噂のあの子

＿中学三年生 宮城県地区予選

第3話 # 02

(バシバシと背中を叩く

誰だ？このノッポ

ふと影山の方へ視線を向けると

下唇を噛んでなにかに耐えていた

そこで私は、はっと気づく

''王様''。

確かにそう言っていた、

＿中学2年生の夏

そう思いながら数メートル先の先輩に

目線を向ける

キツい口調で言われか怯えてしまう

去年春からは北川第一中学に入学した

そして夢だったバレー部のマネージャーへ

そこの3年の先輩は今まで1人で

マジメントを行ってきたらしく

毎日が忙しくて大変だったらしい

そのせいか私が入ってきた途端に

先輩は私に仕事を丸投げし

自分はスマホを片手に椅子を腰掛けている

今日も1人でマネジメント

いつも同じ事を考えてドリンクを振った

その時＿

1人の救世主があらわれたのだった

影山が先輩に向かって反抗してくれた

だが、それにムカついた先輩は

影山に近づく

そして右手を振り上げ

影山の頬を目掛けて勢いよく腕を大きく振った

はずだった

影山の頬へと直撃するはずの右手は

私の左頬へといったのだった

ヒリヒリと痛む左頬を抑えて

目の前にいる驚いた表情をする先輩に言う

状況を把握した2人の先輩。 そのうちの1人がこう言った

その選手の中に君も入ってるんだけどなぁ、