるのは、 流石に無理だろう
そうなると、いずれ家に戻らないと いけないことになる
カナタ
……いや、ちょっと待て
家に戻って閉じ込められたところで、 オレは前までの俺とは違う
自我があるんだから、反抗して、 逃げ出すことだってできるんだ
カナタ
愛華凛と当主の対決に行きたくないと 言って、オレはここまで来た
誰でもない、自分の意思に従ったんだ
オレは、どうしたいのか──
ずっとずっと、オレは暗闇の中にいた
何も感じない、何も見えない
ただ、『姉』についていくだけ
「──どうして私たちは、 仲良くしちゃいけないの?」
……オレは、何も思わなかった
今までのことを、漠然と思い出す
その中で、一つ、 オレに感情が湧いてきた
カナタ
空喰への“怒り”
復讐までいかなくてもいい
ただ、今まで散々してきた あいつらを許せなかった
だから、もう従うだけじゃないんだ って言いたい
カナタ
これが、今のオレのしたいことだ
でもきっと、今のオレ1人の力じゃ 何もできない
だから、オレの持っているもの……
カナタ
冬真と、翔太と、瑞樹の力を借りたい
冬真
冬真
翔太
瑞樹
『俺』のことを好きになってくれて、 いつの間にかみんながついてきていた
『俺』を楽しませてくれたり、 『俺』を心配してくれた3人
カナタ
オレは、この感情を知らない
知らないけど、この温かい気持ちは、 ずっと忘れないでいようと思った
次の日
〜冬真 side〜
昨日はもう遅かったから、 天ちゃんと新條先輩には、 うちに泊まってもらった
そして今、カナタ先輩以外の ボクらは、昨日の客間に集まっていた
昨日聞いた、カナタ先輩の意思
実はあの後に、もう一つ とあることを頼まれていた
カナタ
襖が開いて、カナタ先輩が入ってくる
けど、その姿は初めて見るものだった
頼んできたことのもう一つは、 髪色と目の色を元に戻してほしい、 というもの
少し長い藍色の髪に、 黄色と紫のオッドアイ
これが、カナタ先輩の本来の姿
カナタ
翔太
前のめり気味に、天ちゃんがそう言う
ボクも何かを言おうと思ったけど、 「似合っている」はおかしいかな
冬真
カナタ
すると、僅かに笑ったカナタ先輩
でも、まさか先輩がそんなことを 聞いてくるとは思わなかったから、 少しびっくりした
冬真
家でずっと嫌われ続けていたから、 ボクらに見せることを怖がっても、 仕方ないのかもしれない
瑞樹
今の時間は14時、 完全に学園には遅刻だ
けどあの学園は、授業はほぼ必要ない から、遅れたところで何も問題はない
大切なのは、カナタ先輩を 空喰家から守ること
空喰会長の支配下の中、 カナタ先輩を守り切るには、 常に一緒にいないと危ないと思う
放課後ならずっと一緒に行動が できるから、その時間を利用する
冬真
冬真
冬真
昨日4人で話し込んだことを、 もう一度ボクがまとめる
みんな、「分かった」と言うように こくりと頷いた
カナタ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ
そよよ