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麻沙美

そこの男子、

麻沙美

糸くずついてるよ

大洋

大洋

え?

大洋

俺?

麻沙美

そうだよ

大洋

ん?どこに付いてる?

麻沙美

動かないで、私取ってあげるから

麻沙美

麻沙美

はい!

麻沙美

取れました

大洋

ああ、ありがとう

麻沙美

赤い糸が、頭についてるなんて

麻沙美

変なの。

あかいいと。

作:wat

麻沙美

へぇ〜

麻沙美

太洋君は、ファッションの専門学校目指してるんだ?

大洋

そう

大洋

ここに来る前にもミシン使ってたから、

大洋

その時に、糸くず付けてきちゃったみたいだ。

麻沙美

なるほど、納得

麻沙美

麻沙美

…でも、何でファッションに進むのに、塾に来ているの?

麻沙美

専門学校からの指示?

大洋

それは親父の意見なんだ。

麻沙美

大洋君のお父さんが、ファッション以外にも学んでほしい、ってこと?

大洋

そう

大洋

自分でも最低限の学力は、どの進路に進むにしても、必要不可欠だと思ってるから…

麻沙美

そっか

麻沙美

そうかもね…

大洋

もともと俺の行ってる高校、偏差値低いし

大洋

塾来るほど、俺、頭悪くないはずなんだけどね…

麻沙美

なるほど

麻沙美

麻沙美

もしかして太洋君の家って、お金持ち?

大洋

まぁ、そうかも

大洋

家、2つあるし

麻沙美

家が2つもあるんだ?!

麻沙美

すごいなぁ…

麻沙美

麻沙美

私の家はね、5人兄弟なんだ

大洋

両親合わせたら、7人家族ってこと?

麻沙美

そう。

麻沙美

だから、お金はあんまりないから、私、奨学金で高校行ってるんだ。

大洋

…親に依存せず、自立しはじめていて、立派だ

麻沙美

ううん、そんなことはないけど、

麻沙美

将来やりたいこともないし、とりあえず就職して、早く一人暮らしをしたいんだ。

大洋

…そっか

大洋

それなら、やっぱり麻沙美は立派だよ

麻沙美

違うよ…

麻沙美

麻沙美

やりたいことが、ないだけだよ…

大洋

…実は俺も、希望の進路にすすめるか、まだ分からないんだけどね

麻沙美

え?

麻沙美

どういうこと…?

大洋

うちの親父、アパレル系の会社を持っているんだけど、

大洋

俺にその会社を継がせたいみたいなんだ。

大洋

大洋

実は、会社の経営とか…やりたくないんだよね。ずっと、ただひたすらに、服のデザインをやりたいんだ。

麻沙美

そっか…

麻沙美

やりたくても、できないかもしれないんだ…

麻沙美

麻沙美

たとえ、お金があっても…

大洋

そう!そうなんだよ…

大洋

お金でも解決しないことって、この世の中に沢山あるんだよ…

麻沙美

…何だか、高校生の会話じゃないみたい

大洋

本当にな。

大洋

大洋

…あ、帰りのバス来たから、行く

麻沙美

ごめんね、いきなり長話しちゃって

大洋

いや、楽しかったよ

大洋

また塾で会ったら、声かける

麻沙美

…分かった

麻沙美

じゃあね、大洋君

大洋

またな、麻沙美

別の日

大洋

麻沙美

麻沙美

大洋君、久しぶりだね

大洋

どうだ?そろそろ就活が始まるころか?

麻沙美

そうなの

麻沙美

時事問題を勉強したり、担任の先生と面接練習してるよ

大洋

順調そうだな

麻沙美

うん、何とかやってるよ

大洋

…俺は、全然ダメだ

麻沙美

どうしたの?

大洋

親父が、俺の作る服が気に入らないらしくて、デザイン系の専門学校に行くことを望んでいないんだ

麻沙美

そんな…

大洋

今からでも、経営関係が学べる専門学校に変えないか?って毎日のように言われてる…

麻沙美

それはひどいね…!

