朝イチからの病院の帰り道も 人目をはばからず泣きながら帰った
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
大丈夫 良くなるよ 何百回この言葉をいつも 言い続けただろう
ひな
ひな
相変わらず瞬きをしないワンコを 布団に横たわらせ 毛布に湯たんぽを用意する
ひな
ひな
ひな
ワンコの頭を撫でながら 時折呼吸の確認をしながら 寝返りを変えながら 何時間経ったろう
ひな
ひな
ひな
色々な事を調べながら 数分置きに寝ているワンコの 様子を見たり呼吸の確認をする
ひな
ひな
携帯ゲーム自体は 2分ほどで終わるパズルゲームだった そしてゲームを終えて ワンコの様子を見る
ひな
ひな
ひな
ゲームを始める前に見た時と ゲームを終えて見た時に明らかに おかしいことに気づいた 頭を反るように口元は開き 開いた口から舌がダラリと出ていた
ひな
心臓が高鳴る 布団を引っぺがしワンコの胸へと 耳を当てる
ひな
何も聞こえない
ひな
ひな
ワンコを抱き上げると まるでぬいぐるみを 持ち上げたかのように なんの力も無い ダランとした感覚で私は察したのだ
ひな
ひな
ひな
まるで心臓を掴まれたように痛い こんなに喚くほどの声だけが 家中に響き渡る
ひな
もう一度ワンコを横たわらせ しっかりと耳を当てる 小さくて聞き逃しているだけ そう思って何度も何秒も 耳を当てる
ひな
ひな
ひな
ひな
嗚咽から絞り出す言葉 それでも諦めきれず耳を当てる
冬の夕方は暗くなるのが早い… ひとしきり泣いて呆然としていた それでもなぜかどこかにある 冷静が顔を出す
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
泣き喚き呆然としていた時間から また涙が止まらなくなる 冷静とは違う何か… その何かの感情で保冷剤を買うため 家を出る
泣き腫らした顔でも 周囲の目なんて気にならなかった 保冷剤を買いに行く道 寒い外 楽しそうな人たち まるで自分だけ時間が止まったようだった…
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ペット霊園に電話した時 明日にでも、と言われたが 口と心が拒んでしまい 明後日の朝イチの火葬となった
ひな
保冷剤をお腹や背中 頭周辺に置き 横たわらせたワンコを見ながら なかなか眠れず朝方まで ぼろぼろと泣いた
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