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皆様!
4000を超えました!!! ありがとうございます!!!
────と、言うことで… ここで、“未来”のすまない先生が “過去”の生徒たちの前から消えた あのシーンのその後を、書いていきます…
4、5、6話を見ていただけると イメージしやすいかもです!! それでは!!!*˙︶˙*)ノ" ⬇⬇⬇⬇⬇⬇⬇⬇⬇⬇⬇⬇⬇⬇
掠れた声で すまない先生は、そう告げた
その言葉は 謝罪であると同時に
────深い、愛情の告白だった
光に包まれるその体で
すまない先生は 生徒たち7人を、ぎゅっと……
……まるで 抱き締めた記憶を取り戻すかのように
────強く 震える腕で、引き寄せた
懐かしさが滲んだ、息遣い
寂しげな瞳が 生徒ひとりひとりを見つめる
こぼれるように呟きながら その腕の中で
すまない先生の輪郭は 徐々に淡く、霞んでいく
涙を堪えた笑顔のまま
すまない先生は 光の粒となって
静かに、その場から消えた
────生徒側…
Mr.銀さんの声が揺れる その腕の中で “先生”の輪郭がぼやけていた 皮膚の温もりが失われ 掌に残っていた体温が 急速に遠のいていく
────まるで 指の隙間から零れ落ちる、砂のように…
肌に触れていたところから 淡い光の粒が舞い上がっていった 手の甲から、袖口から 頬に触れていた、髪先から──── 音もなく、静かに 無数の粒子が零れ出す
誰かが その粒を掴もうと手を伸ばす でも、光はただすり抜けるだけで 何ひとつ、掴めなかった
「………ぁ………」
誰かの喉が震えた瞬間 最後の光が、すぅ、と 天井の方へ消えていった さっきまで先生がいた場所には 何も、残っていなかった
Mr.銀さんは両手で顔を覆い 震えながら泣き叫んでいる
Mr.ブラックの仮面は外れ 素顔のまま、静かに涙を流していた
Mr.バナナは堪えきれず 拳で床を叩いた
Mr.赤ちゃんは 大声を上げて、泣いていた
Mr.レッドとMr.ブルーは 肩を寄せ合いながら 悔しさに唇を噛み締めていた
Mr.マネーは、何度も 「うそだ、うそだ…」と繰り返していた
しゃがみ込み 涙でぐしゃぐしゃの顔を隠しながら
7人の生徒たちは、教室の隅で ただ、肩を寄せあって泣いていた
────その直後だった
カタ…と 静かに教室の扉が開く音
そこから顔を覗かせたのは すまない先生だった
用事を済ませて 戻ったばかりだったが
教室内の様子がおかしい事に すぐに気付いた
────そして
僕の目に飛び込んできたのは
教室の隅で固まって座り込み ぐしゃぐしゃに泣いていた
7人の教え子たちの姿だった
駆け寄ろうとした瞬間────
先に動いたのは 生徒たちの方だった
7人全員が一斉に立ち上がり 僕に飛び付いてきた
力いっぱい 胸に縋り付くようにして
────声も、体も震わせながら
何が起きたのか まるで分からない
────けれど
それでも、その腕は 自然と生徒たちを受け止めていた
胸元に感じる熱 震える手、落ちる涙
知らないはずの悲しみに 僕の胸もまた、静かに軋んだ────