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あはっ…ははっ…
いつから狂っちまったんだろうなぁ…?この世界は
正しいのは私だ、私だけなんだ
私以外皆間違っている
私だけが唯一“真実”に気づいている
そう、
“この世界の正しい在り方”を─────
所長室
眩しい西日が窓からギラギラと差し込む夕方5時
おろしたてのスーツの匂いと僅かに香る芳香剤、そして食べかけのカップラーメンの匂いが充満しているこの部屋に足を踏み入れる者は、所長や秘書を除けば任務を頼まれた者しかいない
所長
所長はカップラーメンを食べる手を一度止め、青髪の女に尋ねた
湊
湊
湊
青髪の特別研究員───湊は深々と頭を垂れ、許しを乞う
そんな彼女を見た所長は怒るどころか、にこやかに笑った
所長
所長
所長
所長が頭を下げると湊はすかさず、「頭を上げてください」と話した
湊
湊
所長
再びドアは閉まり、所長室には所長ただ1人となった
湊が最後に聞いたのは、豪快にカップラーメンを啜る音だった
廊下
湊
がっかりした暗い仮面を乱暴に引き剥がし、手に確かに握られた小瓶を眺める
舐め回すかのようにじっくりと見ると、自然と口が歪んでくるのは言うまでもなかった
湊
湊
湊
湊
軽快な足取りで廊下を渡ってゆく
ローファーが床にコツコツとあたる音だけが響いている
その音さえ愛おしく感じていたその時、明らかに前から異音がした
湊
湊は咄嗟の判断で歪んだ顔を隠すように、下を見る
決して悟られぬよう、“敵”が視界から消え去るまで偽りの自分を演じる
湊
赤坂さん、こんな所でどうしたんですか?
湊
突然話しかけられ、思わず身震いする
声の主の方へと目を向けると、そこには書類を抱えた顔も部署も知らない人が立っていた
湊
琴海
湊
握った左手が震えているのを悟られぬよう、さり気なくポケットにしまった
琴海
湊
湊は上から圧を感じ、目をぎゅっと閉じ歯を食いしばった
だが心配は杞憂に終わった
琴海
湊
湊が首をかしげると、琴海は笑って話した
琴海
琴海
琴海
突然そう言われ、冷や汗が全身を伝うのがよく分かる
頭が真っ白になり震えが酷くなっている湊を見て琴海はさらに湊に寄る
琴海
琴海
琴海
琴海
琴海
神社に封印されていたアルシノジェノの小瓶だってこと
小声でそう囁かれ、湊は拳を握りしめる
手が出るのも時間の問題だ
湊
湊
湊
湊
琴海
湊
湊
湊
湊
湊は叫んだあと、はっとして冷静になった
湊
湊
湊
琴海
湊が顔を上げ、琴海の顔色を伺う
琴海
湊
琴海
琴海
琴海
琴海の言葉に湊の表情が思わず明るくなる
それを見た琴海は優しい声色で湊に尋ねた
琴海
琴海