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君を一生忘れない(短編)

第1話 - 君を一生忘れない(短編)

120

2019年04月27日

#恋愛

#切ない

#泣ける

#短編

#告白

黒澤らて

鷺沢朱音

(ねぇ…君は覚えてる？君と過ごした日々のこと…私は一生忘れないよ…──)

鷺沢朱音

私には好きな人がいます

倉本貴斗

｢どうした？朱音？｣

鷺沢朱音

｢ううんなんでもない///｣

倉本貴斗

｢そうか？ならいいけど｣

鷺沢朱音

そうこの人こそが私、鷺沢朱音(さぎさわあかね)の好きな人倉本貴斗(くらもとたかと)である

鷺沢朱音

｢はぁ…｣

明村紫織

｢どうしたの？朱音。｣

鷺沢朱音

「しおりぃ…」

明村紫織

｢ﾖｼﾖｼ(๑´•ω•)۶”‎(๑•̥̥̥́ω•̀ू๑)
それで？どーせ倉本くんのことでしょ？｣

鷺沢朱音

｢さすが親友…！ご名答！｣

明村紫織

｢やっぱり…笑
で？何があったの？｣

鷺沢朱音

｢どうしたら貴斗私の恋心に気づいてくれるかなあ…｣

明村紫織

｢告白しちゃえよ！｣

鷺沢朱音

｢無理だよお///｣

倉本貴斗

｢俺がどうかしたの？｣

鷺沢朱音

｢たかとっ…！｣

明村紫織

(≖͈́ϖ≖͈̀ )ﾆﾔ

明村紫織

｢たかとくぅーん？放課後朱音が話があるみたいだから残ってもらっていい～？｣

鷺沢朱音

「ちょっと紫織！何言ってんのよ！」

倉本貴斗

｢いいぜ｣

明村紫織

｢あ、チャイム鳴った。んじゃ｣

明村紫織

｢後日報告楽しみにしてるね☆(朱音に小声)」

鷺沢朱音

｢しおりぃ…(本日2回目)｣

放課後

鷺沢朱音

(落ち着け私、落ち着け私…)

ガラッ(ドアの開く音)

鷺沢朱音

「貴斗っ…///」

倉本貴斗

｢どうした？｣

鷺沢朱音

｢あ…のね｣

倉本貴斗

「うん？」

鷺沢朱音

「…………好きなの貴斗のことが///」

倉本貴斗

「……………ごめん」

鷺沢朱音

｢そ…っか…ごめんね｣

鷺沢朱音

私は今にも泣き出しそうでその場から逃げるように走り去った

翌日

明村紫織

「あーかね♡︎どーだった？」

鷺沢朱音

｢………失恋しちゃった…えへへ…｣

明村紫織

「…はぁ！？うっそ！倉本くんフったの!?
ごめんね！私がめちゃくちゃなことしたから( இ﹏இ )」

鷺沢朱音

｢紫織のせいじゃないよ。むしろ告白する勇気ときっかけを与えてくれてありがとう｣

明村紫織

｢あ゛がね゛ぇぇ( o̴̶̷᷄﹏o̴̶̷̥᷅ )｣

担任

｢今日の欠席は倉本だな。｣

鷺沢朱音

貴斗…そんなに迷惑だったかな…

鷺沢朱音

( もう放課後か……あれって…うちの学年の先生？)

女教師A

「ねぇ聞いた？」

女教師B

｢ええ…B組の倉本貴斗くん…余命宣告受けているんですってね…それで今病院に入院しているらしいし｣

鷺沢朱音

私はその話を聞いて絶句する以前に足が動き出していた

ガラッ

鷺沢朱音

｢先生！貴斗はどこの病院に入院しているんですか！？｣

鷺沢朱音

私は担任に襲い掛かりそうなぐらいの勢いで聞いていた

担任

｢…個人情報だ。教えるわけにはいかない。｣

鷺沢朱音

｢先生………！後悔したくないんです！お願いします！｣

鷺沢朱音

私は必死に訴えかけた

担任

｢………俺が言ったって言うなよ。｣

鷺沢朱音

｢先生…！｣

担任

｢C病院の205号室だ｣

鷺沢朱音

｢ありがとうございます…！｣

鷺沢朱音

「私は必死で駆けだした」

C病院

鷺沢朱音

｢倉本貴斗お願いします！｣

看護師

｢御家族の方ですか？｣

鷺沢朱音

｢いえ…｣

看護師

｢でしたら…その人のアドレスなどお持ちではないですか？｣

鷺沢朱音

｢はい！持ってま…あ！急いでたから学校にケータイ置いてきちゃった！……っ！19時…あと30分じゃ取りに帰れない…っ！｣

倉本麗那

｢待ってください。｣

鷺沢朱音

｢麗那さん！｣

倉本麗那

｢その人は弟の知り合いです。｣

看護師

｢お姉様が言うんでしたら…どうぞ｣

鷺沢朱音

｢ありがとうございます！｣

倉本麗那

｢このくらいお易い御用よ。さあ行きなさい。朱音さん。｣

鷺沢朱音

｢はい！｣

鷺沢朱音

私は麗那さんに別れを告げると貴斗の元へと急いだ

ガラッ(ドアの開く音)

倉本貴斗

｢…………！どうしてお前がここに。｣

鷺沢朱音

｢断られてもいいからもう一度伝えに来たの。好きよ。貴斗。｣

倉本貴斗

｢無理だ！｣

鷺沢朱音

｢っ！｣

倉本貴斗

｢俺はお前と一緒には生きられない…！こんなにも好きなのに…！俺が死んだらお前悲しむだけだぞ？俺、あと1年で死んじゃうんだぞ？ははっ……｣

鷺沢朱音

私は表には出してはいないけど貴斗が泣いている気がして気づいたら抱きしめていた。

鷺沢朱音

｢いいよっ…私は貴斗と一緒にいられるだけで幸せ毎日お見舞いにも来るからっ…ずっと笑ってるからっ…ね！｣

鷺沢朱音

私は涙をこらえて震えた声で笑顔で言った

倉本貴斗

｢朱音…｣

鷺沢朱音

そして私たちはお互いに見つめあって唇を重ねた

鷺沢朱音

約束通り私は毎日お見舞いに行った。そして愛しい貴斗と残り少ない時間を過ごした。外出許可が降りた日には一緒に映画を見に行ったり公園でピクニックしたりもした。───────そして余命宣告されていた1年はとっくに過ぎ2年目が過ぎようとしていた。

倉本貴斗

｢朱音…好きだよ。｣

鷺沢朱音

｢私も…好きだよ貴斗。ずっと…ずっと…｣

倉本貴斗

｢泣くなよ…朱音…そんなんじゃ…安心して…天国に…行けないだろ…だから笑って？｣

鷺沢朱音

｢……っ！うん！笑うよ…｣

倉本貴斗

｢大好きだぜ…朱音…俺はいつでも…お前の幸せを願ってる…｣

鷺沢朱音

そう言い残して貴斗は天国に旅立った。

鷺沢朱音

｢っ！私も大好きだよ！｣

鷺沢朱音

私に愛を教えてくれてありがとう、幸せを教えてくれてありがとう。

鷺沢朱音

｢貴斗～！元気ー？約束通りずっと笑ってるよー！だから…どこかで見守っていてね。｣

鷺沢朱音

ずっと大好きだよ、貴斗。君を一生忘れない。

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黒澤らて

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