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ボスキと主様

第56話 - 第56話秘めし熱情の華が開く時 (主とルカスデート編)

2024年09月22日

#悪魔執事と黒い猫

#ボスキ・アリーナス

aimer(エメ)

ルカス

本日は、私とのデートですが、主様に観劇をご覧になっていただきたいと思いまして、券を2枚ご準備致しました。御一緒していただけますか？

主

うん!見に行こう。ルカス///

ルカス

はい。ぜひ。
本日、1日よろしくお願いいたしますね。主様。

主

うん!ルカス///

やはり、いつもの紳士的な態度で女性をリードしてくれるルカスに主はドキドキしながらも一緒に観劇に向かった。

そして、観劇会場に着き、席に着くとルカスがいう。

ルカス

楽しみでございますね。主様。

主

うん///

主

(ルカスの隣で、こんなに近くて…///ドキドキしちゃう///)

ルカス

(主様は、楽しんでいただけるでしょうか？私とのデートを……。デートですか…。今までは、情報収集のためにそんなことをしていたこともあったけれど…。本当に私が心から時間を共に過ごしたいと思った女性(ヒト)は、主様がはじめてですね…。)

ビーーー

開幕のサイレンが鳴る。

そして、観劇は、貴族の令嬢と街に住む少年の禁断のラブストーリーであった。そして、クライマックスに近づいてきた時…。

街に住む少年役

それでも、私は貴女を愛しているのです！

貴族の令嬢役

いけませんわ！お父様が、貴方と私が結ばれることを許してくれないですもの!
どうか、私のことはお忘れになって!貴方は、他の方とお幸せになって!

主

ぐすっ…ぐすっ…。

ルカス

主様。こちらを。

そういい、ルカスは優しく微笑み、ハンカチを渡してくる。そのハンカチを受け取り主は感謝を伝え涙をハンカチで拭く。

主

ありがとう…ぐすっ…ルカス。

ルカス

いえいえ。

ルカス

(主様は、涙もろい方なのですね。私は、こうやって観劇を観たとしても、フィクションだと認識しているので、悲しいと思うことはありませんが…。そもそも、結ばれない相手に恋語がれるなど理解できませんね…。いえ…それは、違いますね。なぜなら、今の私は、主様…〇〇さん、貴女を愛してしまったのですから…。)

観劇への共感を感じ、ルカスも少しだけ胸に痛みを感じながら、涙を出すことなく観ていた。

観劇が終わり、会場を後にした2人は、昼食をとりに近くのカフェに来ていた。

主

あ～感動した～。最後は、貴族の父親の静止を振り切って、街の少年と駆け落ちしてハッピーエンドになるなんて。

と余すことなく、感動をルカスに伝える主にルカスは微笑みいう。

ルカス

そうですね。感動致しましたね。
主様が観劇を楽しまれたようで何よりです。

主

うん。連れてきてくれてありがとう。

ルカス

いえいえ。ところで、主様はこの後、どちらへ行かれたいですか？

主

うーん。

ルカス

フフ。特段ないようでしたら、お近くに雑貨屋さんがありますので、見に行かれますか？

主

うん!行く!

主

(やっぱり、ルカスは大人で紳士的でリードしてくれて…すごいな…。でも、デートに誘うってことは、私のことが好きってことだよね？///)

主

(でも、そんな素振り一切なくて、ルカスにとっては、女性とのデートは慣れていることなのかな？前に情報収集のために婦人とお出かけすることもあるって聞いたことあるし…。私もその1人みたいなものなのかな？)

主

(ルカスは、ただ、みんなに合わせて、私とデートというお出かけをしているだけなのかも…。私がただ、勘違いしてるだけで、ルカスは私を主以上には思っていないのかもしれない…。って///私、何を考えてるの？///これもそれもみんなが私を好き好きいうからよ!///うん。これが普通なんだよ。うん///)

その頃、屋敷では主の彼氏になった者だけが、クシャミをしたとかしなかったとか…。

そして、主はルカスに雑貨屋へ連れてきてもらう。

主

わ～この髪留め可愛い///

ルカス

どちらですか？

と主の横から顔を覗き込ませるルカスにドキドキしながら答える主。

主

この、お花の髪留め可愛いなって…////

ルカス

(やはり、主様は…〇〇さんは、こういった物がお好きなんですね。ならば…。)

ルカス

私が、主様にプレゼント致しましょう。

主

え？いいよ!いいよ!気にしないで!

