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初めてヴァイスを館に連れてきた日。俺は意気揚々と広いこの館を案内していた。
アメテュスト
過去のネモ
アメテュスト
過去のヴァイス
過去のネモ
アメテュスト
グラナート
アメテュスト
過去のネモ
過去のネモ
アメテュスト
過去のネモ
アメテュスト
昔から姉さんは俺に対して辛辣だった。
この家に居場所がないと思ったのは姉さんがいたということが大きかった。
早く、逃げ出したかった。
姉さんに植え付けられた価値観。
俺という存在に、価値なんてないと。
生まれてきたこと自体が罪だと。
アメテュスト
アメテュスト
アメテュスト
アメテュスト
過去のネモ
アメテュスト
その言葉一つ一つが心に突き刺さった。
その傷は未だ治っていない。
毎夜、薄暗い部屋の隅で鋭利な氷の刃を作って自分の首元に当てる。
自然と見開いた目からぽろぽろと涙が零れ落ちてくる。
でも、ラピスやヴァイスの事を思い出して我に返ったようにその氷の刃を投げ捨てて息を荒くする。
手で顔を覆い隠す。
存在する意味について自問自答を繰り返して、泣いて疲れて深い眠りに就く。
過去のネモ
強い罪の意識は未だ俺の心と首を締め付けてくる。
ネモ
アメテュスト
アメテュスト
アメテュスト
アメテュスト
周りからは毒々しく光る茨が生えてくる。
アメテュスト
ネモ
ヴァイス
ネモ
アメテュスト
アメテュスト
ヴァイス
ヴァイスは翼を生やし、ショットガンを放つ。その弾は茨によって防がれる。
ヴァイス
アメテュスト
アメテュスト
移動し続けないと茨に足を取られる。集中して魔法を撃つことが出来ない。
発動したとしても茨に拒まれる。
もうアメテュストの周りには茨の要塞が出来上がっていた。
アメテュスト
アメテュスト
アメテュスト
アメテュスト
ネモ
アメテュスト
アメテュスト
アメテュスト
天使ちゃん
七翔
颯
七翔
七翔
颯
天使ちゃん
そこでは未だ激しい戦いが起こっていた。
ネモ
颯
ネモ
アメテュストの周りを覆う、その茨を斬ろうとするが、全く歯が立たない。
颯
ネモ
その時、通信機が鳴った。
ヴァウルス
ヴァウルス
天使ちゃん
ヴァウルス
天使ちゃん
ネモ
ヴァウルス
ヴァウルス
颯
ネモ
颯
その時、ほわとわがこちらへ走ってきた。
ネモ
ほわとわ
ネモ
颯
ネモ
ネモ
颯
ネモ
ほわとわ
ほわとわに乗り込み、戦いの音を背に勇者としての覚悟を決め、旅に出た。
ヴァウルス
シュウ
アイン
辺りにはヴァウルスさんのワープで移動して来た騎士団の方たちも居た。
こんな大量の団員達を一斉にこんな遠くまでワープさせるなんて、ヴァウルスさんにかかる負担は相当なものでしょう…
ヴァウルス
ヴァウルス
ヴァウルス
騎士団の皆さんの揃った返事を聞いたヴァウルスさんは作戦通り散開し、敵の場所の特定を急ぐ。
アイン
アイン
アインは羽を生やし、ビルの上から状況を確認する。
今回はルカとその仲間をできる限り討伐するという困難な任務…一時の油断も許されません。
でも、ここで…魔王を、今でさえ恐怖を与えているこの邪悪な魔王を倒せるのなら、ここで全力を尽くすのみ。
そして…もう悲劇が起きないようにするために…
シュウ
クロン
アネモ
クロン
アネモ
クロン
クロン
アネモ
そもそもこの戦争は、ベタさんが亡くなってしまったから起きた、報復戦争。
ピュヴルも消息不明…居場所を知っているのはルカだけだ。
クロンにいつも優しく接してくれたベタさんが亡くなったという事実を、今もまだクロンに伝えられていない。
伝えられるわけがない。
クロン
アネモ
クロン
アネモ
アネモ
クロン
アネモ
そんな時、ルカの声が頭を走る。
これもルカの刻印によるものだ。
ルカ
ルカ
ルカ
ルカ
近くの建物が一刀両断され、その斬撃の元を見てみるとそこにはルカの姿があった。
クロン
アネモ
背中から生えた8本の腕でハサミを振り回す。乱雑に斬られて息絶えた人間たちのうるさい断末魔と勢いよく飛び出す血飛沫。
いつも見ている光景である。そしてそれは異世界でも同じだった。少し違う点を挙げるとするなら、こっちの人間はもう足掻こうともしない。ただ無力に逃げるだけ。
レーニェ
メデュース
レーニェ
レーニェ
その時、敵の殺気を感じた。
レーニェ
メデュース
上から飛んできたのは鋭い針だった。それをハサミで弾く。その元を辿ると、空を飛ぶ人間が居た。いや、それは人間の形をした魔物かもしれない。
スライブ王国の制服を着たその人は建物の上に降り立ち、やっと姿をしっかり見ることが出来た。
