テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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会いたかった

第1話 - 会いたかった

100

2022年09月26日

#すとぷり

#莉犬

#ころんくん

みめる

皆さん、おはこんばんにちは！

みめる

今回は莉犬くんメインで書かせて貰います！

みめる

それでは…

母

何…してるの？

莉犬

あ、このドアの奥、何があるんだろーって

母

ドアの奥には階段があってね、地下室があるんだよ。

莉犬

地下室…？

莉犬

今まで知らなかった

莉犬

何があるの？

母

……

母

何もないわ。

莉犬

そう…？

莉犬

それじゃ、行ってらっしゃい。

母

また明日には帰ってくるわ。

莉犬

お仕事頑張ってね。

母

ええ、行ってきます。

それにしても…

なんで15年間黙ってたんだろ。

地下室なんてあったんだ。

入りたいなぁ

さとみ

あ、いたいた

莉犬

あ、さとみくん！

さとみ

ったく…どこ行ってたんだよー

さとみくんは従兄弟のお兄ちゃん。

俺より3歳上。

莉犬

ねぇ…さとみくん

さとみ

ん？なんだ？

莉犬

このドアの下って地下室あるの知ってた？

さとみ

あぁ、知ってた。

莉犬

何があるとかは知ってる？

さとみ

……

莉犬

……？

さとみ

…言っていいのかな

莉犬

…どういうこと？

さとみ

……この下の地下室にはな、

さとみ

お前の━━━の━━━━が━━━だ。

莉犬

……なんて言ったの？

莉犬

聞こえなかった

さとみ

……もう言いたくない。

莉犬

…いじわる

さとみ

………

莉犬

ねぇ〜…言ってよ〜…

さとみ

言わねぇし…言いたくない…

莉犬

その理由もダメ？

さとみ

……辛い

莉犬

……？

莉犬

何か嫌なことでもあるの？

さとみ

…お前が辛くなるだけだ

莉犬

ねぇ…教えてよ！

莉犬

一体何が地下室にあるの？

さとみ

……自分で探してみろ

さとみ

…俺は手伝いなくない。

莉犬

…そうする。

ガチャ…

莉犬

……っ

さとみ

……

莉犬

鍵はどこなの？

さとみ

……知らねぇ

莉犬

……

莉犬

絶対知ってる

莉犬

その目線、さとみくん嘘ついたら左下向くもん。

さとみ

…っ

莉犬

教えてよぉ…

莉犬

……お願い

さとみ

……明日、叔母さんに聞いてみろ

莉犬

あ…うん

さとみ

今日はもう帰るな？

さとみ

ちょっと…気分が悪くなって…

莉犬

…大丈夫なの？

莉犬

俺が嫌なこと言っちゃった？

さとみ

別にお前のせいじゃないから。

さとみ

…叔母さんのせいだ(ﾎﾞｿｯ)

莉犬

？

さとみ

とりあえず帰るわ

莉犬

また来てね。

さとみ

おう…

次の日

母

ただいま〜

莉犬

…おかえり。

莉犬

お母さん、ちょっといいかな？

母

ええ、いいわよ

莉犬

…地下室の事なんだけどさ

母

…!!

莉犬

さとみくんに少し聞いたんだ。

莉犬

でもね、何があるかのところがちゃんと聞いてたのに聞こえなかったの。

莉犬

それで、自分で確かめたいんだ。

莉犬

いいかな…

母

ダメよ。

莉犬

…なんで!!

母

あなたを守るためなの。

母

あなたのためにやってるの。

莉犬

…何から俺を守ってるの!?

母

…あなたを傷つけた悪い━━━からよ。

莉犬

…聞こえない

莉犬

俺を傷つけた悪い何？

母

これを見て

莉犬

赤ちゃんの俺とさとみくんと…

莉犬

男の子…？

母

あなたのお兄ちゃんよ。

莉犬

この男の子が…？

母

そう…これがあなたを傷つけた悪いお兄ちゃん。

莉犬

…俺の事をどんな風に傷つけたの？

母

あなたは自分では見えないでしょうけど

母

背中に大きな火傷跡があるの。

母

それをアイツが作ったのよ。

莉犬

そうだったんだ。

莉犬

それで…兄…ちゃんは今どこに

母

地下室よ。

莉犬

…えっ

莉犬

何年いるの…？

莉犬

ちゃんと外には出てるよね…？

莉犬

ご飯も食べてるよね…？

母

はぁぁぁ…

母

外にも出さずに食事は週２回程度

母

14年ほど前から入れてるわね。

莉犬

…そん…な

莉犬

名前は…？

莉犬

年齢は…？

母

言わせないでちょうだい。

母

今は17歳のころんよ。

莉犬

…兄ちゃんに…会わせて

母

無理よ

母

鍵は私が持ってるもの。

莉犬

…貸せよ

母

……無

莉犬

いいから貸せよっ!!

