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苦しい時は

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苦しい時は

第1話 - とんとん

1,511

2023年09月01日

#stxxx

#紫赤

#紫桃

るな@フォロバ＝認知済

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るな@フォロバ＝認知済

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とんとん

ことこと

じゅーじゅー

赤

.......はぁ

紫

ただいま〜

紫

買ってきたよ〜

兄ちゃんが帰ってきた

今日は平日だけど、

珍しく俺ら2人とも休みの日

俺はともかくとして

ブラック企業に務める兄ちゃんが

平日に休みなのはすごい珍しい

紫

どしたの〜？

紫

ため息なんかついちゃって

赤

あ、聞こえてた？

紫

うん、ばっちりね

赤

まじかぁ...ごめん

紫

.....なんかあった？

そう、俺は今悩んでるのだ

といっても自分の事じゃなくて

俺の弟、３男のさとみについて

赤

さとみの事でちょっとね...

紫

あ〜.....ね？

赤

.....

紫

莉犬くん知らないと思うけど...

赤

なに？

紫

血塗れのティッシュが.....ね

赤

.....え"

嘘.....

血塗れのティッシュ.....？

赤

鼻血.....じゃなくて.....？

紫

鼻血の量じゃなくて.....さ

赤

リスカ.....？

紫

多分.....？

赤

何抱えてんだよあのばか...

紫

ま、まぁまぁ.....

紫

俺今日話聞いてみるからさ...

赤

お願いしていい.....？

紫

いいよ、まかせて

超がつくほど優しい兄ちゃん

それに加え母のような抱擁力をもつ

安心して任せられる.....

赤

.....俺今日バイト休むわ

紫

えぇ？

赤

流石に集中できない

紫

そっかぁ、了解

紫

おかえりるぅちゃん

赤

おかえりるぅちゃん！

黄

ただいまです！

紫

おっと…おかえりジェルくん

赤

ジェルおかえり！

橙

ただいま〜！

4時近くになって

中学生組が帰ってきた

2人とも兄ちゃん好きだな.....w

真っ先に向かってったぞw

仮にも俺もお兄ちゃんだぞ……

見向きもしないじゃん

紫

ほら、莉犬くんとこ行っといで

赤

おいで！

紫

寂しそうにしてる

赤

うぐ.....

黄

莉犬にぃ〜！

橙

莉犬にぃ！

赤

ありがとね2人とも

赤

今日も学校お疲れ様

黄

えへへ...

橙

俺宿題してくるな！

黄

じゃあ僕もやります！

紫

おっ！えらいねぇ！！

紫

後でお菓子持ってくからね

赤

分かんなかったらおいで

赤

俺今日バイトないから

橙

ありがと〜！

黄

わかりましたぁ！

5時半過ぎになって

高校生組のころんも帰ってきた

そろそろさとみも帰ってくるかな

青

莉犬にぃ！！

赤

うおっ！？

紫

おっと.....

赤

ころん？

赤

頼むから飛びつかないで.....

赤

俺支えられないから.....

紫

今危なかったねぇ

青

くへへ、ごめんなさぁい

桃

ただいま.....

紫

さとみくんおかえり

桃

ぅえ.....なに、？

桃

急に抱きついてこんで.....

赤

おかえり、さとみ

赤

学校おつかれさん

桃

ぅ...あ...ありがと

紫

ね、さとみくん.....

桃

なに.....兄ちゃん

紫

少し俺と話そう？

桃

っえ.....

赤

さとみ、兄ちゃんに頼りな

赤

絶対助けてくれるから

桃

.........

桃

わかった...

紫

うん、じゃあ俺の部屋行こう

赤

頼んだよ(こそっ

紫

まかせて(こそっ

紫

おいで、さとみくん

部屋に着いた俺はベッドに腰かけ

手を広げてさとみくんを呼んだ

桃

.........

紫

我慢しないで

桃

ｯ.....

紫

俺さ.....気づいてるよ

桃

ぇｯｯ.....？

紫

さとみくんが.....

紫

他の人より繊細で

紫

疲れやすいこと

桃

.........

