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ジェーン

町の広場に買い物…って…。

ハワード・オミズ

やっぱり、ずっと他の人の服借りてるわけにもいかないでしょ?

ハワード・オミズ

だから新しく買うんだってさ。

ジェーン

外出…していいんですか?

ハワード・オミズ

レモンさんとコヨミがついていくから問題ないよ。広場だったら、基本的に治安も良いし。

ハワード・オミズ

どう?行きたくなければ俺から断っとくけど。

ジェーン

いえ!ぜひ、行きたいです。

ジェーン

…あの、それが呼ばれた理由ですか?

特に大きな怪我をしているわけでもない私が再びここにいるのは、

昼食のあとオミズさんに、話があると呼び出されたからだった。

ハワード・オミズ

あー…。…いいや、違うよ。

ジェーン

じゃあ、なんで…?

ハワード・オミズ

…ジェーンさん、さ。

ハワード・オミズ

本当は記憶、あるでしょ?

ジェーン

!?

ジェーン

あ…。そのっ…ちが…!

ハワード・オミズ

いや、別にだから追い出す、とかいうわけじゃないんだけどね。

ジェーン

…。

ジェーン

どうして…わかったんですか?

ハワード・オミズ

俺の祝福、《薬師(ドクター)》っていうんだけどね。

ハワード・オミズ

その中の能力の一つで…ね。
まだ詳しくは言えないけど。

ハワード・オミズ

君の症状は軽傷だけで、記憶喪失はなかった。

ジェーン

…なんで、みなさんに言わなかったんですか?

ジェーン

嘘をついているって…。

ハワード・オミズ

なにか深い訳があるんだろうと思って。

ハワード・オミズ

…悪意や害意はないんだよね?

ジェーン

はい!女神様に誓って…!

ハワード・オミズ

…そっか。安心したよ。

ハワード・オミズ

さっきも言ったけど、追い出すつもりはないから安心して。

ハワード・オミズ

まあ、みんなには秘密、ってことで。

ハワード・オミズ

でも、疑われるたびにそんなふうに取り乱してたらすぐバレるから、気をつけて。

ジェーン

肝に銘じます…。

ガラッ

リーラ・レモン

オミズさん、用事は済んだ?

ジェーン

ハワード・オミズ

あー、うん。もういいよ。

ハワード・オミズ

怪我は祝福で治療したし大丈夫だと思うけど、くれぐれも無理はさせないように。

リーラ・レモン

もちろん。準備はできてます?ジェーンさん。

ジェーン

は、はい!

リーラ・レモン

よし。じゃあ行きましょうか。

リーラ・レモン

やっぱり、広場は賑わってますねー。

カレイト・コヨミ

一応、真冬なんだけどな。

カレイト・コヨミ

…舗装されてるとはいえ、結構揺れるね。

カレイト・コヨミ

ジェーンさん、大丈夫?

ジェーン

はい、大丈夫ですよ。少しお尻が痛いですけど…はは…。

馬車の窓に、景色が流れていく。

ジェーン

(とても賑わってる。それに…みんな、楽しそう。)

しばらくすると、馬車は一軒の店の前で停まった。 立派な看板には、「仕立て屋マクレー」の文字。

扉を開けるとチリン、と上品な鈴の音が鳴る。

マクレー・リリアーヌ

リーラ様、カレイト様!お待ちしておりましたよ。

カレイト・コヨミ

久しぶり。突然無理言ってごめんね。

マクレー・リリアーヌ

いえ、日頃からご贔屓にしていただいておりますから。皆さまのためでしたら、何着でも仕立てますわ!

マクレー・リリアーヌ

それで、本日はどのようなお洋服をお求めですか?

カレイト・コヨミ

この人の冬服を10着ほど仕立ててほしくて。

マクレー・リリアーヌ

あら、可愛らしいお方ですね!

マクレー・リリアーヌ

お初にお目にかかります。店主の、マクレー・リリアーヌと申しますわ。

ジェーン

ジェーンです。よろしくお願いします。

マクレー・リリアーヌ

では早速、サイズを計りましょうか。
二階の方へ移動しましょう。

リーラ・レモン

…さ、お楽しみの時間ですよ。

マクレー・リリアーヌ

ふふ、スタイルがよろしいので、どんな服でも似合いそうですわね!

リーラ・レモン

ふふふ…。

ジェーン

え、ちょっ、待っ…。

カレイト・コヨミ

おかえ…り…って…。

カレイト・コヨミ

なんかめちゃくちゃ疲れてる…?

ジェーン

ああ、はい…大丈夫です…。

約一時間半に及ぶ着せ替え大会…でなく、服の購入を終え、ぐったりとしながらも一階に戻る。

カレイト・コヨミ

…うん、なんとなくわかったよ。
…その…お疲れ様。

マクレー・リリアーヌ

早急に仕立てて、お送りいたしますわね!

ジェーン

本当にありがとうございます。

リーラ・レモン

じゃあ、次に行きましょうか。

ジェーン

え?次…って、
今日は服だけなんじゃ…。

リーラ・レモン

それだけじゃ、
つまらないかなと思って。

リーラ・レモン

さ、ついてきてください!

あちこちに出店が立ち並び、 いい匂いが漂う。

ジェーン

(お昼ご飯食べたのに、お腹が空いてきちゃう…。)

リーラ・レモン

…なんか気になるの、あります?

ジェーン

…いいんですか?

リーラ・レモン

もちろんもちろん。

カレイト・コヨミ

予算は服代だけだったはずだけど。

リーラ・レモン

え。

リーラ・レモン

……。

カレイト・コヨミ

そんな目してもダメ。

リーラ・レモン

町の出店の衛生状態の検査!
…ということで、必要経費です。

カレイト・コヨミ

そうくるか…。

カレイト・コヨミ

…まぁ…いーんじゃないですか。

リーラ・レモン

やった。

リーラ・レモン

どれを食べます?ごはんもスイーツも美味しいですよ〜。

ジェーン

え…っと…。

あたりを見渡す。 ふと、一軒の出店が目にとまった。

ジェーン

パン…。

リーラ・レモン

お、いいですね。どれにしますか?

ジェーン

え…っと…。

ジェーン

(どうしよう、どれがどれとか、まったくわからない…!)

リーラ・レモン

…私のおすすめで、選んでも大丈夫ですか?

ジェーン

!、それで、お願いできますか?

リーラ・レモン

じゃあ、ちょっと待っててくださいね。

カレイト・コヨミ

…あ、俺買わなきゃいけないものがあるんだった…。

カレイト・コヨミ

ごめん、少し行ってきていい?

ジェーン

あ、はい!大丈夫です!

カレイト・コヨミ

ここから動かないようにね。
いくらルストっていっても、路地だと治安が悪いこともあるから。

ジェーン

わかり…ました、気をつけます。

道行く人を眺めながら、二人を待つ。 人々の笑顔に、思わず呟く。

ジェーン

…いい国だな。

ジェーン

…お二人、遅いな…。何かあったのかな?

ジェーン

…いや、まさかね…。軍人の中でも、リーダー的な立場にいるっぽかったし…。

そんなことを考えていると、背後に気配を感じた。

ジェーン

!、おかえりな…さ…。

ジェーン

え?

To be continued—

ジェーン・ドウの偽言

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«٩(*´ ꒳ `*)۶»ワクワク

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