私の目は
赤い。
私の見える全ては
赤い。
かの
誰もわかってくれない。
私の奇病
私の目が赤いということは小学生で知った。
みんなと同じと思っていた。
みんなの言っている
青、緑、黄、紫、赤。
全然見分けがつかなかった。
たくさん先生に怒られた。
「なんで、青が分からないの?」
「ねぇ、緑って言ってるじゃない。」
どれもどれも同じ色だった。
なんで?
なにが?
そして、
みんなが言っている赤がわからなかった。
何も見えなかった
何も。
ある小学生高学年の時に友達がいた。
「赤の文字を赤で隠したら見えないよね!」
赤を赤で隠したら…
何も見えない。
赤で赤を…
赤…
もしかしたら
私の目は赤なのかもしれない。
その時に気づいた。
私はみんなと違うんだ。
ふう
かの
ふう
かの
かの
ふう
かの
かの
ふう
ふう
かの
なぜ、人々は足りないモノを欲しがるのだろう。
この病気も
誰にも理解されずに生きてきた。
親にも医者にも
話しても信じてくれなかった。
ふう
ふう
ふう
かの
かの
ふう
ふう
かの
かの
ふう
ふう
ふう
かの
あぁ、あれ赤だったんだ。
どうりで見えなかったんだ。
ってか、一橋いつもは金髪なんだ。
金髪…黄色ってやつか。
ふう
かの
私の病気は奇病というもの。
教科書の赤文字は何も見えない。
だから、頭はまぁまぁよかった。
でも、なんで私は。
私はこの病気を
アカノメビョウ
と呼んだ。
誰も理解者はいなかった。
何も
何も触れられなかった。
かの
かの
かの
母
かの
かの
母
母
聞こえてたようだ。
かの
かの
母
かの
かの
かの
かの
母
母
母
母
見える全てが赤いんだよ。
かの
かの
母
かの
かの
母
母
かの
かの
母
かの
わかってない
わかってない
全然わかってない
誰か教えて
青ってなに
緑ってなに
黄ってなに
赤ってなに
色ってなに
色ってなに
色ってなに
私ってなに
数日後の帰り道
すれ違った小学生男子集団
ふう
かの
ふう
かの
小学生男子達
小学生男子達
小学生男子達
小学生男子達
小学生男子達
小学生男子達
小学生男子達
小学生男子達
ふう
ふう
ふう
かの
しょーへいくん…
私は小学生男子達をみた。
後ろにひとりだけ悲しそうな顔をした男の子をみた。
かの
私は電撃が走った。
悲しそうな顔なのに
なんであんなに天使なんだろう。
柔らかくいとおしい全てが
私の心を奪われた。
かの
かの
だけど、目が離せなかった。
この感情は…
なに?
ふう
かの
かの
かの
ふう
ふう
ふう
私は小学生集団に向かって走った。
忘れられない。
手離せない!!!!!
小学生男子達
小学生男子達
かの
かの
私は叫んだ。
小学生男子達
小学生男子達
かの
小学生男子達
小学生男子達
小学生男子達
小学生集団はしょーへいくんを置いて逃げていった。
かの
かの
しょうへい
しょうへい
かの
かの
赤いけど
赤いけど
赤いけど分かった。
とても綺麗な男の子
鋭い目が私の心を揺らいだ。
誰も信じられないような目も
全てが美しかった。
かの
しょうへい
しょうへい
しょうへいくんにアイスを買ってあげた。
しょうへい
しょうへい
かの
しょうへい
しょうへい
かの
かの
かの
しょうへい
しょうへい
しょうへい
かの
しょうへいくんはゴリゴリ君アイスを食べた。
しょうへい
しょうへい
しょうへい
かの
しょうへい
しょうへい
しょうへい
かの
かの
かの
しょうへい
しょうへい
しょうへい
かの
かの
しょうへい
かの
かの
しょうへい
しょうへい
かの
しょうへい
かの
しょうへい
かの
かの
しょうへい
かの
かの
かの
かの
しょうへい
しょうへい
しょうへい
しょうへいくんはゴリゴリ君のパッケージを見せた。
指を指したところは何も見えなかった。
かの
しょうへい
しょうへい
かの
何もない
かの
かの
しょうへい
かの
かの
しょうへい
かの
かの
かの
かの
しょうへい
かの
しょうへい
しょうへい
しょうへいくんは空を見上げた。
かの
かの
しょうへい
しょうへい
かの
かの
かの
かの
しょうへい
小学生男子達
しょうへい
小学生男子達
小学生男子達
しょうへい
ガンっ!!!!!
ゴンッ!!!!!!!
公園に鈍い音が響いた。
小学生男子達
私は走った。
昨日、しょうへいくんと話した公園へ
全速力で走った。
かの
しょうへいくんはブランコの下で寝ていた。
かの
なぜか安心してしまった。
しょうへいくんは寝顔も
綺麗だった。
私はしょうへいくんに触れた。
綺麗だった。
かの
私は
しょうへいくん
この子を大事にしたい
ネチャ…
かの
かの
しょうへいくんには
見えない液体がついていた。
かの
かの
しょうへいくんは
死んでいた。
見えなかった液体
しょうへいくんの
血液だった
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