あれから2週間。
文化祭の後の席替えをして、 貴久、手越くんとは席が離れてしまった。
手越
そこには手越くん。
○○
手越
○○
手越
手越
○○
胸は痛いけど、もう涙は出ない。
貴久と約束したんだもん。
手越くんの幸せそうな顔を見て これでよかった。 って今なら心の底から思える。
そう思えるって事は私は前に進んでいて。
貴久とはあれから話してないないけど、 顔を合わせたら挨拶ぐらいはする。
でも、ふざけて笑い合うことは無くなった。
あからさまに避けられているのはきっと気のせいじゃない。寂しいけど、私から突き放した。今更普通になんて出来ないから、 きっと……これでいいんだ。でもね……。
周りの人から見ると、最近の私は無理してるんだって……。理由はきっと…増田貴久。
自分から突き放しといて、貴久と笑い会えなかったのが寂しいなんて……言えるわけない。 私から貴久が居なくなるだけで、 こんなに世界は色がなくなる。
今更貴久の存在の大きさに気付かされたんだ。親友だったもん。当然だ。
○○
自己中な自分が嫌になる。
でも、強くなるって決めたから。
もう頼ったりなんてしない。
貴久のことは傷つけない。
だから…いいんだ。これで。
次の朝。 待ち合わせ場所に着くと、そこには、 沙紀が待っていてくれた。
○○
沙紀
言われてしまうと気まづいものがある。
沙紀
○○
沙紀
○○
あれだけバスケが好きだった貴久が、 部活をサボるなんて。 信じられなくて、
沙紀
○○
沙紀
心配顔の沙紀の表情に胸が痛い。
貴久に何があったのか……
聞きたいけど、聞けない。
私から突き放したのは事実。だけど……
今まで散々助けて貰ったのに、貴久が悩んでる時に、私は何も出来ないなんて。
教室につくと、貴久は机の上で寝ていた。
いつも、一緒にいるバスケ部の男子は、 他のバスケ部の仲間たちと一緒にいた。
いつもは、貴久が寝てても、 構わず邪魔するのに、今日は違う。 貴久を残して他の人と喋っている。 貴久だけが、浮いていて、 二人の間には見えない壁があるように見えた。
後ろの席から貴久を観察する。
授業中は起きているものの、 休み時間になる度に机の上で寝る貴久。 いつも1人になんてなることは無いのに、 今日はずっと1人。
ほかのバスケ部の人たちも誰も貴久に近づこうとしない。明らかに何かが違う。
何かあったことは間違いないだろう。
でもそれを知って私は何をしたらいいの?
つづく…
コメント
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えっ、話してない… どうなる?どうなる?? 続きめっちゃ気になるー!!!