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愛矢
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コメント
6件
グフフ…❤️_(´ཀ`」 ∠)_
わあ〜!!第1話読んだよ!!😭💕 まず冒頭のいちごミルク潰すシライ先輩のクールさと、その後ろ姿に釘付けになるクロノくんの構図がもうエモすぎる…!!「おれには、話しかけない」って孤独抱えてるシライ先輩が、クロノくんに一目で「絶対剣道部に入れてやる」って思っちゃうのキュンと来たよ〜🥺💕 青い髪と金の瞳の対比も綺麗で、春の光の中で二人がどう変わっていくのか続きが気になりすぎる!!次の話も待ってるね⋆♡
クロノ
風になびく青い髪と、こちらを射抜く黒い瞳。 おれよりも小さな、しかし同性であると感じられる体躯がおれのいる方向に歩を進めてくる。
クロノ
シライ
素直に瞠目した。たまたま見つかったのかと思っていたから。
クロノ
アカバ
クロノ
あまり似てない声真似を披露されて、ふっと口元が緩む。
シライ
クロノ
クロノ
クロノ
シライ
飲み終わったいちごミルクをぐしゃりと潰してから、ゴミ箱にポイっと投げ入れて立ち上がる。 空は高くきらめいていて、ああ、夏が始まるなと、そう思った。
シライ
クロノ
クロノ
これは、ただの高校生であるおれとクロノの話。
本当に、ただの高校生であるおれたちの話だ。
4月 シライ高校三年生
おれが初めてクロノを見たのは、春の入学式の時だった。
『1年B組──────』
マイクによって広範囲に届くように拡げられた、普段より幾分か真剣そうなよく知る教師の声が、春を実感させて。
シライ
おれにとったら春だってなにも特別なことじゃない。
例えば、パーカーの上にブレザーというファッション。この2年間でだいぶ板に付いてきたこの着こなしは、3年の春になっても変わらない。
例えば、毎朝見かける青い目をした黒猫。今朝だって、いつもと同じくこちらをじいっと見つめてから、桜の花びらをあたまにのせて、どこかへと消えていく。
例えば、廊下の窓から差し込む光。まあ確かに春めいてはいたが、これといった違いは感じなかった。
いつもと同じ制服。いつもと同じ通学路。いつもと同じ校舎。 ……いつもと同じ、春。
シライ
変わったといったって、それも毎年同じだ。 今年のクラスメイトだって、やはり、例に漏れず、同じなんだと思う。
おれには、話しかけない。
……生まれ持った器用すぎる性分のせいで、人から良い感情を持たれることが少ないのだ。
シライ
長年の孤独のおかげで、面白いギャグだってお手の物、だ。
シライ
───寝かけていたようだった。とっくに1年B組の紹介は終わっていて、次は…………
シライ
そんなふうに念じながら、舞台を見る。スーツ姿の教師陣が並んでいた。
『新入生代表挨拶──────』と、舞台上の中でも一際体が大きい男性教師が続ける。
シライ
たん、たん、たん。
軽やかに舞台上に上がる音が体育館に響いた。
シライ
そこに立った少年は、高く昇る空のような青と、意志の灯った瞳を持っていて。
クロノ
読み上げる声もぶれず。
少年の面影を残す彼の姿に、一瞬で目を奪われて。
(思えばおれは、あいつに瞠目させられっぱなしなのかもしれない。)
それから、
シライ
───そう、思ったのだった。
3階 1年教室
シライ
1年生
1年生
1年生の初々しい雰囲気が漂う3階教室は、3年のシライからしたらかわいく思えるものであった。
1年A組と掲げられた教室の前で立ち止まって、なんともない風を装って、ちらりと中を覗いてみる。
シライ
いた。
クロノ
1年生
先程見た彼の姿と同じだ。 青く澄んで短く切りそろえられた髪と、意志の灯る瞳。やはり、彼だ、と直感していた。
ずんずんとその少年──名はクロノというらしい──のもとに歩を進める。
初めて間近で見る3年の先輩の姿に、戸惑う1年生たち。その中でクロノは、はっきりとシライの進む先を捉えて───
クロノ
ぽかんと、そうつぶやいた。
おれはクロノ。今日からこの高校に入学してきた1年生で、なんだかんだあって新入生代表挨拶をやった、普通の男だ。
だけど、入学式が終わって安心したのもつかの間、3年の先輩がおれの教室までわざわざやって来て、いまは外に連れ出されている最中である。
クロノ
ただただ困惑。
シライ
おれの前をずんずんと歩くその先輩は、「シライ」という名前らしい。 廊下を連れられて歩いている時、「シライあいつ、何してんだ?」という先輩らしきひとの困惑の声が耳に届いたのだ。
濃い紫の髪が、春のうららかな光に照らされて、キラキラときらめいていた。いまは後ろ姿しか見えないけれど、前側に瞳の色とおそろいの黄色いメッシュのようなものが入っていた。
クロノ
三白眼がちな金の瞳には鋭さもあったが、敵意の類は感じられなかった。だから素直についてきているわけなのだが……。
シライ
やっぱり、なにかしゃくに障るようなことをしてしまったのだろうか。
クロノ
シライ
クロノ
おれが口を開いた瞬間、先輩は立ち止まった。 急に止まるもんだから、おれはすこし先輩の背中にぶつかってしまった。
シライ
先輩はすぐに振り向いて、ぶつかったおれのおでこを撫でた。 こそばゆくて、きゅっと目を瞑る。
クロノ
クロノ
不安になって、先輩の顔を覗き込む。
シライ
に、と目の前の彼は笑ってみせた。 金の瞳が優しげににじむその笑顔にほっとして、 それから、周りを見渡してみた。
そこは体育館裏だった。木で囲まれていて、葉の隙間から指す陽光がきらめいている。先輩の髪も、吹いてくる春の風になびきながら、やさしく照らされていた。
シライ
クロノ
ふうん、と頷いた。 廊下で耳に挟んだシライ、という名前は合っていたようだ。 ……剣道部。剣道部かあ。
シライ
シライ
クロノ
クロノ
シライ
シライ
わけのわからないことばかりを言い放つ先輩に、困惑が深まる。
クロノ
…………どうやらおれは、大変な高校に入ってしまったのかもしれない…………。