母

……母さんがどれだけ辛かったかも知らないくせに…

莉犬

……え？

母

あの時…本当に辛かったんだから…

ころん

僕が、お茶作るね！

母

気をつけてね〜

ころん

お湯〜

母

もう湧いてるから大丈夫よ！

ころん

はーい！

莉犬

ふぇ…

ころん

あ！莉犬くん！

ころん

お湯だよ〜!!

ころん

熱いんだよ〜!!

ころん

来ちゃダメだよ〜

母

莉犬、危ないわよ

ころん

…ﾊｯ…ﾊｸﾁｭ

ｼﾞｭｰ…

ふぇ…ふぇぇぇ…

母

ーーー、ーーーー、

莉犬

……そっか

莉犬

辛かったのはわかったよ

母

…じゃあ!!

莉犬

でもさ、

莉犬

…3歳で1人になる兄ちゃんの気持ち

莉犬

分からないの…？

莉犬

…ずっと寂しくて怖くて

莉犬

お母さんよりも何倍も辛いのに

莉犬

なんで見捨てるの？

莉犬

助けてあげようよ…

莉犬

……だから

母

鍵は置いてくわよ

母

その代わり…もう帰らないわ。

莉犬

……

母

あなたがあいつに会うなら私はもう帰らないわ!!

莉犬

…勝手にして。

莉犬

俺は…兄ちゃんを助けるだけ。

莉犬

早く出ていけっ…

莉犬

もうっ…帰ってくるなっ…

母

……あーあ

母

子供なんて最初から要らなかったのよ。

莉犬

……っ!!

母

……

これで良かったんだ。

兄ちゃんを助けるだけ。

助けるだけだ。

本性を暴いたお母さんよりも

絶対に俺が助けるんだ…

今まで話したことないけど…

本当の兄弟だもん。

莉犬

あ

莉犬

いいよっと

兄ちゃんを助ける時にさとみくんも一緒がいいかな

さとみ

お邪魔します

莉犬

いらっしゃい

さとみ

いきなりごめん。

さとみ

叔母さんが暴れてて

さとみ

危険だから逃げろって父さんに言われてここ来た。

さとみ

ころんにも…会いたいし

莉犬

…鍵、貰ったよ

さとみ

……!!

莉犬

会いに行こうよ

さとみ

あ、ああ！

莉犬

……ふぅ

ｶﾞﾁｬ

さとみ

案外ちゃんとした階段だな

莉犬

…うん

莉犬

……っ

さとみ

行けるか？

莉犬

……行く

さとみ

……っ

莉犬

ふぅ…

ｶﾞﾁｬ

莉犬

……

さとみ

……

莉犬

酷い…

さとみ

…こんな所で…生活して…

莉犬

……っ

莉犬

に…兄ちゃん!!

莉犬

俺…!!莉犬…!!

莉犬

助けに来たよ…!!

莉犬

どこにいるの…!!

さとみ

ころん!!

さとみ

俺!!さとみだ！

さとみ

忘れてないよな!!

？？？

……っ

？？？

莉…犬…くん

？？？

さとみ…くん

さとみ

莉犬

兄ちゃん!!

ころん

…莉犬…くん!!

ころん

会いたかった…!!

ぎゅう

莉犬

……!!

さとみ

久しぶりだな…ころん！

ころん

さとみくん…!!

さとみ

…怖かったよな…寂しかったよな

ころん

…怖かったし…寂しかったっ!!

莉犬

…ごめんなさい…俺のせいで

莉犬

俺がいなかったら…

莉犬

兄ちゃんが…ここにいることはなかったのに…

ころん

…別に…いいんだよ？

ころん

僕は確かに莉犬くんの背中に火傷跡を作っちゃった…

ころん

でも…莉犬くんは僕の弟、

ころん

いない方が…今までよりも寂しいと思う。

莉犬

……っ

ころん

ほんと…今まで会えなくて…

ころん

寂しかった…

さとみ

そうだなぁ…寂しかったよなぁ

さとみ

お前の家はここじゃないしさ

さとみ

上…上がるか

さとみ

お前の家は上だ。

ころん

…うんっ

莉犬

…兄ちゃん

ころん

？

ころん

なぁに？

莉犬

…これから、仲良くして欲しいなぁ

ころん

…あははっ

ころん

当たり前！

莉犬

…だよねっ!!

この作品はいかがでしたか？

100

5件

神っ

感動系っ！！！好きです。

みめる

プロフィール

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