1話-新しい命-
6月6日
俺は生まれた。
母
よしよし、優希〜
名前は
沢城 優希
父は元プロサッカー選手
母は花屋の店長
父親からは
プレーを考え具現化する身体能力
母親からは
全ての花の名前を記憶する記憶力と
優しさを
親のいいところだけを持って
生まれた子
それが、俺
親には
自慢の息子
そう呼ばれる。
そんな幸せだった家族に
1人家族が増えた。
優希
…妹?
母
んーん、弟
父
今の生活に要らないだろ。
誰かが望んだわけじゃない。
なんなら、要らない。
でも、せっかくの命
優希
…可哀想だから、
優希
産んであげて
優希
僕が
優希
お世話手伝うから
父
…そしたら
父
優希の勉強時間が減るぞ?
優希
…大丈夫だよ
母
優希がいいなら
母
そうしようかな
優希
うん
優希
元気ー?お母さん
母
んー?元気よ
母
不思議と
母
陣痛とかの痛みが
母
全く無いのよねー、
父
特に異常が無いならいいんじゃないか
祖母
あら、そうなの?
祖父
元気に産まれてくれりゃなんでもええよ
優希
元気に生まれてきてね〜
祖母
ほれ、おやつ
優希
ありがと〜
弟が産まれるまで
おばあちゃん家に居ることになった
お父さんはお母さんの傍に居たいらしい
祖父
優希は勉強か?
祖父
偉いなぁ
優希
…ぅん、
俺は
硬いせんべいを片手に
学校の課題を終わらせる。
優希
早く生まれてこないかな〜
兄弟に憧れていた俺は
弟が産まれるのか楽しみだった。
祖父
兄貴だからって威張っちゃいかんぞ
優希
はーいっ