テラーノベル
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カタカタカタカタ…………………
ミスターブラック
キーボードを打ち付ける音が教室内に響き渡る
ミスターレッド
ミスター赤ちゃん
皆が息を呑むような緊張感が教室内に満ちている
赤ちゃんとレッドは身を乗り出しながらその様子に釘付けになっている
ミスターブルー
ミスター銀さん
ミスターバナナ
そう言いつつも、3人も同様にキーボードを打ち付ける様子に見入っている
ミスターレッド
ミスター赤ちゃん
ミスターブルー
ミスターブラック
ブラックは周囲の声に構わず画面を見据え続けている
ミスターブラック
キーボードを打つ手がとまる
ミスター赤ちゃん
指がエンターキーへと伸びていき、カチッ………という音が静かに教室内に響いた
パソコンの画面に1つの画像が表示される
ミスターブラック
ミスターブラック
その声を聞いたと同時に皆の視線が一様にパソコンへと集まった
ミスターレッド
ミスター赤ちゃん
ミスターバナナ
ミスターブルー
ミスターブラック
ミスターブラック
ミスター銀さん
今度はスマホのシャッター音が教室内に満ちた
ミスターレッド
ミスターブルー
ブルーが呆れた様子で肩をすくませた
ミスター銀さん
ミスターバナナ
校庭1万周という単語に皆が身震いする
ミスターブラック
ミスターブラック
ミスターブラック
ミスターレッド
保存できたとの返答を聞き、ブラックは静かにパソコンを閉じた
ミスターブラック
ミスターブラック
ブラックがそう呟いた瞬間、廊下から風を切るような音がした
すまない先生
すまない先生
ドギャバゴーン
すまない先生の声が響いた瞬間、教室入り口のドアが粉砕された
正確に言うと、壁ごと粉砕された
ミスター銀さん
それと同時に銀さんの悲鳴に近い叫びが響き渡った
ミスター銀さん
ミスター銀さん
ミスター赤ちゃん
ミスター銀さん
すまない先生
ミスター銀さん
ミスターブラック
ミスターブラック
ミスターブルー
ミスターレッド
すまない先生が周りの状況など気にせず、いつも通り教卓の前に立つ
すまない先生
すまない先生
すまない先生
よく見てみると先生の腕には白目を向いているマネーが抱えられていた
先生はマネーを机まで運び、無理矢理座らせた
その後すぐにテスト用紙が配られた
すまない先生
すまない先生
すまない先生
その言葉を放った笑顔の奥には、静かな圧のようなものを感じられる
すまない先生
その言葉と同時に、生徒達はペンを走らせた
キーンコーンカーンコーン……
すまない先生
授業終了の予鈴と共にテスト終了を示す声が響いた
テスト用紙が物凄い速度で回収されていく
すまない先生
すまない先生
そう言ってすまない先生は廊下へと目にも留まらぬ速さで走り去っていった
それと同時に生徒達がブラック達の机の周囲にゾロゾロと集まり始める
ミスターレッド
ミスター銀さん
ミスターブルー
ミスターバナナ
ミスターバナナ
ミスターブラック
ブラックは液晶に表示される研究資料を見つめながら短く答えた
ミスター赤ちゃん
ミスターブラック
ミスターマネー
ミスターマネー
ミスターマネー
ミスターマネーは自慢げに胸を張る
ミスターマネー
ミスターマネー
ミスターブラック
ミスターレッド
ミスターレッド
レッドはそう言って自分の机に突っ伏し始めた
ミスターブルー
ミスター銀さん
ミスターバナナ
ミスター赤ちゃん
ミスター銀さん
ミスターブラック
そう言いつつも、ブラックはほんの少し笑みをこぼした
心の奥で密かに、仲間から信頼を得る事、共に囲まれている事の幸せを噛み締めた
ミスター銀さん
銀さんが空を見上げながら呟く
ミスター銀さん
銀さんが指差す先に鳥の大群が飛んでいた
ミスターブルー
ミスターレッド
レッドはわざとらしく身震いするような身振りをした
ミスターブラック
ミスターブラック
ミスター赤ちゃん
ミスターマネー
ミスターバナナ
7人は夕日を背に下校道を並んで歩く
自転車を漕ぎ家へと向かう女子高生、仕事終わりの車の渋滞
皆が帰路へとついている
ミスター赤ちゃん
ミスター赤ちゃん
ミスターブラック
ミスターブラック
ミスター赤ちゃん
ミスターブラック
ミスターブラック
ミスター赤ちゃん
ミスターブラック
ミスター赤ちゃん
ミスター赤ちゃん
ミスターブラック
ミスター赤ちゃん
ミスター銀さん
ミスターマネー
ミスターマネー
ミスターレッド
ミスターバナナ
ミスター赤ちゃん
空のムクドリが中良さげに皆で飛んでいる
そんな中一匹のムクドリが少し離れた場所を飛んでいた
集団の中に入れていない様に見える
そんな鳥達を7人は目にかける事もなく歩き続けている
いつもの様に談笑をしながら帰路についている
???
