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大森
藤澤
藤澤
大森
ある日、スタジオに入ると、先に来ていた涼ちゃんがビックリした顔でぼくを見てきた。 確かに少しダルいなとは思っていたけど、そんなに驚くほど顔色悪いのかな…? 体調良かった日なんてもう何年もなくて、今が通常運転みたいなものだから、自分ではよく分からないや。 ぼくは涼ちゃんの隣に座ると、自分の顔を触ってみる。 まあ、顔色なんて触った所で分かんないんだけど。
若井
その後、ぼくの少し後に来た若井も、スタジオに入ってくるなり、ぼくを見て驚いた顔になっていたし、更には、会うスタッフ全員に体調を心配されてしまった。 自分的にはそんな心配される程、体調が悪いって感じはしないんだけど、全員に同じ反応をされるものだから不安になってくる。
病院に行こうかと思いつつ、仕事が忙しくて中々時間が作れずに、それから1週間が経った頃…
藤澤
隣に座っている涼ちゃんが、心配そうにぼくの顔を覗き込む。
大森
この1週間の間に、自分でもヤバいかもと思うくらいに体調が日に日に悪くなっていた。 主に症状としては、不眠や目眩、吐き気、頭痛。 もう何年も不眠症の自覚はあったけど、この1週間は特に酷かった。 単純に寝れていないのだから、その他の症状も仕方ない気がするけど、そうも言ってられないぐらい体調が悪い。
藤澤
大森
大森
心配する涼ちゃんの肩を安心させるようにポンポンと叩き、ぼくは若井が居るレコーディングブースを見ようと立ち上がろうとした。
あ、ヤバい。
藤澤
そう思った時には既に遅くて、 突然、目の前が真っ暗に。 遠くで涼ちゃんがぼくの名前を叫んでいる気がしたけど、深い闇に飲み込まれたぼくは、そのまま闇の奥底に沈んでいった…