俺だけを見て

俺の彼女はオタクだ

推しは歌い手のイケメンらしい

でも、俺と推しの好きは違うんだって

なんだよそれ、俺だけじゃないじゃん

なんなんだよ、休みの日俺より推しを優先するんだ

てかCDって事は推しの声聞いてキャーキャーするってことだろ

俺以外の声聞いて照れたりしてると思うとめっちゃやだ

最近は夜中も放送をするらしい

しかもASMRだって、夜そいつの事を考えて寝てるって、、

俺がどんだけかっこいいことを言っても 推しが言った時の方が騒いでる

ていうことは俺よりかっこいいってことだろ、

彼女の1番じゃないのがすごく嫌

俺だけがアイツの王子だろ

最初は一緒に好きになって楽しもうとしたけど やっぱ俺には合わないし横ではしゃいでる莉を見ると胸が痛くなる

こんな俺はダメなのか、、俺が間違っているのか

別に好きなのは否定してないけど俺よりも好きそうなのが嫌だ

俺だけを見てほしい俺だけを好きでいて欲しい

ほかのやつなんて見て欲しくない

最近はヒートアップしていてより嫌な思いが積もる

いつか爆発しそうな自分が怖い

莉はグッズを部屋に飾ってるんだけど自作グッズも作ってるらしくて

｢大好き｣｢○○くんしか勝たん♡｣「好きです」

とかそんな甘い言葉を並べていつもそれを見ながらにやにやしてる

その莉の顔はすごく可愛くて抱きしめたいとか思うけど やっぱり考えてるのは推しの事俺のことを考えてにやにやしてるなら 今にも抱きしめるけどそれは違くて推しなんだよな、 推しのこと考えてるのに急に抱きしめられたらやだよな、

早く担降りして欲しいとか思ってしまう、

俺の元に走ってきて欲しいと思ってしまう

最近は俺の時間より推しの時間の方が長いよな、

俺って必要だっけ？

莉には推しという好きな人があるんだし、、

そんなことを考えてたら莉が帰ってきた

すごく上機嫌

きっと沢山買えたんだろう

なーに言ってるんだよ、

なんで覚えて欲しいんだよ

莉はすごい楽しそうだけど俺は不機嫌だ

つい当ってしまった

俺以外に甘々になって欲しくなくて

でも止まらないんだよ

そういって莉は自室に戻った

もう振られるか降りるか、、

ｶﾞｼｬﾝｶﾞｼｬﾝ,,,ﾄﾞﾝ

何の音、、

莉の部屋に向かった

莉はとんでもない形相で棚や壁に綺麗に飾ってあるグッズを大きな音を立てながら床に落としていた

ち、違うこの莉は俺が求めている莉じゃない

わがまま、、ごめん