彼から返事が来るとは。
夢にも思っていなかった。
興味なさそうだけど、
照れ屋で。
本当は、とっても純粋な恋をしているあなたが。
私は大好きだよ。
あゆみ
あゆみ
折り紙をちぎり
鉛筆をとりだす。
カキカキ……
無意識に、手が動く。
あゆみ
あゆみ
あゆみ
あゆみ
あゆみ
あゆみ
そして、
こっそり。
彼の筆箱に、手紙を入れる。
あゆみ
翌日。
あゆみ
ふと、筆箱を開くと。
あゆみ
あゆみ
あゆみ
筆箱を開いてすぐ、目に入ったのは。
『ヨータ』という、整った字。
あゆみ
あゆみ
心の底から、舞い上がる。
あゆみ
震えた手で、手紙を開いてみる。
あゆみ
で、よーけん(用件)は?』
あゆみ
あゆみ
昨日使った折り紙をまたやぶり、手紙を書く。
あゆみ
あゆみ
一人で足をじたばたさせながら、折り紙を折る。
あゆみ
2時間後。
筆箱の隙間から、ほんの少し白い紙がみえる。
あゆみ
(また)震えた手で、手紙を開くと。
あゆみ
あゆみ
あゆみ
あゆみ
あゆみ
この、ほぼ適当といえる決断を。
して良かったと、思ってる。
あゆみ
私はいるよー!誰かというと
…陽太だよ。』
あゆみ
あゆみ
翌日。
あゆみ
かさ…
あゆみ
オレ、好きな人いる』
あゆみ
いつ?
ポロ……
あゆみ
あゆみ
すぐさま拾って、中身をみてみると。
あゆみ
あゆみ
あゆみ
あゆみ
あゆみ
あゆみ
かた……
陽太
思わず、肩が弾む。
あゆみ
あゆみ
陽太
だって?
あゆみ
陽太
陽太
陽太は、顔を赤くして言った。
あゆみ
言葉にできない感情で、声が出ない。
陽太
あゆみ
あゆみ
今日、本当は。
何もない日だった。
放課後、
ゆっくりお茶したり。
音楽を聴きながら、
じっくり勉強したり。
でも、好きな人と、
結ばれるだけで。
何も無い日が、
一気に花畑になる。
«恋愛»って。
そんな魅力があるんだな。
ずっと、握りしめなくちゃ。
この、
大事な想いを。