主
待って わかってよ 何でもないから
僕の歌を笑わないで
空中散歩のSOS
僕は 僕は 僕は
今 灰に塗まみれてく 海の底
息を飲み干す夢を見た
ただ 揺らぎの中 空を眺める
僕の手を遮った
夢の跡が 君の嗚咽おえつが
吐き出せない泡沫うたかたの庭の隅を
光の泳ぐ 空にさざめく 文字の奥
波の狭間で君が遠のいただけ
「なんて」
もっと縋すがってよ 知ってしまうから
僕の歌を笑わないで
海中列車に遠のいた 涙なんて なんて
取り去ってしまってよ 行ってしまうなら
君はここに戻らないで
空中散歩と四拍子
僕は 僕は 僕は
ただ 藍に呑まれてく 空の底
灰の中で夢を描いた
今 心の奥 消える光が
君の背を掻き消した
触れる跡が 夢の続きが始まらない
僕はまだ忘れないのに
光に届く 波に揺らめく 夜の奥
僕の心に 君が手を振っただけ
「なんて」
そっと塞いでよ もういらないから
そんな嘘を歌わないで
信じてたって笑うようなハッピーエンドなんて
逆らってしまってよ こんな世界なら
君はここで止まらないで
泣いて笑ってよ一等星
愛は 愛は 愛は
消えない君を描いた 僕にもっと
知らない人の吸った 愛を
僕を殺しちゃった 期待の言葉とか
聞こえないように笑ってんの
もっと縋ってよ もういらないからさ ねぇ
そっと塞いでよ 僕らの曖昧な 愛で
「なんて」
待って わかってよ 何でもないから
僕の夢を笑わないで
海中列車に遠のいた 涙なんて なんて
消え去ってしまってよ 行ってしまうなら
僕はここで止まらないで
泣いて笑ってよSOS
僕は 君は 僕は
最終列車と泣き止んだ あの空に溺れていく