ルカス

いえいえ。せっかくのデートの記念に、私から贈らせていただけませんか？

主

う、うん////

主

(店員さん見てるのにデートなんて言ってよかったの？ルカス…。私に合わせて、無理してるんじゃないよね？)

そして、ルカスは髪留めを持ち、店員さんに渡して、会計を済ませると小袋を持って主の元に戻り、主に渡す。

ルカス

こちらをどうぞお受け取りください。主様。

主

あ、ありがとう////

そして、雑貨屋を後にする主は、さらに近くの公園へ行く頃には夕方になっていた。

主

ありがとう。ルカス。開けてもいい？

ルカス

ええ。もちろんですよ。主様。

2人は公園のベンチに座り、主は、小袋を開け、髪留めを出すと、さっそく、髪を結う。

主

ど、どうかな？///似合うかな？///

ルカス

ええ。とても良くお似合いですよ。主様。

主

ありがとう///

ルカス

(もう、こんな時間ですか…。名残惜しいですが…。)

ルカス

主様。そろそろ、戻りましょうか。

主

え…？

ルカス

いかがなさいましたか？

主

あ、ううん。なんでもない。

主

(やっぱり、そうだよね。私の勘違いだったんだ。合わせてくれてただけなんだね…。ルカスは…。)

ルカス

なぜ、そのように悲しいお顔をされるのですか…？私は…こんなに…主様のために我慢しているといいますのに…。

主

え？

ルカス

お伝えるするつもりは、ありませんでした。
主様が、他の方を見られてばかりいる中で、私を見てくださることはないと…。それでも、私は、〇〇さんを愛してやまないのです!私も〇〇さんと本当は男女としてのお付き合いがしたいのですよ!はぁ…はぁ…

いつになく、熱烈に強い思いをルカスから伝えられた主は驚き、言葉を失う。

主

え…あ…え～？!/////

ルカス

〇〇さんは、確かにみなさんが仰るように鈍感なお方なのですね。
ここまで言わないと私の想いが伝わらないほどに。

主

つまり、ルカスも私が好きってこと？///////

ルカス

はい。そうです。伝わりましたか？〇〇さん。

主

う、うん////

ルカス

私にここまで言わせたのですから、良いお返事をお聞きしたいものですが、そこまでわがままを言うつもりもありません。

ルカス

お返事はもちろん、今すぐでなくとも構いませから。また、お返事をいただける際は、私とデートしてくださいね。〇〇さん。

主

は、はい。

ルカス

では、帰りましょうか。

主

うん///

帰り道、紳士的でいつも落ち着いているルカスの熱い告白を思い出しながら、主はドキドキが収まらないまま、もう、決まっている返事をどのタイミングで言おうか迷いながら歩くのであった。

主

って結局、返事返せないまま、屋敷について、部屋まで来ちゃった!
私のバカバカ!////

屋敷につき、部屋に着くと、ムーが出迎えてくれたが、別邸のみんなのところに遊びに行くといい、すぐ部屋を後にし、部屋には主1人だけとなっていた。

コンコン

主

あ、はい!///

ボスキ

主様。失礼してもいいか？

主

ど、どうぞ!///

ボスキ

失礼する。

主

うん///どうしたの？ボスキ。

ボスキ

いや、何となく顔見に来ただけだが、〇〇、何を叫んでいたんだ？扉の外にまで聞こえてきたが。返事がどうとか。

主

あぁぁぁ!!

ボスキ

？！

ボスキ

ちっ。いきなり大声だすんじゃねぇよ。

主

ご、ごめん。

ボスキ

ところで、ムーはどうした？いないようだが…。

主

別邸のみんなのところに行ったよ。

ボスキ

そうか。なら、2人きりだな。

主

やらしいこと考えてない？////

ボスキ

常にそればっかだと思うんじゃねぇよ。まぁ、少しは考えたが…///

主

ボスキ!////

ボスキ

ちっ。大声だすなよ。耳いてぇ。

ボスキ

はぁ…。話はもどすが、返事がどうとかってのは、ルカスさんに告白されたが返事を返すタイミング逃して、帰ってきちまったってことか？

主

エスパー？！

ボスキ

いや、返事がどうとか言ってたら、それしかねぇだろうが。

主

そ、そっか///

ボスキ

なんて、返す予定だったんだ？

主

…………。

ボスキ

前も言ったが、気にしない。〇〇が誰を選ぼうと、俺を見てくれるなら構わねぇってどれだけ言えば伝わるんだ？

主

うん。でもなんか後ろめたいような気持ちになっちゃって…。

ボスキ

後ろめたくなるのは、はじめからわかってたことじゃねぇか。今更、気にしてどうする。

主

そ、そうなんだけどさ…。

ボスキ

ちっ。気にすんな。

そういうと、ボスキは主にキスをする。

ちゅっちゅっちゅちゅっレロレロ

主

んっ...///はぁむぅん...///はぁ…////ボスキ…////

ボスキ

俺はちゃんと〇〇を愛してる。変わらずな。

主

ボスキありがとう///
私もボスキを愛してるよ。

ボスキ

ルカスさんに返事いつ返すんだ？

主

どうしよう…。

ボスキ

まだ、一応、今ならルカスさんも部屋で起きてる時間だとは思うが…。

主

私、ちょっと行ってくるよ。ありがとうね。ボスキ。また、後で!

