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続き楽しみ!
別れた理由が切ない お互い好きで別れたら、忘れられないよね 樹くんも話聞いてくれて優しい 樹くん狙ってる?!笑
待ってる!!
樹
ひとり泣き叫んでいた私に声をかけてきたのは、樹だった。
唯華
この時の私は、もういつもの私ではなかっただろう。
唯華
樹
唯華
樹
今の私ひとりでいると壊れてしまう気がしたから、
樹の家に行って話すことにした。
唯華
何気に、樹の家に来るのは初めてだった。
全体的に白と黒で彩られた家具が並べられている。
想像よりも遥かに綺麗だった。
樹
唯華
少し高級そうなソファに腰をかけ樹が戻ってくるのを待っていた。
樹
樹
唯華
樹が隣に座ると、何故か少し温もりを感じた。
樹
軽く深呼吸をして、私は話を始めた。
唯華
唯華
樹は黙って私の話を聞いてくれている。
唯華
翔太と付き合ってから、私は今までの日常とは見違える程、
幸せだった。
放課後、皆が帰った後に教室に残ったり、
みんなの前でイチャイチャを見せつけたり、
翔太からの沢山の愛を貰っていた。
翔太
翔太
って、照れながら伝えてくれる翔太は今、どこに行ったの。
ずっとずっと一緒に居ようって言ったのにね。
片方ずつイヤホンはめて、
お互い好きなパートが来たら後ろに行っちゃう癖があって、
イヤホン引っ張られて、
そんなくだらない事で笑いあって、
子供に戻ったみたいにはしゃいでいた。
でも、私達が別れたのも、この思い出が詰まった教室だった。
卒業式の一週間前
唯華
昨日まで明るかった翔太の顔が今日は暗くなっていた。
翔太
言って欲しく無かったな、そんな言葉。
唯華
翔太
今思えば、この時からお前 呼びになってたんだ。
唯華
唯華
翔太
いつもより口調が強かった。
翔太
翔太
翔太にはそう見えていたんだね。
この時から翔太には沢山我慢させちゃってたな。
可愛いとか好きとか言ってくれていたけど、
その裏には悲しい気持ちもあったはず。
翔太の気持ちにひとつも気づいてあげられなかった。
翔太
唯華
私達はお互い好きなのに、
別れることになってしまった。
私は樹に話をしながら、涙を流してしまっていた。
樹は私の背中を優しく撫でてくれた。
その手はいつもよりも温もりを感じた気がした。
樹
樹
樹
私の横にいた翔太は笑顔を絶やしていなかった。
樹
樹
唯華
樹
樹
小さく呟いた樹の言葉を
私ははっきりと聞いていた。
樹は初恋、翔太は元彼。
二人ともずっと私の傍に居てくれた。
私は知らない内に守られていたのかもしれない。
私の好きな人はいつも、私を愛してくれていた。
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