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BTS妄想「君だけは無理」テテグクBL

BTS妄想「君だけは無理」テテグクBL

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BTS妄想「君だけは無理」5テテグク

♥

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2019年08月01日

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そう思ったと同時に、 思い出した。

……テヒョニヒョンの代わりに、 在校生代表していた人……。

JUNGKOOK

(この人が副会長さんなんだ……)

ジミンと呼ばれた人は、 ニコニコ人のよさそうな顔でほほ笑みながら、 僕の方へと近づいてくる。

目の前まで来ると、 顔を覗き込むように見つめられた。

JIMIN

うわっ…ほんとイケメンだね…

JUNGKOOK

……!?

突然そんなことを言われ、 当たり前に慌てる僕。

JUNGKOOK

(な、何この人…か、軽い…。)

JUNGKOOK

(多分これは…社交辞令だ……。)

お世辞満載なセリフに、 思わず一歩あとずさる。

JIMIN

あれ?もしかして俺、警戒されてる?笑

そんな僕に気づいたのか、 ジミン先輩は頭をかかえながら笑顔で「ショックー!」と語尾を伸ばす。

JUNGKOOK

(言葉と態度が…あってないです……)

絶えずニコニコしているジミン先輩に、 思わずそう言いたくなった。

JIMIN

ねぇねぇ、グクくんって彼女いんの〜?

今日、 何度目かの質問に恐る恐る口を開く。

JUNGKOOK

え、えっと……いません

JIMIN

え!まじで!?

JIMIN

じゃあ、俺とかどう?笑

JUNGKOOK

(…僕男なんですけど…)

JUNGKOOK

(…この人大丈夫かな…?)

JUNGKOOK

……

JUNGKOOK

(…それは僕もか…笑)

ジミン先輩は、 そんな事を言いながら僕の肩に腕をまわしてきた。

驚きで体は硬直し、 何か言いたいのに何も言えない。

JUNGKOOK

(テヒョニヒョンがいるのにっ…!)

触らないで…と 出かかった言葉が喉で詰まる。

罪悪感しか湧かなくて、 思わず目をぎゅっとつむった。

V

……ジミン、やめなよ

JUNGKOOK

(テヒョニヒョン…?)

愛しい人の声とともに、 離れたジミン先輩の腕。

テヒョニヒョンが振り払ってくれたようで、 胸を撫でおろす。

JUNGKOOK

(…助けて…くれた?)

顔を上げてテヒョニヒョンを見つめるけど、 彼は僕をいっさい見ようとしない。

V

ジミン、誰にでもこういうことするのやめなよ

JIMIN

はー?何怒ってんの?笑

JIMIN

珍しいなぁ〜笑

V

ジミンがいい加減だからだよ。

V

ほら行くよ

ジミン先輩の腕を引っ張り、 僕から離れるテヒョニヒョン。

JUNGKOOK

(助けてくれたのかな…?)

心臓が、バクバクうるさい。

嫌われてるのも分かってるのに、 僕のことなんて眼中にないのだって、 全部わかってるのに……。

JUNGKOOK

(どうしよう…泣きそうっ…かも…)

思ってもみなかったテヒョニヒョンの行動に、 僕は必死に涙を堪えた。

こんなに近くにいる。

何年も会いたかったテヒョニヒョンが。

僕は、 何をしたかったんだっけ……。

テヒョニヒョンと再開して、 何を言いたかったんだっけ…?

あれだけ考えていたのに、 いざ目の前にすると、 頭の中が真っ白になる。

V

ね、ナムジュン、早く帰ろ

RM

おーテヒョンそうだな。

RM

みんなで帰るか

呆然と立ち尽くす中、 テヒョニヒョンと、 ナムジュン先輩の会話がうっすらと聞こえた。

J-HOPE

グク!行くぞ!?

JUNGKOOK

(……え?みんなって…僕も?)

ホソクに呼ばれ、 慌てて駆け寄る。

どうやら6人で帰ることになったらしく、 テヒョニヒョンが見るからに嫌そうな顔をした。

JUNGKOOK

(僕、いない方がいいかもしれない……)

そう思うものの、 こんなチャンスを逃すわけにはいかない。

ちゃんと向き合うために、 高校まで追いかけてきたんだから。

ちょっとやそっと嫌がられたって、 諦めない…!

RM

ジミン、チャラいだろ?笑

RM

ほっといていーからね笑

ナムジュン先輩にそう言われ、 苦笑いしながらほほ笑む。

RM

それにしても……

RM

キレイな顔してんねー

JUNGKOOK

……えっ……

顔をまじまじと見ながらナムジュン先輩にそう言われ、 思わず体を後ろにそらした。

JUNGKOOK

(きれいな…顔?)

