空
ハァッ…ハァ‥
空
ゴフッ(吐血
あれから数分が経過した
それでも、口からは絶え間なく血液が溢れ出ている
私はそれを抑えるかのように口元に手を置いている
空
ハァ‥ヒューッ…ヒューッ”
もう息すらまともにできなくなってきた
空
(もう私…このままここで死んじゃうのかな…
気が付いたらそんなことを考えていた
でも、どう考えてもこのままではただ死を待つのみ
生きられる可能性はもうゼロに等しい
空
(もう…目も霞んできたな…
そんなことを思っていると…
瑠衣
<おーい空―!?
瑠衣
<いるかー!?
空
(この声…瑠衣さん‥?
遠くの方から瑠衣さんの声が聞こえて来た
空
(なんとか…伝えないと‥
でも、私にはもう声を出すほど力は残っていなかった
それでも、死んでもいいから…
空
(せめて…場所だけは‥伝え‥ない‥と
私は残り少ない力を使って、居場所を伝えようとした
空
ッッ…スゥーッ…
空
~~♪…~~~♪
でも…
空
ッ”ゲホッゲホッ”!
空
ゴホッ”ゴホッッ!‥ゴッホッ(吐血
空
ぅ”…(やばい…意識が‥
無理をしたせいで、私の限界はもうすぐそこだった
でも、そんなときに
瑠衣
!タッタッタッタッタッタッ
瑠衣
空!大丈夫か…ッ!?
空
(瑠衣‥さッ‥
私の声を聴いて、瑠衣さんが来てくれた
でも、もう私には
声を出す力も、意識を保っている力もなくなっていた
空
(もう‥‥ダメだ…
空
ドサッ
瑠衣
空!?
そこで私の意識は、糸が切れたように闇に落ちて行った__
瑠衣
空!?大丈夫か!?
空
・・・・・・・
いくら体を揺すっても、空は起きない
瑠衣
チラッ)ッッ…
空が倒れたところの近くを見ると、大量の血に
直ぐ近くには男の死体も転がっていた
瑠衣
もしかして…空が‥?
空がそんなことをするなんて思えなかったけど
普段勝手な行動をしない空が急に路地に向って走り出したこと
それを合わせれば辻褄が合う
空
ヒューッヒューッ…
隣で空は必死に息をする
杖道
タッタッタ)瑠衣、急に走り出すな…
瑠衣
あ、おっさん!
仁
…空か?
瑠衣
ああ
仁
一先ず近くの病院に行くぞ
仁
手遅れになる前にな
仁
話はその後だ
瑠衣
…わかった
空
ゲホッゲホッ”‥ゴホッ(吐血
空
スッ(無意識に口元を抑える
空
ヒューッ…ヒューッ…
仁
‥‥(出血多量に過呼吸‥
仁
(余り時間はないな…