紫

ずぅっとアンテナ張ってる事

紫

人の感情に人一倍敏感な事

紫

人の感情に引きずられる事

紫

それと.....

桃

ｯ.....、？

紫

特に音に敏感で
イヤホンが手放せない事

桃

!?

紫

小さい頃からそうだったね

紫

外に出る度号泣して笑

桃

じｯ...じゃあｯ.....

紫

うん？

桃

あのイヤホンｯ.....

紫

うん、ノイキャン付きのやつ

桃

知ってたのｯ.....、？

紫

気づいてたよ、ずっと前から

桃

ｯ.....ごめんなさｯ.....

紫

謝んないでいーの

紫

頼って欲しかったけど、

紫

やっぱり言い難いよねぇ...

桃

ｯ.....

紫

それともうひとつ

桃

っ、？

紫

ちゃんと手当は出来てる？

俺の太腿を撫でながらそう言われた

母のように優しくて、でもどこか悲しさの混じった目をする兄ちゃん

桃

なｯ.....んでｯ.....

桃

知ってｯ.....、？

紫

この前のごみ捨ての時に

紫

血塗れのティッシュが
沢山沢山入ってたから

紫

もしかしたらと思って

桃

ごめｯ.....ごめんなさｯ.....

桃

もうしないからｯ.....

桃

ごめんなさいｯ.....

紫

大丈夫、こっち見て

紫

俺と目合わせられる？

桃

ｯ.....

紫

俺は怒ってない、安心して

紫

無理に止めさせる事はしないし

紫

刃物も取り上げたりしない

桃

ぇｯ.....？

紫

でもななもり兄ちゃんと
2つお約束

桃

.........

紫

1つ目、縫う程深くはしない事

桃

ｯ.....

紫

2つ目、手当はしっかりする事

桃

わかｯ.....たｯ.....

紫

もしいつもより深くなった時は言ってくれると嬉しいなぁ.....

紫

でも言い難いのは分かるから言えなくても大丈夫だからね

桃

ぅんｯ.....

紫

ん、えらいね

紫

あ、刃物少し見せてもらえる？

桃

これ.....

紫

あ〜...少し錆びてるね...

紫

錆取りしとこうか...

桃

.........

紫

1時間、我慢出来る？

桃

多分.....？

紫

ん、いい子だね

紫

血着いてるし洗っちゃうか...

ｷｭｯｷｭｯ

ｷｭｯｷｭｯ

紫

うーん.....落ちないなぁ

紫

我等が激落ち君でも無理か...

紫

たわしかなぁ.....

ｺﾞｼｺﾞｼ

ｺﾞｼｺﾞｼ

桃

.....ぎゅっ

紫

どーしたのさとみくん

桃

かったーまだ.....？

紫

もう少しかかるかなぁ.....

桃

んんぅっ.....

紫

切りたくなっちゃった？

桃

ごめんなさい.....

紫

んー？謝んないでいいの

紫

今日は切ったの？

桃

きってない.....

紫

切れてないのえらいね

桃

.......

紫

じゃあもりさんの部屋のねぇ

紫

カッター使っていいよ

桃

ぇ.....いいの、？

紫

無理に抑えても苦しいでしょ？

桃

そぅ、だけど.......

紫

深すぎるのはダメだよ？

紫

血餅出るまではダメ、いい？

桃

っ.....

桃

わかっ、た.....

紫

ん、いいこだね

赤

兄ちゃ〜ん

赤

なにしてんの〜？

紫

カッターあらってる〜

赤

なんで？

紫

血で汚れたから

赤

.....え？

紫

さとちゃんのだよ！？w

紫

俺じゃないからね？

赤

一瞬ビビったわ！ww

紫

まぁ太腿だったけど

紫

自傷してたねぇ

赤

そっ.....かぁ.....

紫

ほら.....さとちゃん、ね？

赤

まぁあいつ繊細だもんなぁ...

赤

学校でなんかあったんかね

紫

かもね.....

紫

よし、綺麗になった！

赤

すげぇ.....

紫

錆取りもしたからねぇ

赤

わぁ.....

