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初めてくるペット霊園 たまたま自宅から近かった 最近出来たばかりのような感じだ
霊園の担当者
霊園の担当者
淡々と説明している目の前で 私はただ聞くことしかできずにいた
霊園の担当者
ひな
ひな
こじんまりとした部屋に通され ゆりかごに入ったワンコと 15分ほど過ごせるそうで ちゃんと祭壇があり お線香やおリンもあった
霊園の担当者
霊園の担当者
ひな
ゆりかごに横たわるワンコは ただ眠っているだけのようにしか 見えない 1人になった瞬間 ワンコの頭を撫でたり身体を撫でたりしながら担当者が戻るのを待つ
霊園の担当者
霊園の担当者
霊園の担当者
霊園の担当者
そうして自分で用意した花や ジャーキーやご飯をワンコを 囲うように並べた
霊園の担当者
霊園の担当者
綿棒のようなものに水をつけ ワンコの口へと付ける
ひな
ひな
ひな
ひな
霊園の担当者
言われるがままに進む
ひな
ひな
お線香をあげ おリンを鳴らし 手を合わせる
霊園の担当者
霊園の担当者
ひな
こじんまりとした部屋から 荷物を持って火葬場へと移動する
霊園の担当者
霊園の担当者
ゆりかごを乗せた台車が ガラガラと焼却炉へ向かう
ひな
ひな
ひな
ひな
バタンっ 焼却炉の蓋が閉まる音が 響く 泣きながら立ち尽くすしかなかった
霊園の担当者
霊園の担当者
ひな
霊園の担当者
霊園の担当者
待合室はソファとテーブル 本棚やショーケースがあり 広々とした場所だった
霊園の担当者
霊園の担当者
そう言って待合室に 1人残された ショーケースを見てみると たくさんの骨壷や 遺骨キーホルダーなどがあった
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ショーケースの中から ワンコに似合う色とデザインを 決める ネックレスも買おう 事前に渡された用紙に希望の物を記入する
ひな
ひな
テーブルにノートが置いてある
ひな
ノートを開くと日記のように ◯月◯日◯曜日 ◯◯ちゃん 今までありがとう お空で見守っててね ママより
ひな
ひな
パラパラとめくると 飼い主さん達の想いが綴られていた
ひな
ひな
ひな
泣きながら途中まで読んだが 書く気分にはなれなかった まだ嘘だと思いたかったのかも しれない
ひな
ひな
1時間ほど経ったろうか 担当の方が戻ってきた
霊園の担当者
霊園の担当者
ひな
ひな
担当の方が希望用紙を受け取り 水色の骨壷を用意している
またこじんまりした部屋に通される 目の前に飛び込んできた光景は 小さいお骨になったワンコだった
ひな
ひな
変な表現だが 白く小さいたくさんの骨 頭蓋骨が一目でワンコだと 分かるのだ
ひな
霊園の担当者
1つ1つ震えながら箸で拾い ワンコは小さな骨壷に納まった
霊園の担当者
ひな
遺骨カプセルに小さな小さな 尻尾の先と爪の先を入れる
霊園の担当者
ひな
霊園の担当者
霊園の担当者
ひな
そう言って霊園を後にした
外に出て骨壷を入れた 手提げ袋を大事に抱え 徒歩で帰宅することにした
ひな
ひな
そう言って空を見上げた時 信じられないことが起こった
ひな
白い雲がワンコの形になり 私にはハッキリ見えたのだ 笑顔で走るワンコの姿が 耳がなびき 嬉しそうに走っていた
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
その雲を見ながら私はそう 声をかけた
ひな
ひな
そう思い携帯を空に向けた時 ワンコの形をしていた白い雲は さーっと消えていった
ひな
ひな
ひな
ひな
寂しさはもちろんあるが なんとなく肩の力が抜けたような 気がした
ひな
ひな
手提げ袋の中のワンコに そう言って 帰路に着いたのだった