わたしのアール/和田たけあき(くらげP)
feat.初音ミク
わたし、屋上で靴を脱ぎかけた時に
…
泣…
三つ編みの先客に声掛けてしまった。
〇〇
「ねぇ、やめなよ」
口をついて出ただ
本当は、どうでもよかった
先を越されるのがなんとなく癪だった
…
…
三つ編みの子は、語る
〇〇
(どっかで聞いたよな事)
…
「運命の人だった」
…
「どうしても愛されたかった」
〇〇
…
ふざけんな!そんなことくらいで
…
ぇ…
私の先を越そうだなんて!
…
…
欲しいものが手に入らないなんて
〇〇
奪われたことすらないくせに…!
…
話したら楽になった…ニコ
って
三つ編みの子は、消えてった。
さぁ、今日こそは 靴を
脱ぎかけたそこに
…
死んでやる!…泣
背の低い女の子
〇〇
ねぇ
また声をかけてしまった
背の低い子は、語る
クラスでの孤独を
…
「無視されて奪われて」
…
「居場所がないんだ」
って
〇〇
…
ふざけんな!そんなことくらいで
私の先を越そうだなんて!
それでも、うちでは愛されて
あたたかいごはんもあるでしょ?
…
「お腹すいた泣」
と泣いて
背の低い子は、消えてった
…
…
〇〇
━━━━━━、!
そうやって何人かに声をかけて
…
ありがとう…
追い返して
〇〇
(私自身の痛みは、誰にも言えないまま)
初めて見つけたんだ
似たような悩みの子
何人目かにあったんだ
黄色いカーディガンの子
…
「家に帰るたびに増える続ける痣を」
…
「消し去ってしまうため」
…
「ここに来たの」
と言った
口をついて出ただけ
本当は、どうでもよかった
思ってもいないこと
でも声をかけてしまった
〇〇
「ねぇ、やめてよ」
…
…泣
あぁどうしよう
この子は、止められない
私には、止める資格が無い
それでもここからは、消えてよ
君を見ていると
〇〇
「苦しいんだ…。」
…
「じゃあ今日は、やめておくよ」
って目を伏せたまま消えてった
〇〇
今日こそは、誰もいない
私一人だけ
誰にも邪魔されない
邪魔しては、くれない
カーディガンは、脱いで
三つ編みを解いて
背の低い私は、
〇〇
「今から飛びます…ニコ」