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『君と僕の忌避進路』

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『君と僕の忌避進路』

第65話 - 消えた青色

35

2023年10月31日

#nmmn

#utit

#srr

#mfmf

縁（エニシ）

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縁（エニシ）

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真冬視点

僕は突然の言葉に、暫く固まってしまった

真冬

っ………

真冬

手を出すな、なんて…守る気はありませんっ…！

部下

…思った通り、彼方さんの事になるとあなたは一生懸命ですね

部下

どうせ"他人"なのに…

真冬

っ…他人なんて、絶対思わない

真冬

（ダメだ、こうしているうちにも彼方さんが…）

僕は思い切って、その人の横を走って通り過ぎた

部下

っ！

真冬

（とにかく、早く彼方さんのところに…）

少し走って、ライブハウスに着いた

真冬

あ、オーナー！

オーナー

真冬くん！

店の中を見渡してみても、彼方さんの姿はどこにもなかった

真冬

あの、彼方さんっていませんか？

オーナー

彼方？彼方なら、今日はもう休みますって言って、家に帰っちゃって…

真冬

えっ……？

オーナーの口から出てきた言葉は、信じられないものだった

真冬

（彼方さんが僕との約束を忘れてるとは思えないし、何か事情があったのかな…）

真冬

ありがとうございます、また来ます！

オーナー

あ、うん…！

真冬

っ…どこ……？

メールをしようとスマホの電源をつけると、そこには一件の不在着信があった

真冬

（っ…彼方さんから…！？）

真冬

（僕のバカ！何で気づかなかったんだろう…）

僕はすぐに彼方さんに電話をかけた

ただ、いくら待っても彼方さんに電話は繋がらなかった

真冬

（メールもさっき送ったけど、既読にならないし…）

真冬

…あ、そうだ！

僕はふと立ち止まって、とある人物に電話をかけた

プルルル、プルルル…

翔太

『もしもし、まふくん？』

真冬

天ちゃん！ちょっと聞きたいことがあって…

真冬

そっちに、彼方さんいる？

翔太

『彼方さん？いないけど…』

翔太

『どうしたのまふくん、何かあったの？』

真冬

っ…実は

翔太

『つまり、彼方さんの家の事を聞く約束をしてたのに、彼方さんがいなくなっちゃったってこと？』

真冬

うん、ライブハウスにもいなくて…

翔太

『連絡もつかないの？』

真冬

うん、電話も出なくてメールも既読にならない…

真冬

っ、どうしよう天ちゃん…

翔太

『大丈夫だよまふくん、きっと彼方さん見つかるよ！』

翔太

『僕も色んな人に電話かけて探してみるからさ！』

真冬

っ！

真冬

…ありがとう天ちゃん！

翔太

『それじゃ、一旦切るね』

翔太

『…まふくん、無理しないでね』

真冬

っ…うん、わかってるよ

とにかく、僕は彼方さんの行きそうな場所をくまなく探してみよう

真冬

（彼方さん…どこにいるの？）

数時間後

真冬

はぁっ…はぁ……！

夜、学生はほとんど出歩かない時間まで彼方さんを探して回ったけど

真冬

っどこにいるの…？

真冬

彼方さん……！！

彼方さんは、見つからなかった