大洋

だから、あんまり家にいたくなくて、

大洋

塾の授業が入ってないときも、ここにいる訳

麻沙美

そっか、自習室にいたんだ

大洋

そう。授業が無いときは自習室にずっといるんだ…

大洋

はぁ…

大洋

何か、暗い話でごめんな。

麻沙美

私も、ちょっと違うけど分かるよ

大洋

え?

麻沙美

うちは、5人兄弟って言ったでしょ?

麻沙美

3番目の弟が、その…知的障害があるんだ。

麻沙美

たまに暴れたり、叫んだりするの。

麻沙美

家に帰って、3番目の弟が暴れてる時は、

麻沙美

必死におさえつけるんだけど、

麻沙美

親たちは、彼を止められないの。

大洋

…どういうこと?

麻沙美

単純に、力負けしちゃうの。

麻沙美

小さい頃は、体が小さいから何とかなったけど、

麻沙美

成長してからは、人数がいないと、彼を止められなくて…

大洋

それは…つらいな…

麻沙美

そう、そうなの

麻沙美

弟も、好きでそうやって生まれた訳じゃないし、

麻沙美

好きで暴れている訳じゃない。

麻沙美

でも、私だって、両親だって、他の兄弟だって、辛いの…

大洋

麻沙美…

麻沙美

学校と、塾にいるときだけが私にとっては、救いなの

麻沙美

…本当は私も、授業入ってない時にも来てたんだ。

大洋

俺と、同じだ…

麻沙美

そう、大洋君と同じ。

麻沙美

理由は、違うけどね…

大洋

親たちも、塾にいるって言えば早く帰れ、とは言わないもんな

麻沙美

そうなの

麻沙美

私、一人暮らし始まるまでは…塾に来ていたいな…

麻沙美

親は、私が受験組じゃないのに塾に来るなんて無駄な出費になっちゃうけど、

麻沙美

何とか許してもらってるんだ…

大洋

大洋

俺も、

大洋

自分が希望する専門学校に通うまで、逃げ場としてでもいいから…この塾にいたい。

数ヶ月後

麻沙美

大洋君!

大洋

…麻沙美

麻沙美

久しぶりだね

麻沙美

最近は、どう?

大洋

親父は、やっぱり俺のこと認めてくれないんだ。

大洋

ファッションの専門学校に行くなら、お金は1円も出さない、って言われた

麻沙美

そんな…

大洋

それなら、仕方ないけど経営が学べる専門学校に通って、

大洋

空いた時間でファッションのデザインを趣味で続けようかな、って思ったんだ

麻沙美

そうだったんだ…

大洋

麻沙美は?どう?

麻沙美

私、就職先決まったよ!

大洋

大洋

おめでとう!

麻沙美

ありがとう…

麻沙美

大洋君におめでとうって言われるのが、一番嬉しいかも…。

麻沙美

実は、今その内定先で入社前のアルバイトをやっているんだ。

麻沙美

お金も手に入るし、家にいる時間が減ったから、

麻沙美

麻沙美

この塾は、今月でおしまいにしようと思ってるんだ

大洋

…え?

麻沙美

大洋君に、最初に伝えられて良かった

大洋

じゃあ

大洋

来月からは、もう来ないの…?

麻沙美

そうなっちゃうね

麻沙美

…大洋君に会えなくなるのは、なんだか寂しい

大洋

(何だよ、それ?!)

大洋

(俺と麻沙美は、同士だと、思ってたのに…)

大洋

(学校卒業まで、塾にいるって、そう言ってたじゃんか)

大洋

(塾に来るお金を削減したいのはわかるけど…)

大洋

(そんなにアッサリと会えなくなるって言われたら、素直に寂しいって、言えるわけがないだろ)

大洋

そう?

大洋

俺は、寂しくないけど…?

大洋

(これで、麻沙美の気持ち、少しは変わるか…?)

