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部活を終えて外に出た瞬間
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空は雲で見えん。 地面、びっしょびしょ。 見事な土砂降り
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私が両手を広げて絶望していると、 横からひょいっと傘が差し出された
侑
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侑
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侑
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笑った瞬間、侑がちょっとだけ嬉しそうに目を細めた
侑
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侑
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侑
侑は私の返事も聞かずにぐいっと傘の中へ引っ張ってきた
距離、近い
近すぎる
侑の肩が私にちょいちょい 当たるたび、変にくすぐったい
侑
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侑
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侑
雨の音が“ザーッ”て大きくて、 道は人が少なくて、 いつもより静かで
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侑
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侑
侑
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侑
侑
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侑
侑が珍しく素直で、逆に怖い
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侑
侑は言いつつ、 傘をぐいっと私の方に傾けすぎて 自分の肩がびしょ濡れになっている
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侑
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侑
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侑
侑が横を向く
耳が赤い
こいつ、変にカッコよって… まぁそこが可愛いねんけど
帰り道、 侑はずっと私の歩幅に合わせて歩いてくれた
雨の音がやかましいのに、 侑が息する音だけやたら近くて、 なんか鼓動が変なリズム刻んでくる
私の家に着き「家着いたから---」 って言おうとした時
侑が足を止めた
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侑
侑がゆっくり手を伸ばしてきて、 私の頭にぽん、と手を置いた
え、?ええ?
侑
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侑
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侑
侑の手のひらはあったかくて、 その温度が頭から胸の奥までじわって広がってくる
侑は私の反応を見て、 少しだけ得意げに笑った
侑
ぽん、と軽く撫でてから離れていった侑は
雨の中、傘を閉じて全力で走って帰っていった
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叫んでも、 侑は笑いながら走っていくだけ
…ほんま、なんなん
意味わからんくらい優しいし、 意味わからんくらい距離近いし、 意味わからんくらい顔赤いし
でもその全部が、 ちょっとだけ胸をくすぐった