俺には、
彼女がいる。
誰よりも優しくて
俺を気遣ってくれる
優希
奏美
奏美
なぁに?
優希
来月誕生日だろ?
優希
一緒にプレゼント買いに行こ?
奏美
うん(微笑
奏美
ありがとう(微笑
優希
うん(撫
本当に純粋で
綺麗だった
それに
手を離したら
静かに消えてしまいそうだった
ある日
優希
奏美?入るよ?
奏美
うん、いいよ
優希
おはよ、よく寝れた?
奏美
うん、ぐっすり(微笑
優希
そっか、なら良かった(撫
奏美
うん(微笑
彼女の部屋には
いつもお花がある
いつも、元気よく
優しく咲いている。
優希
この花、奏美みたいだな、
奏美
そう?(微笑
奏美
ありがとう
優希
うん(微笑
俺は時々
奏美の部屋の掃除したり、
ものを取ってきてあげる
だから、奏美の部屋には
何回も入っている
そんなある日
優希
あれ、
優希
お花、元気ないかな?
少し、元気がないように見えた
優希
お水やっておくか。
夕方
奏美
ただいま
優希
おかえり(抱締
奏美
うん(微笑
奏美
今日は疲れたから寝てもいい?
優希
うん、いいよ
優希
ゆっくり休んでね(撫
奏美
ありがと(微笑
いつもより、元気がなくて
疲れきった顔をしてた
それから
奏美の体調はあまりすぐれず
どんどん悪化していった
優希
大丈夫か、?
優希
なんか、持ってこようか?
奏美
私の部屋から服持ってきて
優希
分かった(撫
部屋の中に入った
花は
枯れかけて、
花びらが1枚落ちていた。
優希
早く行かなきゃ
優希
奏美、お花枯れてたよ、
奏美
そう、
息苦しそうに答えた
そして
続けてこう話した
奏美
こんな事言ったら
奏美
気持ち悪いって思われるかも
奏美
しれないけど、
奏美
言わないといけないね。
優希
うん、
次の言葉に
俺は
反応が出来なかった
奏美
私の身体は
奏美
花と繋がっているの。
優希
…………え、?
奏美
花と繋がっている以上
奏美
長くは生きられない。
奏美
そういう運命なの。
優希
ちょっと待てよ……
優希
なんだよ……それ……
奏美
花はいずれ枯れてしまう
奏美
枯れてしまったら
奏美
無くなってしまう。
奏美
私の命も同じ。
優希
花が元気な時は元気で
優希
枯れる時は
優希
もう……
奏美
そういう事よ。
奏美
ごめんね。
奏美
今までありがとね。
彼女の目からは
涙が溢れた。
優希
まだ死なせない
優希
まだ死んじゃダメだ!
優希
俺と一緒に居てくれよ!
奏美
優希……(微笑
奏美
いつかまたどこかで
奏美
今度は
奏美
ちゃんとした命で
奏美
逢おうね……(撫
優希
嫌だ、
優希
死なないでくれっ……
優希
奏美っ……
その後
静かに命を引き取った。
また起きてくれるのでは
と思わせるような
優しく、はかなそうな
顔で。