JUNGKOOK

(僕が!?)

JUNGKOOK

(あ、ありえない……。)

J-HOPE

だろー!今日もさ、さっそくクラスの女子に狙われててさ

SUGA

って、なんでお前が偉そうにしてんだよ

戸惑う僕をよそに、 ホソクとユンギが話し始める。

JUNGKOOK

(ちょ、ちょっとまって…?)

JUNGKOOK

(ホソク、今……なんて言った…?)

JUNGKOOK

(クラスの女子に…狙われてる…?)

JUNGKOOK

(僕が…!?)

JUNGKOOK

ね、狙われてないよ

J-HOPE

はぁ!?気をつけろって言っただろー!

J-HOPE

あのゆかりとかいうやつ、あからさまにグクのこと狙ってたじゃん!

思い当たるフシがなく、 激しく首を振る。

JUNGKOOK

(そ、それより…テヒョニヒョンに、聞こえちゃう…!)

やましいことは何もないけど、 そういう類の話を聞かれて誤解されたらどうしよう…。

…ていうより、 誤解ってなんの誤解?

自問自答しながら、 片目でちらりとテヒョニヒョンの顔を見る。

視界に入ったテヒョニヒョンは、 完全に興味がなさそうな表情を浮かべていて、

さらに大きなあくびを1つ。

JUNGKOOK

(…僕のことなんて…興味、ないよね…笑)

わかっていたのに、 ひどく落ち込む自分がいた。

肩を落とし、 ズキズキと痛む心臓から目を背ける。

JUNGKOOK

(で、でも一応…否定はしておかなきゃ…)

JUNGKOOK

ゆかりさんは……そんなんじゃないよ…

念のため、 テヒョニヒョンに誤解を招かないように釘を刺した。

テヒョニヒョンがピクっと反応した気がしたけど… 本当に気のせいだと思う。

______

5分ほどみんなで歩いたところで、 分かれ道になる。

きっとみんなは電車通学だろうから、 駅方面…右に行くんだろう。

僕は徒歩通学で、 右に行ったところにアパートがある。

JUNGKOOK

僕、こっちなので……

J-HOPE

グク、電車じゃねぇのか

JUNGKOOK

うん。

「それじゃ、ここでバイバイだな」とユンギが言ったから、 僕は笑顔で頷いた。

RM

お!じゃあグクくん、テヒョンと一緒じゃん

__え?

ナムジュン先輩の言葉に、 驚いてテヒョニヒョンの方を見る。

すると、 わかりやすく嫌そうな顔をしているテヒョニヒョン。

どうやら僕と同じ方向みたい。

JUNGKOOK

(…ってことは…ここから先は二人きりに…なる…?)

JIMIN

俺もそっちに行きたいー!

RM

ジミンは黙ってろ。このあたり治安が悪いから、ちゃんとテヒョンに送ってもらいなよー

子供のように駄々をこねるジミン先輩をコツンと軽く殴り、 バイバイと手を振るナムジュン先輩。

JUNGKOOK

……

ナムジュン先輩に続き、 ホソクとユンギも、 手を振って右の道に行ってしまった。

残された、 僕とテヒョニヒョン。

JUNGKOOK

(き、きまづいな…)

二人とも立ち止まって、 その場から動こうとしない。

JUNGKOOK

(えっと…ここは、どうするべきなんだろう…)

JUNGKOOK

(一緒に帰ってもいい?って聞くべきかな……?)

JUNGKOOK

(でも、絶対に断られそうだし……)

頭をフル回転させて、 セリフを考える。

V

……行くよ

ところが僕が話しかけるよりも先に、 テヒョニヒョンそう言って歩き出した。

JUNGKOOK

(え…いいの…?)

JUNGKOOK

一緒に帰ってもいいの…?

V

勘違いしないで。一緒に帰るわけじゃない。僕もこの方向だから。

どうやら、 ある程度のところまでは一緒に歩いてくれるみたいで、 思わず頬が緩んでしまう。

JUNGKOOK

(やった…!)

前を歩くテヒョニヒョンに小走りで駆け寄り、 隣に並ぶ。

JUNGKOOK

(なんだか…昔に戻ったみたい…)

V

『グク!手!』

JUNGKOOK

『……?』

V

『繋がないの…?』

昔の光景がフラッシュバックし、 いろいろな感情が入り交じる。

懐かしい…… もう、今では考えられない過去。

あの時は、 きっと人生でいちばん幸せだった。

だって、 テヒョニヒョンはいつでも僕の隣にいてくれた。

隣にいることを許してくれた。

何もかも鮮明に覚えてる。

ずっと忘れられない。

全部、 そう、 全部覚えてる。

幸せな出来事も、 楽しかった出来事も、 そして、 僕達の関係が壊れてしまった日のことも…

ねぇテヒョニヒョン。 僕は忘れられないよ…。

V

ねえ!!

