朝、玲楽が仕事へ向かっていると 財布が落ちていた。
仁見 玲楽
あ、財布だ
天使
交番に届けなさい
悪魔
ぬすんじまいなよ
仁見 玲楽
どうしようかな
少女
さっさと決めなさいよ!
仁見 玲楽
わぁ厳しい
少女
ほ、ほら、迷ってたら
遅刻しちゃうじゃない
遅刻しちゃうじゃない
仁見 玲楽
今日はツンデレモードか
悪魔
交番に寄ってる
暇なんか無いし、
盗もうぜ
暇なんか無いし、
盗もうぜ
天使
駄目よ
そんなことをしたら
バチが当たるわ
そんなことをしたら
バチが当たるわ
少女
本当のろまね
もう踏み切り
鳴ってるわよ
もう踏み切り
鳴ってるわよ
仁見 玲楽
嘘っ!?
落とし主さん
ごめんなさ~いっ!
落とし主さん
ごめんなさ~いっ!
玲楽は落ちた財布を 見て見ぬふりして駆け出した。
その直後……
男
あったあった
男
良かった誰にも
拾われてなくて
交番へ行く手間が
省けたよ……
拾われてなくて
交番へ行く手間が
省けたよ……
男
おっと、
急がないとまた上司に
怒られる!
急がないとまた上司に
怒られる!
男は通ってきた道を 走って引き返した。