アイン
レーニェ
レーニェ
アイン
その虫の魔物のような人間はこの路地に広がっている人間の形を留めていない死体達を見ると、軽蔑の目でこちらを見つめる。
アイン
レーニェ
レーニェ
レーニェ
レーニェ
アイン
レーニェ
アイン
レーニェ
レーニェ
レーニェ
レーニェ
その時、一瞬の殺気が後ろから突き刺さる。それを察知して避けなければ、頭が落ちていただろう。
音速で突かれたそれは、首元を掠めた。
もう一突きが来る前にすぐ後ろを向き敵影を捉える。状況を見極める為、後ろへ下がる。
シュウ
その狐のような細く長い耳と、不気味に笑みを浮かべるその獣人はまたもスライブ王国の制服を着ていた。
レーニェ
レーニェ
シュウ
シュウ
レーニェ
槍が掠めた首元の傷を下手な回復魔法で少しずつ癒す。
緊張した静寂と、遠くから聞こえる悲鳴。いつ展開が動いてもおかしくない状況。相手の獣人は1歩踏み込み、槍を1層強く握る。
全ての腕を集中し、ハサミをカチカチと言わせる。やっと首元の治療が終わり、全てが動き出した。
アネモ
クロン
アネモ
この戦争はルカが感情的になって行った、あまりにも無謀な戦争。
勝ち目は0に等しい。
スライブ王国の到着が早すぎたせいで、仲間もどんどん倒れていく。
でも…私はこの子を守るだけでいい。
それ以外は考えないようにしている。
ネモ
アメテュスト
アメテュスト
アメテュスト
ネモ
アメテュスト
ネモ
アメテュスト
アメテュスト
ネモ
アメテュスト
アメテュスト
ヴァイス
アメテュスト
アメテュスト
アメテュスト
ヴァイス
ネモ
ネモ
ヴァイス
こんな時でも茨は容赦なく足に登ってくるが、凍らせ無力化する。だが魔力もいずれ尽きる。
ヴァイス
アメテュスト
アメテュスト
アメテュスト
アメテュスト
ヴァイス
アメテュストの周りには硬い茨が鉄壁のようにまとわれている。
俺の斧でも傷1つ付かない。
ヴァイス
ネモ
アメテュスト
ヴァイス
ヴァイス
ヴァイス
アメテュスト
ヴァイス
ヴァイスは大量のショットガンを召喚した。普通なら魔力が全部無くなるほどの量…あたしを包囲するように囲まれた。
…どうせ、この茨は壊れない。あたしが何十年もかけて強くしたこの茨は、そう簡単に壊れるものじゃない。
アメテュスト
ヴァイス
アメテュスト
その銃口から弾が発射される。
魔力を集中させ、その攻撃を耐える。
ネモ
ヴァイス
ヴァイス
弾切れになるとすぐ次の銃が召喚される。猛攻は止まる気配がない。
ヴァイス
ヴァイス
茨にヒビが入った。
アメテュスト
ヴァイス
そのヒビから全てが砕け散り、紫の欠片が宙を舞う。
ネモ
最後に見えたのは悲しい顔をしたザフィーアだった。
全てが砕け散ったその隙を逃さずに、斧を振るった。
生まれた時から、あんたは特別だった。
ディアマント
アメテュスト
あんたは、生まれた時から…魔王だった。
ディアマント
ディアマント
お母様は時々よく分からないことを言うが、この時分かったことはザフィーアが特別だということだった。
最初から魔王になるべき存在なんて、おかしな話よ。
どうしてこんなに不公平なのかしら?
あたしには最初から何も無かった。能力だって茨を出すだけ。誰だって分かれば避けられるし、破壊だって簡単。
それなのにあいつは、最初からあたしのほしいものを全部持ってた…
それが憎かった…だから、何度もあいつが消えればいいと思ったわ。
でも、あいつは…本当の友達を、信頼できる妹をも持ってたのね……
アメテュストの腕から血が吹き出る。
もう魔法が使えないように氷で固定した。
ネモ
アメテュスト
アメテュスト
アメテュスト
ヴァイス
アメテュスト
アメテュスト
ヴァイス
ヴァイス
ヴァイス
ヴァイス
ヴァイス
ヴァイス
ヴァイス
アメテュスト
ヴァイス
アメテュスト
ヴァイス
アメテュスト
ネモ
ネモ
俺はアメテュストの前に立つ。
ネモ
ネモ
ネモ
手に持っていた斧を消した。
ネモ
ヴァイス
アメテュスト
その時はアメテュストは急に苦しみ始めた。
アメテュスト
ヴァイス
アメテュスト
アメテュストの内部から膨大な量の魔力を感じる。
ネモ
ヴァイス
ヴァイスを連れて、遠くの家の屋根へテレポートした。
次の瞬間、アメテュストを中心に大きな爆発が起こった。
ヴァイス
ネモ
ネモ
ヴァイス
ネモ
ヴァイス
何も言えない。やるせない気持ちとお母様の残酷さ。重い空気が立ち込める。
ヴァイス
ネモ
ヴァイス
ヴァイス
ネモ
ヴァイス
ヴァイス
そんな雰囲気の中、俺は遠距離ワープを唱え始めた。