「お嬢様。朝ですよ」
○○
フョードル・D
○○
今日は人生最悪の日かもしれない…
なぜならば…
フョードル・D
○○
○○
結婚を前提にお見合いを今日するからだ。
○○
○○
フョードル・D
どうやらお見合い相手は私の顔に惚れて結婚を申し込んできたらしい。
それにお父様は大歓迎。そりゃそうだろうね。娘が地位の高い男性と結婚するのだから。
○○
○○
フョードル・D
そう言ってフョードルは私の手を片手で掴んでナイフを取り上げた。
○○
フョードル・D
○○
上手く誤魔化せたか…?
フョードル・D
この言葉を聞いた時、なぜか心がきゅっとなった。 フョードルも私のこと意識してるの…??
○○
○○
私は照れ隠しで古傷えぐるような事を言ってしまった。
フョードル・D
○○
お見合いをしてすぐ、私は結婚をしこの家を出ていかなければならない。 フョードルとも過ごせるのも残りわずかだ。
フョードル・D
彼は優しい眼差しで私の我儘に答えてくれた。 私はそんな彼が好き。
許されない恋だとしても、私は彼を想い続けるだろう。
綺麗な青空。宝石の様に輝く花々。
全てのものが私の結婚を喜んでいるかの様に完璧。
これを最低と思うのは私だけか。
○○
フョードル・D
ふと、美しく咲いている花に目をやると、可愛らしい色のリナリアの花が目に止まった。
○○
私はリナリアの花を少し摘んで、フョードルに渡した。
フョードル・D
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フョードル・D
○○
フョードル・D
彼は冗談混じりの言葉を吐いた。 やめてよ。本当に泣きそう。
○○
フョードル・D
○○
フョードル・D
こんな会話をするのも後少ない。
そう思うと尚更離れたくなかった。
○○
私は深呼吸をして彼に消えそうな声で言った。
○○
フョードル・D
彼も同様。優しく、今にも風に攫われそうな声で答えた。
私は彼に背を向けて歩き出した。これが、最後の会話になると知らずに。
コメント
2件
感動物語じゃん。続き気になる✨ その結婚ちょっと待ったー!とか言ってドス君来たら面白いな