麻沙美

麻沙美

…そっか

麻沙美

今度は私達、「同じ気持ち」じゃ、なかったんだね…

麻沙美

残念…

プルルルル

麻沙美

あっ、バイトの電話だ

麻沙美

じゃあまたね、大洋君

大洋

麻沙美

また、どこかで

麻沙美

麻沙美

はい、もしもし

麻沙美

シフト変更ですか。これから…?今日は、18時からなら、出れます…

麻沙美は通話を終えた。

大洋

待ってくれ

麻沙美

麻沙美

何?

麻沙美

どうしたの

大洋

俺、麻沙美と友達になりたい…!

麻沙美

…私は、すでに親友だと思ってたよ

麻沙美

環境こそ違うけど、似たもの同士だ、って思ってた。

大洋

…そっか

大洋

友達だったんだ、俺たち…

麻沙美

そうだよ

麻沙美

何?どうしたの?

大洋

…なんでもない

麻沙美

…変なの

大洋

じゃあ、LIME教えてよ

大洋

友達なら、いいだろ

麻沙美

いいよ

大洋

ありがとう…

大洋

…LIMEする

麻沙美

うん

大洋

(やばい…顔が暑い)

麻沙美

じゃあ、またね

大洋

また

大洋の部屋

大洋

(麻沙美と、LIME交換できた)

大洋

う、嬉しい…

大洋

LIME、送ってみるか

コンコン

大洋

(やべっ、親父だ)

入るぞ

大洋

…はい

夕飯できたから、一緒に食べよう

大洋

分かった

大洋

(親父、進路のことを口出してくる以外は、)

大洋

(いい親なんだけどな…。)

この時、LIMEを送っておけば良かったと、

俺はしばらく、 後悔することになる。

翌日

大洋の通う高校 昼休み

大洋

(なかなか麻沙美から返事来ないな)

大洋

(アルバイトで、忙しいんだろうな…)

大洋の担任

大洋、今日放課後空いてるか?

大洋

はい、空いてますけど…

大洋の担任

個人面談をさせてくれ

大洋

(進路のことだな)

大洋

わかりました

放課後

大洋の担任

お前、本当にファッションの道に行かなくていいのか?

大洋

はい

大洋

ファッションの専門学校に行くなら、金銭的な支援は一切しないと親父から言われています

大洋

ファッションは、趣味で続けていけるので…

大洋の担任

…そうか

大洋の担任

大洋がいいなら、いいんだ

大洋

…話はそれだけですか?

大洋の担任

いや、他にもある

大洋

…何でしょう

大洋の担任

お前、塾に行くって、親に嘘ついてないか?

大洋

大洋

は?

大洋の担任

お前の親父さんに聞いたんだ

大洋の担任

塾で授業がない時にも、大洋は塾だって言って、外に出かけている、と

大洋

言葉の通り

大洋

塾に行ってますよ。

大洋

毎日、塾の自習室にいます

大洋の担任

どうして親父さんに嘘をついているんだ?

大洋

…家に帰りたくないからだ

大洋の担任

困ったな…

大洋の担任

自習室にいることは、お前の親父さんに伝えてもいいよな?

大洋の担任

親父さん、心配してたから…

大洋

(そういうところだけ目ざといよな。親父って)

大洋

はい、話して大丈夫です

大洋

(ああ、嫌だな)

大洋

(どこにいても、俺は自由で…ありのままでは、いられない)

大洋

電話、出るかな…

プルルルル

ガチャッ

大洋

もしもし、麻沙美!

大洋

いきなりかけてごめん。俺…!

留守番サービス

留守番サービス

この電話番号からは、

留守番サービス

お繋ぎできません

ツー ツー

大洋

大洋

…え?

大洋

嘘だろ?!

麻沙美

(あれ…?)

バイト先の先輩

電話?出て大丈夫だよ

麻沙美

ううん、

麻沙美

いいの。

バイト先の先輩

そっか…

バイト先の先輩

バイト先の先輩

麻沙美ちゃんさ、何で俺と

バイト先の先輩

付き合ってくれたの?

