先に落ちたら、負け。 〜プロポーズ編〜
数年後____
ガイド
春の終わり。
桜が咲く少し前の夕方。
桜が咲く少し前の夕方。
ガイド
会長時代の仲間と再会した帰り道、
ころんとりいぬは並んで歩いていた。
ころんとりいぬは並んで歩いていた。
ころん
……あいつら、全然変わってなかったね
りいぬ
おまえもな。中身は高校の頃からずっと
ころん
副会長がそうさせたんでしょ。
ころん
……ずっと目ぇ離せないから
りいぬ
まだその呼び方?笑
ころん
うるさいな
ガイド
夜風が少しだけ冷たくて、でもころんの手はあたたかい。
ころん
ねぇ、
りいぬ
ん
ころん
ちょっと寄り道していい?
ガイド
着いたのはあの頃と何も変わっていない生徒会室。
りいぬ
生徒会室…?
りいぬ
……なに、こんなところで
ころん
この、覚えてる?
りいぬ
は?
ころん
最初にキスした場所。
ころん
……あの夜、主導権取ったつもりで取られてた、あの夜
りいぬ
……あのときのこと、まだ言うか
ころん
言うよ。
ころん
だって僕、あの時からずっと副会長夢中なんだ
ころん
ころんはポケットから、小さな箱を取り出す。
ころん
副会長
りいぬ
……
ころん
僕、副会長とずっと一緒にいたい。
ころん
主導権なんかどうでもよくなるくらい、
ころん
副会長のわがままに付き合って、
ころん
毎日“好き”って言わされて、
ころん
たまに振り回されて、
ころん
でも……
ころん
それでも
ころん
副会長、
ころん
"りいぬくん"じゃなきゃ嫌だって思える未来を、生きたい
ガイド
小さな箱が開き、光が灯る。
ガイド
その中にあったのは――シンプルで、でも特別な指輪。
ころん
……僕の人生、ずっとりいぬくんに命令されてたい。
ころん
幸せにすると、幸せにできると誓います
ころん
僕と、結婚してください
ガイド
りいぬは一瞬だけ目を伏せて、ゆっくり息を吸い込んだ。
ガイド
そして――
りいぬ
……仕方ないな。
りいぬ
俺が生涯、面倒見てあげる
ころん
それってつまり……?
りいぬ
結婚…してあげる。
りいぬ
だから……責任とってよ、"ころちゃん"…
ガイド
次の瞬間、指先が重なり、薬指に指輪がすっと滑り込み、2人の唇が重なった
ガイド
愛しさも、過去も、未来も、
全部ぜんぶ、今日に繋がっていた。
全部ぜんぶ、今日に繋がっていた。
ガイド
主導権なんて、今さら関係ない。
ガイド
ただ、心の奥から「愛してる」と言える相手がいる。
ガイド
それだけで――人生は、甘くて美しい。
💍💘
次回 ♡500↑ で新婚生活公開♪♪