テヒョニヒョンの大きな声が聞こえて、 はっと我に帰る。

V

家の方向、どっち?

JUNGKOOK

あ、えっと…右

再び道が二手に分かれているところに差しかかり、 へその問いかけ返事をした。

JUNGKOOK

(僕、ぼーっとしてた…?)

テヒョニヒョンは舌打ちをしながら、 右方向に進んでいく。

JUNGKOOK

送って…くれるの…?

V

…勘違いしないでって言ってるよね?

V

別の方向だったら別れる。

V

同じ方向だし、ここは本当に治安がよくないから、グガじゃなくてもこうしてる。

イライラしたような、 テヒョニヒョンの声。

なんだか、 テヒョニヒョンじゃないみたい。

V

『グガ、大丈夫?』

V

『僕が守ってあげるから!』

V

『ずっとグガのそばにいるよ!』

JUNGKOOK

(…まだ、今のテヒョニヒョンに慣れないでいるから、かな…?)

あんなに優しかったから、 優しくしてくれたから、 正直、 どっちが本当のテヒョニヒョンなのかわからない。

JUNGKOOK

(あの頃のテヒョニヒョンが……嘘だったのかな…?)

JUNGKOOK

(それとも今のテヒョニヒョンが…嘘?)

JUNGKOOK

(…もう、僕はどうしたらっ…?)

JUNGKOOK

あ、ここ…だよ

なにか言おうとした時、 自分の家が目に入って、 言いたい言葉が喉の奥に引っ込んでいった。

V

……は?

僕が立ち止まった目の前に、 アパートがある。

テヒョニヒョンはそこを見ながら、 目を見開いた。

V

…本気で言ってる?

JUNGKOOK

…う、うん。ここだよ…?

何をそんなに驚いてるのか。

そんなに綺麗ではないけど、 決してボロくはないアパート。

ごく普通の、 アパートだと思う。

V

グガさ……ここ、治安悪いってわかってる?

JUNGKOOK

うん……最初、大家さんが…

V

わかってて住んでるんだ。

V

空き巣にでも入られたいの?

V

それとも変な人にでも連れていかれたいの?

豹変するテヒョニヒョン。

僕は思わず、 下唇をギュッと噛む。

V

本当に、このあたりは治安が悪いから引っ越して。

V

ていうか、ここ、一人暮らし用でしょ。

JUNGKOOK

1人暮らし…だよ?

V

…っ!?グクさ、なんでこの学校に来たわけ?

V

おばさん置いて、こんなところに住んで、意味わからないよ

JUNGKOOK

そ、れは…テヒョニヒョンに会いたくて…

V

…僕に会いたくて?

V

…それで一生懸命育ててくれてる、おばさんのこと捨ててきたわけ?

V

最低だね

JUNGKOOK

……

何を言っても止まらない、 テヒョニヒョンの罵倒。

一言一言が刃となって心臓に突き刺さり、 僕は思わず目をきつく… きつくつむった。

テヒョニヒョンの言いたいことはわかる。

V

いいから早く引っ越してよ。

V

こんなところ住んで、
なにかあってもしらないからね

それだけ言い残して、 去ろうとするテヒョニヒョン。

JUNGKOOK

違う…よ

僕はその背中に、 聞こえるか聞こえないかくらいの声を投げた。

テヒョニヒョンの足が止まる。

それは、 聞こえたという合図。

振り返りはしないけど、 立ち止まった背中に、 もう一度、 言葉を投げつけた。

JUNGKOOK

もういないんだよ

理由があって、 両親と暮らしていない僕。

そんな僕を、 小学四年生の頃から育ててくれたおばあちゃんがいた。

テヒョニヒョンもよく知る、 僕が大好きだったおばあちゃんが。

JUNGKOOK

テヒョニヒョンがいなくなってすぐ…おばあちゃん、亡くなったんだ

どういう顔をしていいのか分からなくて、 でもこれ以上は重い空気になりたくないと思った僕は、 笑顔を作った。

JUNGKOOK

…っ

かたくなに振り返ろうとしなかったテヒョニヒョンが、 ゆっくり振り返る。

JUNGKOOK

……1人だから、どこに行っても誰にも迷惑はかからないかなって……

__あ、ダメだ。

涙が零れてしまう。

とっさにそう思い、 今度は僕がテヒョニヒョンに背を向ける。

JUNGKOOK

じゃあ、ね、また明日…
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