麻沙美

………………………

バイト先の先輩

別に俺のこと

バイト先の先輩

好きじゃないよね?

麻沙美

はい

麻沙美

だって、まだ出会ったばっかりだし…

バイト先の先輩

失恋したから?

麻沙美

そう、それが一番の理由…

麻沙美

こんな話、先輩にしていいのでしょうか

バイト先の先輩

麻沙美ちゃんがいいなら、話してほしいな

麻沙美

麻沙美

…私と境遇が似た男子がいたんです。

麻沙美

その子は、家庭の事情で、自分が望む進路に進めない子でした。

麻沙美

私は、やりたいことも、夢もなかったけど、

麻沙美

家にいることが苦痛で、仕方なかった。

バイト先の先輩

今は?

麻沙美

今は、学校とバイトして帰ると、弟は寝ているから大丈夫なんですけど…

麻沙美

その時は、本当に辛かった

バイト先の先輩

麻沙美ちゃん、今まで弟さんのこと、頑張りすぎちゃったんだね。

バイト先の先輩

今は、誰が弟さんを見てるの?

麻沙美

今は、弟は養護学校に行ってから、放課後デイという場所で、施設の人に見てもらっています。

麻沙美

そこでは、おとなしいみたいなんです

バイト先の先輩

そっか

バイト先の先輩

弟さん、新たなもう一つの居場所ができて、嬉しかったんじゃないかな?良かったね

麻沙美

はい

麻沙美

放課後デイに行くようになってから、弟は暴れなくなりました

麻沙美

私も、安心して自分のことができるようになったんです

バイト先の先輩

そっか…

バイト先の先輩

おめでとう

麻沙美

えっ?

バイト先の先輩

弟君も、麻沙美ちゃんも

バイト先の先輩

新たな居場所、見つかって

バイト先の先輩

自分らしく生きられるようになってきたでしょ?

バイト先の先輩

だから、おめでとうって言ったの

麻沙美

…ありがとうございます

バイト先の先輩

俺のことはさ、

バイト先の先輩

いきなり恋人として見なくていいよ。

バイト先の先輩

いずれ、好きになってくれたら十分だから

バイト先の先輩

今は、自分のことだけ考えな

麻沙美

先輩…!

バイト先の先輩

麻沙美ちゃんには、幸せになってもらいたいんだ

麻沙美

…でも、どうしてそんなに優しいの?

麻沙美

会ってから、あんまり経っていないのに…

バイト先の先輩

恥ずかしいけど、麻沙美ちゃんに一目惚れしてたし、

バイト先の先輩

家族のこと守ろうと頑張ってる麻沙美ちゃん見てたら、余計に好きになっちゃった

麻沙美

そ、そんな

麻沙美

(ただ普通のことをしていただけなのに)

麻沙美

(恥ずかしいな…)

バイト先の先輩

だからね、これからも俺は麻沙美ちゃんのことを応援するし、麻沙美ちゃんのそばにいて、力を貸せるように俺、頑張るから

麻沙美

ありがとう…先輩

あれから、

麻沙美と一切連絡が つかなくなってしまった。

大洋

麻沙美、塾は退所してるし

大洋

アルバイト先、聞いておけばよかったな…

大洋

(この塾の中で誰か、麻沙美のこと知ってる人いないかな)

大洋

(既読にはなっているから、)

大洋

(ブロックはされてないんだけど…)

マアヤ

そういえばさ〜

マアヤ

麻沙美に、彼氏できたの知ってる?

大洋

?!

大洋

(後ろの女子たちか?!麻沙美の友達かな…)

アケミ

知ってる、年上の男でしょ?

マアヤ

そうそう

マアヤ

年上とか、意外だった!

アケミ

麻沙美も、いよいよ幸せになる時が来たか…

マアヤ

最近まで、大変だったみたいだけど

マアヤ

自分の家も、本人も、落ち着いて良かった。

アケミ

アケミ

あっ!

