レイ
暑い....
タミヤ
暑いなー...
猛暑日。
レイチェルは始めて夏休みというものを経験している。
そして、今日はその夏休み一日目にしてタミヤと公園で過ごしていた。
レイ
宿題やった?...
タミヤ
ばっか、暑くて鉛筆を握る力もね~よ。
日陰になっているベンチでアイスを食べながら
ミンミンと鳴くセミの鳴き声を聞いていた。
レイ
計画的にやらないと...またゼラに弄られるよ....
タミヤ
へいへい....
タミヤ
そういうお前はやったのかよ?
レイ
全部終わらせたよ....
タミヤ
マジかよ...。なぁ...
レイ
見せないよ。
タミヤ
いいじゃねーかよ!ケチ~
檸檬味のアイスを食べてるレイチェルの頬を軽くつまむタミヤ
レイ
痛っ....
タミヤ
人の金でアイス食いやがってよ~
レイ
いひゃい...
ニコのようにずっとつまむのはかわいそうなのですぐに離したタミヤ
汗が額から顔を伝って、落ちる。
タミヤ
あ~つ.....
汗が目に染みる。
タミヤは汗を軽く拭いながら、隣に座るレイチェルに目をやると
レイチェルの真っ白い肌にも汗が伝っていた。
白く艶々した肌を伝う汗を目で追いかけると、顎の下へと垂れ
やがて、細い首を降りて行った。
思わず、ごくりと大量の唾を飲み込み、視線をレイチェルの横顔に戻そうとした時。
レイ
....何見てるの?
タミヤ
!?
青いガラス玉のような綺麗な目とばっちりあってしまい、
暑さで出る汗とは違う汗がぶわっと出てきたのが
自分でもわかった。
タミヤ
いや....なんつーか
レイ
?
タミヤ
アイスが食いたいなって....
レイ
??
レイ
今食べてるじゃん....
タミヤ
いや、まぁ...そうなんだけどさ。
アイスが食いたい?
正確には
アイスみたいに
君を.....
タミヤ
.......暑いな。
レイ
うん.....
後ろで鳴いてるセミがうるさい。
そして、自分の心臓の音も。
★完★