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○○
宮島
穂高
私はいつものように
出勤をした
朝起きて…歯磨きをして
プリンを食べて
通勤ラッシュの波に乗り…
それは普通の“会社員”だった
着席をしてメールを開くと
ふと目の前にプリンが置かれた
○○
後ろにいたのは二口さんだった
○○
二口
○○
二口
二口
ツンとした声。
でもその背中は少しだけ気まずそうだった
○○
二口
そう言って二口さんは営業部へと戻った
○○はそっとプリンに視線をおとす
胸の中で
何かがじわっと暖かくなった
○○
その暖かさは…怖くもあった
宮島
宮島
横のデスクから顔を出したのは宮島だった
○○
宮島
宮島
○○
宮島
○○
宮島
にやにやしながら宮島は席に着いた
違う…
違う
○○は落ち着きを取り戻そうと
タスクに取り掛かった
そして迎えた午後
穂高
○○
○○
会議資料の最終確認をし
社内共有へ
「送信」のボタンを押したその瞬間
○○
○○は異変に気がついた
ファイル名には昨日の日付
○○
確認するがもう回っている
周囲は一瞬ざわつき
同僚がフォローをしてくれた
穂高
穂高
○○
宮島
でも…
○○はトイレに向かった
その扉の向こうで
○○はじっと立っていた
視線は床
手は拳になって震えている
○○
少しの間違えだった
でも私は自分を許せなかった
スパイとしてなら即アウトだった
そんな心が
未だに心を巣食ってる
ミスをしてから数時間が経った
周りはちらほら帰っていたが
○○は帰れずにいた
…もう1回確認
周囲はいつも通りに接してくれてた
けれど
自分だけがいつも通りじゃなかった
パソコンの画面を見つめても
文字が頭に入ってこない
頭を抱えていると
二口
○○
横には二口さんが立っていた
○○
○○
○○
二口
二口さんは呆れた顔をした
○○
二口
二口
二口
そう言って私とパソコンの間に手を置いた
○○
二口
二口さんは自然にそういった
○○
二口
○○
二口
二口
目は合わせていなかったけれど
いつものぶっきらぼうの声に
何か異変を感じた
照明は暖かく、静かな個室
二口さんは水を飲みながら
どこか落ち着きなくスマホを見ている
○○はメニューを手に取り
デザートのページを開いた
○○
二口
二口
○○
○○
二口
二口
二口
○○
二口
そう言って二口さんは口角をあげた
○○
まぁ…スパイとしてだけど
○○
○○
二口
二口
○○
○○
○○
二口
一瞬会話が止まる
箸の音もグラスの音もない空白
二口
二口
○○
○○
二口
二口
二口
○○
二口
二口
二口
それは初めて言われた言葉だった
「エルって何考えてるか分からない」
聞き慣れた言葉だった
でも今彼が言ったのは
真逆の言葉
○○
二口
○○
○○
私は少し笑って冗談めかした
二口
○○
時が止まった
自分の中の何かが
壊れそうで
○○
二口
二口
二口
この時の私は
どんな顔をしてたのか
いつも通りのポーカーフェイス…?
それとも
二口
二口
二口
二口
二口
二口
二口
二口
二口
二口
二口
○○は下を向き
顔を合わせず言葉も発しなかった
二口
二口
二口
二口
二口
二口
二口
二口
鼓動が早くなるのがわかった
二口
二口
○○は返す言葉を失った
○○
○○
私はそのまま席を立った
○○
○○
芦屋はそのまま居酒屋を出た
暖かい照明が
いつもより冷たく感じた
二口
焦りすぎたか…これ
てか何俺振られたの今
いや確かに焦った俺も悪いけど
でもあいつなんか忙しないっていうか
ふとした時に
「そんな子いましたっけ」
って言われるぐらい綺麗に消えそうなんだよな
二口