マアヤ

いきなり何?!

アケミ

辞書、家に忘れてきた…

マアヤ

毎回使うのに、何で忘れるのよ〜

アケミ

お願い!取りに行くから、マアヤも付いてきて!

アケミ

うちのお母さんに忘れ物したってバレたら、怖いから!

マアヤ

…仕方ないなぁ

マアヤ

さっさと取りに行くよ!

アケミ

あっ、待って〜…

大洋

(後ろに座ってた女子達、帰った…?)

大洋

麻沙美、彼氏できたんだ…

大洋

だから、連絡来なかったんだ…

大洋

アハハ

俺以外 誰もいない自習室で 静かに涙を流した。

大洋

あのとき、素直に答えてたら

大洋

俺も「麻沙美と同じ気持ち」だって、素直に言えていたら

大洋

何かが、違ったかな…

数年後

麻沙美

…あれ、大洋君?!

大洋

………………

大洋

もしかして、麻沙美?!

麻沙美

そうだよ

麻沙美

久しぶりだね…

大洋

…今、何してるの?

麻沙美

私は、最近独立して、webライターやってる

大洋

そうなんだ!

大洋

やりたいこと、みつかったんだね

麻沙美

…そう

麻沙美

社会に出て、ようやく

麻沙美

やりたいこと見つかって、幸せ。

大洋

そっか…

麻沙美

大洋君は?

大洋

俺は親父の会社に就職して、その…

麻沙美

大洋

大洋

ファッションデザイン、やらせてもらってるよ

麻沙美

じゃあ

麻沙美

夢、かなったんだ!

麻沙美

おめでとう

大洋

…ありがとう。

大洋

まだ、勉強不足だから

大洋

海外に行って、留学もしてみたいんだ

大洋

この歳じゃ、遅いかもしれないけど…

麻沙美

そんなことないよ

麻沙美

何歳からでも、やりたいことをやりなよ

大洋

そうだね。

大洋

その通りだ

麻沙美

ふふっ

大洋

大洋

あのさ

麻沙美

何?

大洋

塾辞めたあと、彼氏できたんだろ?

大洋

大洋

あのあと、どうなったんだ?

麻沙美

あー、知ってたんだね…

麻沙美

麻沙美

別れちゃった。

麻沙美

いい人だったんだけど、私がダメダメだったんだ

大洋

…そうなの?

麻沙美

そうだったのよ、当時はね。

大洋

あっ、親父から電話だ!

麻沙美

じゃあね、大洋君

大洋

うん。…麻沙美

麻沙美

何?

大洋

俺、あの時

大洋

大洋

麻沙美のこと、大好きだったよ。

大洋

あの時は、素直になれなくて

大洋

意地張っちゃってた。

大洋

今更だけど、ごめんなさい

麻沙美

麻沙美

…いいよ

大洋

えっ?

麻沙美

私も

麻沙美

麻沙美

あなたのこと、大好きだったし

麻沙美

忘れることが…できなかったから

麻沙美

だから先輩と、別れちゃったの

大洋

そ、そうだったのか?!

麻沙美

うん…

麻沙美

恥ずかしい…

大洋

はぁ…

大洋

それなら、連絡してきなよ!

麻沙美

だって…

麻沙美

その時は、私、大洋君に嫌われてると思ってたから

大洋

そうだよな

大洋

元々、俺のせいだもんな…

大洋

…俺、海外に行ったり来たりだけど、

大洋

麻沙美さえ良ければ、付き合ってくれませんか?

麻沙美

嬉しい

麻沙美

よろしく、お願いします

麻沙美

…ああ、大洋君とはじめてあった時のこと、思い出すなぁ

大洋

ああ、頭に糸くずつけてた時だっけか

麻沙美

忘れられないよ。だって、

あの赤い糸が

本当に私達を 結んでくれたのだから…

あかいいと。

fin

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