陸
この物語は
陸
幽霊ホイホイ体質のこの俺
陸
【日下部 陸(くさかべ りく)】と
陸
マイペースな不思議ちゃんの
真昼
【三池 真昼(みいけ まひる)】と
真昼
冷静沈着に見えてド天然な
怜
【國吉 怜(くによし れい)】の
怜
3人の高校生が送る
怜
ドタバタホラーラブストーリー……
怜
だ、そうだ
陸
ホラーと言っても
陸
あんま怖くねーから
陸
そこんところ勘弁な〜
真昼
BL展開があるから
真昼
苦手な人はブラウザバックしてね
怜
以上問題なければ、先へ進んでくれ
↓ ↓ ↓
GO!!
真昼
あっ
真昼
これ以外と美味しい
陸
うえっ!
陸
マジかよ
陸
何味だっけ?
真昼
期間限定〜塩香る牡蠣&レモン味
陸
の?
真昼
チョコレート
陸
…………
陸
それ、ホントに美味い?
真昼
わりと
真昼
食べる?
陸
遠慮しておきまーす
真昼
え〜〜
夕焼けが照らす放課後教室。
外からは練習に励む、 運動部のかけ声が聞こえてくる。
青春を謳歌する彼らと引き換えに 俺と、同じクラスの友人、真昼は
菓子を食いながら なんの生産性もない日常を過ごしていた。
真昼
ホントに美味しいのに……
真昼
………………
真昼
そうだ!
陸
うおっ!
陸
なんだよ
陸
急に大きな声出して……って
真昼
ほら、りっくん
陸
な、なんだよ……
真昼
あーん
陸
だからいらねえって
真昼
遠慮しないで〜
陸
いや、遠慮とかじゃなくて
真昼
ほらほら〜
陸
だーからっ…………ムグッ
陸
………………モグモグ
真昼
どう?
真昼
意外と行けるでしょ〜
陸
食えなくは、ない……かも?
真昼
むぅ〜
真昼
そこは美味しいっていうとこでしょ?
陸
さすがにウマいとまでは言えないって
真昼
えぇ〜〜
真昼
もっとよく味わってみてよ
真昼
ほら
真昼
口開けて
陸
バカっ
陸
押すな!
陸
倒れるって!!
ドサッ
陸
……ったぁ
陸
おい
陸
重たいっての
真昼
あーん
陸
だからやめろって
陸
しつけえよ!
ガラガラッ
怜
何してるんだ
怜
お前ら?
陸
怜!
陸
助けてくれっ
真昼
邪魔しないでよ、怜
艷やかな黒髪の彼は、 隣のクラスの怜。
クラスは違えど、 縁あって入学当初より仲がいい。
怜
………………
怜
よく分からないが
怜
こういう時は大体真昼が悪い
陸
さすが怜
陸
よく分かってる!
真昼
決めつけは良くないと思いまーす
怜
とりあえず真昼
真昼
ん?
怜
どいてやれ
真昼
えぇ〜〜
怜
真昼
真昼
はい、はーい……っと
俺たち3人は意味もなく、 よくこうして放課後に集まっていた。
何の代わり映えも無い日常。
それが静かに終わりゆくはずだった。
陸
さーて
陸
そろそろ菓子もなくなってきたし……
『帰ろうか』
そう紡ぐはずだった。
しかし。
ジジッ
陸
え?
ジジジジジーーーーープツッ
陸
(何だ)
陸
(何なんだよ、この感覚は)
真昼
ねえ
真昼
ちょっとこれって…………
「……ユル、サナイ」
陸
(今、誰かの声が聞こえたような……)
キーンコーン カーンコーン
陸
は?
怜
………………
思わず時計を確認した。
本来この時間に 【チャイムが鳴るはずない】からだ。
陸
なあ……
ゾクリ
悪寒が走る。
何かがおかしい。
ゾクゾクッ
恐怖。
そう。これは明確な恐怖だ。
怜
おい、あれ
怜が窓の外を指差す。
陸
(見ちゃだめだ)
そう考える根拠などない。
しかし俺の第六感がそう訴える。
なのに。
陸
ハハっ
陸
マジかよ
俺はそれを見ずにはいられなかった。