紫

さとみく〜ん？

桃

.....ざくっ

桃

.....ぐさっ

無心で切ってたから

止めないで様子見ようかなって思ったけど

もう既に足が血塗れだし

さすがに止めようかな.....

紫

さとみくん(とんとん

桃

はっ.......

桃

ごっ...ごめんなさいっ！

紫

ううん、スッキリした？

桃

っ...した.....

紫

そう、スッキリしたの〜

紫

よかったねぇ

桃

.......怒んないの？

紫

も〜、俺言ったでしょ〜？

紫

怒らないし刃物も取らないよ

桃

.....ありがとう

紫

よし！じゃあ手当をして、

紫

俺と少しお話しよう？

桃

.......ん

紫

ありがとう

紫

ガーゼで血拭うか...

紫

痛かったら言ってね

桃

.....ぅん

さとみくんの足には

既に茶色く色素沈着した傷が

何本も何本もあった

紫

深くしなかったの偉いね

桃

.......ぇ

紫

おれとの約束守れたじゃん

紫

偉いね、良い子良い子

桃

おれっ.....いいこじゃなっ...

紫

俺からしたらいい子だよ

そんな話をしながら

軽く消毒をして化膿止めを塗った後

ガーゼを当てて包帯を巻いた

紫

キツくない？大丈夫？

桃

だいじょうぶ.....

紫

ん、よかった

紫

実はね、さとみくん

桃

.....？

紫

莉犬くんも気づいてる

桃

ぇ.......

紫

俺そんなに頼りないかなぁ

紫

って嘆いてたからさ、

紫

大丈夫なら頼ってあげて笑

桃

頼る.....、？

紫

辛い、疲れた、しんどいって

紫

本音を話して助けを求める事

紫

それが頼るなんじゃないかな

桃

.......いいの？

紫

いいに決まってるじゃん！

桃

でもおれ...兄ちゃんだから

紫

でも俺らからしたら弟だよ？

紫

兄だから頼っちゃダメとか

紫

そんなのないんだから

桃

.......ぅん

桃

.....莉犬にぃどこいる？

紫

夜ご飯作ってるんじゃないかな

桃

.....そっか

紫

俺代われるし行ってきなよ

桃

.......

紫

だいじょうぶ

紫

ぜっったいだいじょうぶ

桃

.......ありがと

紫

うん！

桃

莉犬にぃ.......

赤

っお、さとみ？

赤

どしたの珍しい

桃

おれっ.....おれね.....

赤

うんうん

桃

もぅ疲れたの.....

桃

しんどいよ...莉犬にぃ...

赤

.......(ぎゅっ

桃

ぅえ、？

赤

やっと頼ってくれた.....

桃

っ.....

赤

俺ね、全部知ってる

赤

足切ってる事も、

赤

繊細さんな事も

赤

音が苦手な事も

赤

全部全部知ってる

桃

っ...

赤

でも本人の口から聞きたかった

赤

だから...ありがとう

赤

きっと凄く言い難かったよね

赤

勇気を出してくれたんだよね

桃

...

赤

今まで1人で頑張ってきた事も

赤

俺に頼ってくれたことも

赤

頑張ったね

赤

沢山沢山頑張ったね

桃

...ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

赤

えらいえらい...

紫

...寝ちゃったね

赤

うん...(桃頭撫

紫

ベッド運んでくるわ

赤

ありがと

赤

兄ちゃん隣いてあげて

赤

起きた時誰かいた方が
落ち着くと思うから...

紫

おっけ

紫

じゃあほか任せたよ

赤

まかせろ

紫

...ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ(桃頭撫

桃

ん...

紫

ん、おきた？

桃

んぅ...

桃

おはよ...

紫

おはよ

桃

今...何時...？

紫

今...8時くらい

桃

8時...

紫

...こっち向いて？

桃

...？

紫

隈、薄くなったね

桃

ぁ...

桃

...ごめん

紫

大丈夫、気にしないで

桃

...

紫

ご飯、食べられそう？

桃

ぅん...

紫

何食べたい？

桃

...

紫

梅おかゆにする？

桃

！

紫

それしよっか

桃

うん

オチわかんなくなっちゃった()

ここまでにします()