???
???
???
???
ブツブツと1人で呟く少年が7人を見ていた
正しくは、ブラックへと鋭い視線を向けていた
少年は行き交う人々を横目に見ながら1人で歩く
カップル、5人で歩く女子高生集団、仲睦まじい親子
そんな人々を見る内にどんどんと心が苦しくなっていく
???
???
???
声が弱々しく、か細くなっていく
少年はブラックから目を逸らし、黙って帰路についた
???
???
???
???
???
???
少年はブツブツ喋りながら人気の少ない道を早歩きしている
???
???
???
???
???
???
???
???
???
???
無意識に周囲に響く様な声を出してしまった
少年は周囲に人がいないかをキョロキョロ確認する
小心者の様に不安気な表情を浮かべながら見渡す
誰もいない事を確認し、息をつく
???
???
???
少年はしゃがみ込む
心の奥底から思いが溢れ出す
???
胡散臭い男
???
少年は驚きのあまり声のした方を瞬時に振り返る
???
???
少年は挙動不審になりながら声を漏らす
胡散臭い男
男は満面の笑みを浮かべながら少年の前にしゃがみ込んだ
姿は20代後半程度の白髪の男だった
???
???
胡散臭い男
胡散臭い男
???
少年の心が途端に騒めく
恥で顔が真っ赤になってしまう
???
???
胡散臭い男
???
胡散臭い男
男はうんうんと頷きながら悲し気に目を落とす
どうしても胡散臭さは拭いきれず、演技の様にも見える
胡散臭い男
胡散臭い男
???
???
胡散臭い男
胡散臭い男は少年俺の手を取る
少年は突然のボディタッチに困惑した
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
???
胡散臭い男
男から共感の気持ちを示され、心が少し信用の方へと傾く
明らかにおかしな状況だ
だが久しく人から話しかけられ、どこか少し気分が舞い上がってしまっていた
胡散臭い男は自分の苦しみに対して涙まで流している
胡散臭い男
胡散臭い男が涙を袖で拭いながら何かを話し始める
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男の表情はコロッと笑顔に変わった
まるで貼り付けた様な笑顔だ
そんな表情に少し寒気がする
???
???
胡散臭い男
???
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男は笑顔で語りかけ続ける
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
???
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男は笑顔を張り付けたまま、困った様に眉を下げた
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
???
???
???
胡散臭い男
男は笑っている
…………
本当に笑っているかどうかは分からない
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
男は肩に掛けているバッグの中を漁り始めた
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
男は2枚の写真を取り出した
50代程度の中年男性と女子高生だ
???
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
???
にわかには信じ難い話だ
???
???
???
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
男は満面の笑みで語っている
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
???
???
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
???
もしかしたら身近な人間は、ある日突然別の誰かになっているかもしれない
そう思うと少し恐ろしく感じた
胡散臭い男
胡散臭い男
???
???
胡散臭い男
胡散臭い男
???
???
???
少年は俯く
胡散臭い男
男は笑っている
目尻を下げ、口角を上げ、笑っている
胡散臭い男
???
胡散臭い男
胡散臭い男
???
動悸が治らない
胡散臭い男
???
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
???
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
???
震えた声で少年は叫んだ
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
???
???
怒りで震える拳を抑える
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
胡散臭い男
???
???
???
半分怒りに任せて言っていた
できる事ならば、こんな人生捨てたかった
脳裏に今までの日々の記憶が巡る
そんな記憶を思い出してしまえば答えは明白だった
???
胡散臭い男
胡散臭い男
???
???
???
胡散臭い男
そう言った途端、男は針を少年に向かって振り下ろす
???
胡散臭い男
胡散臭い男
視界が揺れる
笑顔の男の顔が徐々に歪んでいく
視界は暗転し、何も見えなくなった
近頃、突然身近な人の性格が変わってしまう事件の様な事が起きているらしい
明るい性格だった人物が暗くなったり、幼女が突然に大人びた様な性格になったり
原因は分からない
だが、性格が突然豹変するなどおかしな事だ
だがその原因となる様な事の尻尾を掴めている訳ではない
その場合、事件とも言えない
原因の分からない事件が街で起き続けている
そんな魔の手が、自分自身にも迫っているとは
その時は知りもしなかった
コメント
7件
ステラ様の新しい神作品だッッッ! この日を楽しみにしてました~! ブラックはやっぱ天才で才能あって、仲間にも恵まれてるから嫉妬する人は少なくないと思う……。 次回も楽しみにしてますね!
推しが〜 早く逃げて! 怪しい男を占めないと と言うかミスターブラックのそれは努力だよ。辛いことだけやらないって言うのは甘いんじゃないかな
なんだよあいつぅー!推しのブラック睨みやがって!ブラックは努力してないーみたいに言ってるけど実際はブラックの頭の良さは彼の努力の結晶であって決して楽に手に入れたわけじゃないのにあいつはさぁ!本当にはくむはブラックより努力したんか!?って言いたい! なんかホラー系になりそう?続き楽しみにしてますね!