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 校舎内を歩き回ったシラはやっと一年生(いけにえ)を発見した。

 生意気にも隣に女をはべらせている。

 写真と見比べて本人だと確信する。

 裏返すと名前が書いてあった。

シラ

レイラー・ウツ……

シラ

淫魔(インキュバス)ですか

シラ

(美少女の私ですら彼氏がいないのに目の前でイチャコラするのは許せませんね)

 シラはキュキュッとペンで写真のウツにヒゲを描いて、ウツのもとへ向かった。

シラ

ウツくん

ウツ

ん?

 振り向いたウツはハッと息を飲む。

氷の美少女

 隣に女がいるにも関わらずウツはシラに目を奪われた。

ウツの隣にいる女

…………

 隣にいる女は自分以外の女に見とれているウツに眉をひそめる。

 シラは冷え始めた空気にほくそ笑みながら、

シラ

その女は誰ですか?

シラ

昨日あんなにピー────(自主規制)じゃないですか

ウツ

はぁ!?

ウツ

い、いやお嬢さん
僕とあなたは初対面で

シラ

私を捨てるんですか?

シラ

ピー────(自主規制)してまで?

ウツ

やってへんやってへん!

ウツの隣にいる女

…………ウツくん?

 ウツの隣にいる女の形相(ぎょうそう)がものすごいことになっていく。

 般若(はんにゃ)の面が見え隠れした。

ウツ

ちち違うんやケイシーちゃん!

ウツ

僕はこの女とはなんもしてへ

ウツの隣にいる女

最低

ウツ

ベホッ!

 ケイシーと呼ばれた女はグーで力いっぱいウツの頬を打ち、

ウツの隣にいる女

二度と近づかないで

 と足音荒(あら)く去っていった。

シラ

クク……フ、フフフ……

シラは喉(のど)の奥でクツクツと笑う。

 女がジャマだったので一芝居(ひとしばい)打っただけなのだが、

シラ

(こんなにもうまくいくとは)

ウツ

おいふざけんなクソアマぁ!!

 頬を真っ赤に腫らしたウツが怒鳴る。

 しかしシラはウツの怒りをものともせずガッとウツの手首を拘束(こうそく)した。

シラ

レイラー・ウツゲットです

ウツ

はあ!?

シラ

私は我々師団所属の
ソラナム・シラです

シラ

君に初任務を与えましょう

ウツ

は!?

ウツ

クッソあいつ(シャオロン)僕の分まで言わなかったな!

 退団する件をシャオロンに丸投げしたのがいけなかった。

 しかしそんな事情など知らないシラはウツの手を引く。

シラ

やかましいです

シラ

マジュモンボールに入れますよ

ウツ

入るかァ!

シラ

あ、マジュモン知ってるんですか

シラ

……それより早く依頼に行きましょう

ウツ

ち、ちなみに依頼とは……?

 シラはなにも言わず悪意しかない笑みをウツに見せた。

 ウツは戦慄(せんりつ)しシラにつかまれた腕を振り回す。

ウツ

どどこに連れていく気や!

ウツ

おい聞いてんのかクソアマぁ!

 しかし力はウツよりシラの方が強いようで。

 わめきながら抵抗するウツをズルズル引きずってシラは魔術開発師団へ向かった。

シラ

クク……

シラ

ウツくんの無様な姿……

シラ

楽しませてもらいます

氷の美少女は性悪です!

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