静まり返った世界。
誰も私と話せる者はいない。
孤独で音の無い世界で
私は生きていた。
毎日、同じように、
特に何かが起きることも無く、
今日という日が過ぎ去っていく。
買い物からの帰り道。
夕焼けの輝いた空に見とれて、
足元の物体に気づかなかった。
少しの振動の後で、
つまずいて転んだんだと悟った。
特に痛くもなかったし、
直ぐに立ち上がろうとした。
でも、立てなかった。
足をくじいていた。
どうしよう。動けない。
助けも呼べない。
トントン
肩を叩かれた。
__なんだ?
そこには1人のお姉さんが立っていた。
彼女は何故か口パクで言った。
お.こ.し.て.あ.げ.ま.しょ.う.か.
私は頷いた。
親切なお姉さんだなぁと思った。
彼女はニコッと微笑んだ。
とても素敵な笑顔だった。
次の瞬間、
私は全てを失った。
END
コメント
15件
もしかして意味はお姉さんは、起こしてあげようか では無く56してあげようか と言っていて、口パクだったから普通に受け止めてしまったって事ですか?
もしかして…お姉さんってあの世の人間で、なんらかの理由で事故ってしんでしまって、その悲しみを道連れ(?)にしたくて、同じ場所で怪我した主人公を道連れにしたくて☆☆☆たんですか?