なんだかんだ付き合ってる

桃青 通報×

「結局お互い大好き」の番外編

部屋から聞こえてくる甘い声

また今日もか、なんて溜息をつきながら 自分の部屋へと逃げ込む

さとみくんは一言で言うと屑だ

毎日違う女の子を連れてきては こうなっている

そんな屑と僕は一応付き合っている

告白なんてものはされてない

高校生になった初日 たまたま隣だったさとみくん と仲良くなった

彼は凄くかっこいいし、それに ゲームの話で盛り上がった

そこからどんどん仲良くなり、 家に遊びに行った日だった

その直後視界がぐるっと変わった

理解が追いつかない僕に さとみくん笑みを浮かべながら こう言った

僕はその日彼に初めてを取られ襲われた

体の相性が良かったのか、 さとみくんに気に入られ

恋人ではなくセフレという関係になった

そういう知識が疎い僕は さとみくんに流されるまま承諾した

さとみくんは僕のこと好き というわけじゃないことは 一緒に過ごしていてよくわかっている

色んな人に好きと言っているし

同棲しているがあまり一緒にいない

僕たちに比べて るぅとくんとりいぬくんは お互い好きだってよく分かる

よく喧嘩しているけど 誰よりもお互いを大事に思っている

羨ましいと感じるが

別に僕はこのままでもいい

しばらくすると部屋の扉がノックされた

女の子は帰ったのだろう 前開きのシャツを羽織って 何やらスマホを操作している

さとみくんは人の手料理を 食べようとしない

昔、少し重めの女の子に 料理の中に血やらなにやら入れられていたらしくそれ以来少しトラウマ気味に

さとみくんの浮気のせいなんだけど

僕料理得意なのに、 食べてもらったことない

必要最低限の会話をして さとみくんは扉を閉めた

数分後、届いたらしく さとみくんにリビングに 来るように呼ばれた

美味しそうに頬張る彼の表情は 少し可愛らしい

その後色々済ませて 寝ようと思い部屋に戻ったら 後ろから抱きつかれた

ほら、やっぱり

さとみくんは脱がせるのが好きみたい

他の奴にはやらないらしい

ころんのは興奮するって そういう発言やめて欲しい

期待してしまうから

満足したのか、部屋に戻ったさとみくん

後処理くらいしろよ、と心の中で 文句を言ってお風呂場へと向かった

桃青も好きなんだ