靴箱の向こうから

バサッ

ガチャ

ガチャ…

お母さんに気を遣われてるのが、子供ながらにわかった。

高校生なのに、まともに学校にも行けていない自分が恥ずかしくて仕方ない。

でも…あの人たちが怖かった。

少し前

グチャッグチャッ

グチャッ…グチャッ…

彼女達は、トイレの水につけたモップで私を殴ったり濡らしたりしていた。

このことを思い出す度、頭痛がする。

多分誰もいなくなった夕日に照らされる校舎に、私は恐る恐る入った。

机の中を見た。

そこには、最悪で最低な彼女たちからの贈り物が入っていた。

学校来ないとかビビってんの？ ダサすぎ〜 早く来なよ！ 一発ギャグ待ってるよ〜 三玖＆陽菜より

ガラッ

靴箱には、画鋲が沢山入っていた。

靴箱を閉めようとした時、何かが目に写った。

恐る恐るその手紙の封筒を破り、中を見た。

麗奈へ 思いっきり否定してもいいんだよ。 自分に正直になることが、 自由への鍵になるよ。

そして、封筒の裏にはこんな文字が書いていた。

これからも毎日送るから見に来てね。

ガチャ