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夫が亡くなりました
息子の高校の卒業式の日に
交通事故でした
わたしは悲しみに暮れました
それでも生きていかなければなりません
わたしが息子を守らなければ
そう強く思いました
それなのに...
息子の様子が おかしくなってしまったんです
父親を亡くしたばかりです 無理もありません
最初はそう思っていました
わたし
息子
わたし
息子
わたし
息子
わたし
息子
わたし
わたし
息子
息子
わたし
\バタン!/
わたし
わたし
息子は自室に閉じ籠もってしまいました
わたしは...
わたしはこの先どうすれば...
こんな時、夫が居てくれれば
夫は新聞専売店の店長をしていました
息子には将来、 自分のような苦労はさせたくない
そう言って勉強や進学先
服装や生活習慣に至るまで
日頃から熱心に 息子を導いていました
おかげで息子の成績はとても良く
素直で真面目な子になりました
わたし
夫の死から49日が経過した日
私は気付いてしまったのです
息子がパニックを起こす状況は
自分の意見を求められたとき
なのだと
今まで良かれと思って夫がしてきた行動が
自我のない息子を創り出してしまっていた
そしてそんなことにも 気づかずにいたなんて....
わたし
息子が安心して暮らせる世界を 私が作らないと
わたしの身に何か起こっても 一人で生きていけるように
わたしが守ってあげないと
わたし
わたし
わたし
私は息子の働き口を用意した
寮のある、国内では名の知れた会社
よっぽど倒産の危機がなく
転勤も仕事内容が変わることもない
息子が毎日安心して生活できるように
わたしがいつか寿命を迎えても 息子の平穏が続きますように
息子が寮生活を始めるまでの間
少しでも一緒にいたい思った
パニックを起こして欲しくない
心穏やかに過ごして欲しい思いで
わたしは正確に毎日同じ生活を繰り返した
まるであの会社で生産している ロボットのように