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緋音
緋音
ピンポーン
緋音
裕介
緋音
裕介
この地域は、高齢化が進んでおり、 力仕事や厄介事があれば、役員さんが申し訳なさそうに訪ねてくる。
私はどうしても外せない用事がない場合は、 できるだけ手伝いに応じていた。
緋音
裕介
緋音
裕介
役員さんの言葉で、ゴミの不当放棄が増えている。 とお隣さんと話したのを思い出した。
緋音
しかし、不当放棄をする人が多い場所よりどんどん離れていく。 そして私は気づいた。
緋音
山下さんのお宅では、つい最近奥さんが亡くなっていた。
仲が良かったこともあり、お葬式では涙が止まらなかった。
その家に、どんどん近づいていく。
緋音
心配になって役員さんに声をかける
裕介
裕介
裕介
裕介
役員はぐるりと振り返り、私に言う
その目には眼球がなく、元々そこにあるはずの所には ただただ暗い常闇が広がっていた。
緋音
私は驚いて目が覚めた。
私は、旦那に声をかけようとした。
緋音
確かにそういったはずだった。 しかし、その声は旦那には届かなかった。
体も動かない、声も出ない。
必死に腹筋に力を入れるけど、 喉からもれるのは、呻いたような声だった。
???
緋音
緋音
そこには人影があった。
???
「たまるんですよ」 そう言って人影は足元の黒いなにかを掴み、 どんどん私の腹に向かって投げてくる。
その黒いなにかは粘着的な動きで私の体に張り付き、 どんどん溜まっていくのだという。
緋音
私は必死に足掻く。 だけど、重みで身動きがとれない。
息苦しさと重みとで、パニックを起こしていた時
旦那が寝返りをうった。 その拍子にお腹に旦那の手が乗る。
黒いなにかが剥がれ落ち、霧散した。
緋音
緋音
黒いなにか、と人影はなくなっていた。
緋音
私は思わず旦那に感謝を伝えた。