手汗多汗症の悩み

説明 手汗多汗症とは 手汗多汗症は、緊張、不安、心配、怒り、泣き、不の感情の時に手のひらに出てくる汗のことである。だが、その汗の量は尋常じゃなく、手から雫のように滴り落ちることもある。この物語は、一人の少女が手汗多汗症に悩まらせられる物語である。

朝、ベッドから起き上がりうるさい目覚まし時計を止めた後、べったりと湿っていた手を見て、思わずため息をつく。

ピロリン♫

夏美は、最近出会った親友である。 もともと双葉幼稚園で一緒だったが、親の都合で引っ越すことになり、八坂保育園に移った。だが、その引越し先は夏美の家の真横ということを最近知った。しかもその後の小学校も一緒で、名前も似ている。 「夏原 明美」 「夏秋 夏美」 嫌いな人も同じだ。たまに言葉が被ってしまったことがある。芸能人のなんでだろ〜なんでだろ〜という歌を打ち合わせも何もしていないのに、明美が歌ったら夏美も一緒に歌っていたということがあり、二人で一緒に笑い合った。 それから、友となった。

7:39

ガチャっ‼︎

また違う意味でため息を吐く夏美であった。

ふわっと笑う夏美。この笑顔も、この話をしたら見れなくなるかもしれない。不安でいっぱいになり、余計に手汗が出来てきた。まるで、水に手を丸々つけた感じだ。

お互い疑問を抱き、夏美が口を開いた。