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次の日

あ、おはよーまふ…

って、まふ!?

教室に入るなり、優と渉さんが僕の所へ駆け寄ってくる

大丈夫か…?クマとか酷いぞ

真冬

う、うん…大丈夫……

…とにかく、今日は無理するなよ

真冬

わかってるよ、大丈夫だから…

僕が2人と話していると、教室の扉が開いた

あっ、彼方さん!

真冬

っ!!

そこには、いつもと変わらない様子の彼方さんがいた

彼方

真冬……

真冬

…………

僕は無意識に、彼方さんの方へ歩いていき

人目も気にせずに、彼方さんの首元に 顔を埋めた

まふ……?

彼方さんは僕のことを察してくれたのか肩に手を置いて僕を支えてくれた

彼方

…ごめん、ちょっと真冬連れて行く

は、はい……

僕は彼方さんに連れられて、ゆっくり歩き出した

僕たちは屋上に来た

そして僕は彼方さんの肩に頭を乗せて、今まで不安だった気持ちを緩める事ができた

真冬

ごめんなさい、彼方さんを見つけたから、つい安心して…

彼方

大丈夫

彼方

…むしろごめん、真冬が話聞いてくれるって言ってたのに、勝手にいなくなって

真冬

…何か事情があったんですよね?それならしょうがないですよ

そこまで言って、僕は彼方さんの肩から頭を上げて、彼方さんと目線を合わせた

真冬

あ、今聞きましょうか?

彼方

……いや、いいよ

彼方

昨日ほとんど寝てないだろ、少し休みな

真冬

はい…

暫く、僕たちの間に沈黙が流れていく

その沈黙を破ったのは、彼方さんだった

彼方

これ、あげる

そう言われて手のひらに落とされたのは、何かの鍵だった

真冬

…なんですか?これ……

彼方

俺の大事なもの

彼方

俺の宝物なんだから、無くすなよ

そう言うと、少し微笑んでいた彼方さん

いつもと少し違うその言動に、僕は訳がわからなかった

真冬

えっと、彼方さ……

僕が理由を聞こうとすると、彼方さんは僕に近づいてきて

彼方

…………

真冬

っ……!!

気づいたら、唇が重なり合っていた

真冬

んっ……

彼方

……ごめん、いきなりこんなことして

真冬

えっ、えぇと……

そう言うと、僕の肩に置いていた手を離して、ドアの方へ向かっていった

彼方

…なんか今日、あんまり授業の気分じゃないかも

彼方

疲れたし、今日はもう帰る

真冬

え?でも授業は……

彼方

もういいよ

彼方

じゃあね、真冬

真冬

…………

真冬

(彼方さんの笑顔、ずっと無理してるみたい……)

本当なら、ここで彼方さんを追いかけるのが正解なんだろうけど

突然奪われた唇の感覚と、彼方さんの優しくも寂しそうな笑顔を見て

僕は、足がとまってしまった

あ、まふおかえり!

大丈夫か?体調とか…

真冬

うん、もう大丈夫だから…

……まふ、その鍵なに?

真冬

え?

僕は、鍵をそのまま握りしめていたのに気づかなかった

真冬

彼方さんに突然渡されて、何の鍵かはわからなくて…

真冬

後で、天ちゃんに聞いてみるよ

そして、昼休み

僕は天ちゃんに電話で、鍵のことを聞いてみることにした

翔太

『鍵?』

真冬

そう、彼方さんに突然渡されて…

真冬

あ、今写真で送るね

僕は天ちゃんに、鍵の写真を送った

翔太

『う〜ん……』

翔太

『…これ、彼方さんの家の鍵なんじゃない?』

真冬

え?

翔太

『僕が持ってるやつと形状同じだし、多分うちのマンションの鍵だと思う』

真冬

(そっか、2人って住んでるマンション同じだったっけ…)

真冬

ありがとう天ちゃん、放課後に彼方さんの部屋行ってみるよ

翔太

『あ、それ僕も着いていっていい?』

真冬

え?いいけど…

翔太

『まふくんや彼方さんに何かあったら、僕嫌だからさ…』

真冬

天ちゃん……

真冬

…うん、ありがと

翔太

『じゃあ授業終わったら、真っ先に彼方さんの部屋の前で待ってるね!』

真冬

うん、わかった

僕は電話を切ってから、無言で鍵を見つめる

真冬

(朝の彼方さん、なんか変だったな…)

真冬

(何かあったのかな…)

そして放課後になり、僕は彼方さんの部屋の前に来た

真冬

あ、天ちゃん!

翔太

まふくん!

翔太

…その鍵が、彼方さんのだよね

真冬

うん、今開けてみる

僕は彼方さんの部屋のドアの鍵穴へ鍵を差し、回してみる

ガチャっ

真冬

っ、開いた…

翔太

入ってみよう

真冬

うん……

玄関に入ると、彼方さんの靴はなかった

真冬

部屋の中、真っ暗…

翔太

彼方さん、どこにいるんだろう

真冬

とりあえず、中に入ってみよう

部屋の中に入ると、中は特に変わった様子はなかった

真冬

……あれ、これって

ただ、テーブルの上には彼方さんのスマホが置いてあった

真冬

(彼方さん、いつもスマホは持って行くはずなのに…)

そう思ってスマホを持ち上げると、下に紙が置いてあったことに気づいた

僕がその紙を持ち上げると、文字が書いてある事に気づいた

『真冬、ごめん』

真冬

っ……!

翔太

どうしたの、まふく…

真冬

ごめん天ちゃん、僕彼方さんを探してくる

翔太

え…?

真冬

僕が明日の朝までに天ちゃんに連絡してなかったら、花宮に行って優たちに会って…

真冬

……ごめんね

ガチャっ

僕は彼方さんの部屋を出て、走りながらライブハウスのオーナーに連絡をとった

真冬

っ、オーナー!

オーナー

『真冬くん、どうしたの?』

真冬

そっちに彼方さん来てませんか?

オーナー

『彼方?来てないけど…』

オーナー

『どうしたの?何かあったの?』

真冬

えっと……

真冬

…何でもないです、すみませんっ

電話を切って、僕は駅に向かった

真冬

(家にもいない、ライブハウスにもいないとするなら…)

真冬

(どこか、遠いところに…?)

僕は無我夢中で、駅へと走った

『君と僕の忌避進路』

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コメント

1

ユーザー

え…?そらるさん…なにか様子がおかしい… まるでなんか…お別れをしに来てる感じが… スマホまで置いていって…なんかもう連絡が 取れないようにさてるみたい…… まさかそんなことないよね…??? うわぁぁぁぁあ……まふくん!そらるを……! 続き楽しみにしています!

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