戦友組の話。

こんなやつ、

大っ嫌いだ…！！

仲は悪いが、 いつも一緒だ。 ずっと、大嫌いだったはずなのに。 大嫌いなはずやったのに。

いつからだろう、 いつからやろう、

あいつに惹かれ始めたのは

例えば、俺がまだ小学校の頃。

俺はたぶん、あいつの優しいところに惹かれたんだろうな。

僕はたぶん、あいつのああいうところに惹かれたんやろうな。

ある日のこと。

キキーーッ

ドンッ

そこには血だらけで倒れているかいくんがいた。

ガラガラ

俺はあいつのことがどれくらい好きなんやろう どれくらい

どれくらい

どれくらいとか関係ないわ 好きなんや ただ好きなんや 死ぬほど

ビュンッ

ダッ

なんで なんでだ？ 俺はあいつのことは知らないはずなのに なぜか見覚えがある そして 見ると涙が止まらない

なんなんだ？この気持ちは

その声がなぜか懐かしい

そしてなぜだか分からないが

愛しさがわいてくる

どこかの公園。

来たことないはずなのに、

なぜか見覚えがある。

大きい石↓に、ゆがんだ文字で何かが書かれている

「さむらいしょう×かいと」

俺はその石に刻まれた名前に触れた。

それと同時に、ある一つのことが蘇った。

髪が青くて、顔がよくて。 全部共通する。 そして俺は…

そいつのことが好きなんだ。

なんで忘れていたんだろう。 忘れておいて、好きなんて言えるはずがない。 もう、諦めるしかないのか？

俺はあいつの隣にいなくてもいい… いなくてもいい…

だめだ。言うことを聞かない

あいつの隣にいたい。

いられないことが悲しい

制御できない

そうだ…俺はこいつの

優しいところが好きなんだ

思い出したよ。 お前のその優しさと、 昔の記憶と、 愛しさで。

かいくん…？抱きついてきた…それに今

「サムライ」って…

泣くかいくんを抱きしめて、少し時間が過ぎたころ。

理由なんてたった一つ。