そういい、バタバタと走って行く主を見送りながらボスキはボソッという。

ボスキ

また、後で…か。ちっ。〇〇が戻るまで部屋にいてやるか///

ムーのいない部屋で、ボスキは主の帰りを待つのだった。

コンコン

ルカス

おや、こんな時間にどなたかな？

主

ルカス～!入ってもいい？

ルカス

主様？

といい、ルカスは部屋の扉を開ける。

ルカス

いかがされたのですか？こんな時間に主様が私の所へお越しになられるとは…何かありましたか？

主

うん。返事をしに来たの///

ルカス

……。では、場所をかえましょうか。

主

うん…////

そして、2人は屋敷のバルコニーへと来る。

主

あのね…。

ルカス

主様。本日も月が綺麗ですね。

主

(それは、どっち？///)

主

ほ…星も綺麗ですね////

ルカス

おや、そちらの意味で主様は捉えてくださったのですね。フフ。

主

(素で月が綺麗な方だった～!！////恥ずかしい////)

主

////////

ルカス

ありがとうございます。私ともお付き合いをしてくださることを考えて下さって。

そういうと、主の右手をとり、主の腰に手を周しルカスは言う。

ルカス

音楽は、ありませんが、私と1曲踊ってくださいませんか？

主

はい。喜んで///

そして、2人はバルコニーで澄みきった空の下、月と星のスポットライトを浴びながら優雅な白鳥のように踊る。

ルカス

〇〇さん。私は、あなたをこれからも想っていますよ。

主

ありがとう////ルカス。あのね…それって好きって意味で捉えていいんだよね？///

ルカス

フフ。なら、もっと〇〇さんに私の想いをはっきり伝えねばなりませんね。
そうですね…。ラムリくん風にいうなら、大好きです。〇〇さん。

主

…私もルカスが大好き////

ルカス

ええ。〇〇さんの想いは伝わっておりますよ。先程、月が綺麗ですねに対し、星も綺麗ですねとお応えいただけましたから。フフ。

主

ちょ////恥ずかしいからやめて～!////

ルカス

フフ。

主

ふっはははっ。

ルカス

あなたのその明るさが私にとっては月そのものです。優しく照らし導いてくれる…それが〇〇さんなのだと私は思っています。

主

ルカス…。

そして、ダンスが終わり、2人は見つめ合い、どちらからともなく、キスをする。

ちゅっちゅっレロ

主

んっはぁ…///

ルカス

可愛らしいお声ですね。でも、〇〇さんと致すのはもう少し、先に致しましょう。本日は、もう、遅い時刻を回っていますから、お部屋まで私が送って差し上げます。

主

うん////

そして、ルカスが部屋まで送ると、ムーが部屋で寝ており、ボスキが主を待っていた。

ルカス

おや、ボスキくんもいたのかい？

ボスキ

はい。ルカスさん。

主

ただいま。ボスキ。

ボスキ

あぁ。おかえり。〇〇。

ルカス

では、私はお邪魔しちゃいけないから、これで失礼するよ。

主

あ、うん。また、明日ね。ルカス。

ルカス

ええ。おやすみなさいませ。〇〇さん。

と立ち去り、ムーは寝ているけれど再び2人きりになる。

ボスキ

どうだった？まぁ、あの感じならOKしたんだろうが…。

主

うん。

ボスキ

そうか。

主

うん…。

ボスキ

ちっ。何度言ったら伝わるんだろうな…。

主

ごめん。

ボスキ

あ、いや…はぁ………。
なら、明日、別邸とのデート断って俺とデートするか？

主

え？////

ボスキ

冗談だ。〇〇を困らせる気はねぇ。

主

私は、ボスキとデートしたい…よ？///
ボスキは、本当に冗談で言ったの？

ボスキ

(ちっ。なんつー顔してやがる。そんな顔されたら冗談にしたくなくなるじゃねぇか///)

ボスキ

するか？デート///

主

うん///

ボスキ

わかった。別邸の奴らには俺から話つけてやるから。明日、寝坊しないよう、今日はもう、寝ろ///

主

うん///おやすみなさい。ボスキ。

ボスキ

あぁ。おやすみ。〇〇。

そういい、主に軽いキスをする。

ちゅっ

主

ん…////

そして、部屋を後にするボスキ。主は、明日のデートを楽しみに、ゆっくりと眠った。

主の部屋を後にしたボスキは、別邸に向かおうとした時、屋敷の廊下の壁に背をつけ立っているルカスと会う。

ボスキ

ルカスさん…。

ルカス

〇〇さんとの時間をありがとうね。一応、伝えておこうと思ったんだよ。元々、ボスキくんの彼女だったそうだからね。

ボスキ

今も俺の彼女です。

ルカス

そうだね。私たちは同じ女性(ヒト)を愛した者同士だからね。これから、よろしくね。

ボスキ

………。はい。ルカスさん。

ルカス

それでは、私はこれで失礼するよ。ボスキくん。

ボスキ

…………。

ルカスが去って行くほうを見ながら、引っかかりを覚えるボスキであったが、しばらくすると、別邸に向かって歩き出した。

ルカス

(今も…ね…。これから、どうなるんだろうね？
この関係は、いつまでも続くような関係ではないと私は思うよ。ボスキくん。私は、本気でいかせてもらうからね。)

おわり

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