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私は紫陽

私は生まれつき身体が弱かった

そのせいで色々な病気にかかり

ついに治すことが出来なくなった

私の命は一ヶ月もなくなった

母は悲しんで悲しんで

壊れてしまった

もう笑うことも泣くことも

なくなっていた

私が母を壊したのだ

治すことも出来なくなったから

私は自宅療養することになった

母は私を止めた

でも私は今まで出来なかったことを

沢山したかった

そんな時に君と出会った

初めて来た公園で

悲しみに明け暮れている君を

私は見てみぬふりなんて

出来なかった

君に掛けた言葉は

母に言いたかった言葉

思い詰めて壊れてしまう前に

私が話を聞いてあげれば

九井 一

ポロポロ

泣かないで

泣いた姿はとても愛らしかった

でも私のこの思いは届くことはない

君の中には思う人がいる

私も君の中に入って

君を苦しめたい

なんて出会ったばっかりの君に

こんなことを考える

私もきっと壊れてしまっている

部屋で私は好きな人と

二人きり本来なら

喜ばしい事だが

今は状況が違う

九井 一

ポロポロ

紫陽

男なのに泣くとかダサいよ

本当に泣くことは ダサいと思っている

だって泣いたって何も変わらない

それに泣く人を見るのは

とても辛い

母もそうやって

よく泣いていた

九井 一

思い出は作ることはできる

思い出…

もう君といるだけで

私は嬉しいんだ

生きてきた中で一番

紫陽

私は貴女と出会えてとても幸せよ

紫陽

もうこれで十分何も望まない

何も望まないはずなのに

なんで望んでしまうんだろう

ねぇそんな悲しい顔しないでよ

私のことなんて忘れてよ

そして幸せに生きてよ

紫陽

ねぇ最後に君に出会えて

紫陽

幸せだった

もうこれが最後だ

これ以上言葉を紡ぐことはできない

でも願うことなら

夏の暑さに溶けて君の中に

永遠にいたい

夏の暑さに全てを溶かして…

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