エキザカム

美羽side 長らく病院のお世話になっている 佐々木美羽。 今は在宅ワークで料理について SNSで活動している。 昨日の発熱で かかりつけの病院に来ていた。 主治医の先生も 昔から変わらずに見てくれているから 定期検診のついでに 発熱の件も話している。

右目を見て 状態を確認する先生。 段々顔色が悪くなっている様子。 なにか心当たりがあるのか 近くにあった電話を取り 誰かと話している。

結局眼科のところまで ついて行ってもらい 一緒に眼科の先生に症状を話した。

図を使って分かりやすく説明してくれる 眼科の先生。 先生曰く私の右目は まだ軽いものだったらしくて 2週間程で治るみたい。

この前の定期検診で 恋愛話になり ふんわりと剛の話をしたら 詳しく質問され 渋々彼の名前を出したら 案の定テンションがおかしくなった。 先生と年齢差が親子ほど離れてるから ほぼ娘のように扱ってもらってる。

小説の表紙を眼科の先生に見せる。

椎葉side 遠征で名古屋に来ている。 ホテルで晩御飯を 森木と一緒に食べていると 美羽から電話が来た。

とりあえず電話に出ると 美羽から衝撃的な一言を聞かされる

俺の雰囲気に圧倒されてるのか 目の前の森木や 席が空いてたから座ってる 純矢も顔色伺っていた。

少し喧嘩気味になってしまったが 後で仲直りしようと スマホを机に置いた。 その様子を見計らっていたのか 純矢と森木が話しかけてくる。

小説の映画化の話で 盛り上がる2人。 それよりもさっきの美羽の失明が 頭を離れることはなかった。 考える度に落ち込んでしまう。 本人の方が辛いけど。

そう言われて 目元を気にすると、 涙が一筋流れた。 それに気づくと 嗚咽を漏らすように 目を塞いだ。

状況をすぐに理解した 佑弥はおしぼりを手渡してきた。 佑弥に背中を撫でられながら しばらく涙を流した。