かわいくないやつがかわいくない言葉でお尻を叩きに来る話

おれは妖精だ。

外見は、そうだな。 マリモが白くなって浮遊してるとイメージしてくれ。

そんで小さくてつぶらなお目目が2つ。

……ってぇのがおれたち妖精の外見だ。なかなか可愛らしいだろ。

おれも妖精だから、白くてふわふわフヨフヨしててぱちぱちお目目を有してるはずだった。

…だったんだが、おれのお目目は生まれた時から斜めに釣り上がってる。怒り顔を想定してくれ。 色も白っていうかちょっと黒ずんでるしな。

ふわふわのマリモどころか、なんか目がついたデカい埃だ。 まぁつまりおれはあんまり可愛くない。

だからなのか。 性格も可愛くなくなった。

妖精は時に不思議な力を発揮する。 妖精しか出せないオーラ的な波動的な「エネルギー」が人間に触れた時、

その人間を勇気付けたり前を向かせたり背中を押したり、とにかく前向きにさせるんだそうな。

妖精は人間達には見えないが、時折疲れたり悩んでる人間をオーラ的な波動的なやつで元気付けてる。

…ぱちぱちお目目の妖精なら「頑張って」とか優しい言葉をかけたりもするんだろうが、生憎おれは性格もかわいくない。

甘い気休めより、辛口の言葉で人間達の尻をたたいてやる。 外見も可愛くないおれは言う事も可愛くないのさ。

……さてさて。 今日はどんな悩める人間に出会えるのかね。

…… さっそく見つけたぜ。そんじゃ尻を叩きに行くか。

ピー

田之上店長とのチャット

例えば何かマイナスな出来事があったとする。

それを笑いに変えたり空気を和らげる力が強いやつ

それを「いじられキャラ」と言うんだとおれは思う。

決して何してもいい、何やってもいいって言うサンドバッグじゃねぇ。

笑いに変える力、空気を和らげる力が強いだけで感情はある。 言われて嫌な事、されて嫌な事は当然あるし

それを嫌だと言う権利はある。

場の空気がとか言って自分が壊れたら元も子もないだろ。すげー馬鹿な話だ。

だから自分主体でもいいじゃねぇか。

……お前らの周りにもいるだろ 「いじられキャラ」

そいつには何言ってもいいとか思ってねぇか？

自分がされて嫌な事は他人にもしない。 もしかしたら目の前のそいつは笑ってっけど

心の内はどう思ってるのか、ちょっとでもいいから思いを馳せてみてもいいんじゃねぇか？

もしお前がそいつと、これからもずっと仲良く楽しく過ごしたいならな。

ってぇのがおれの尻叩きだ。

なかなか辛口だろ

でもこれくらいの言葉じゃないと、今の人間の社会は渡りきれねぇと思うんだ。

だからおれはおれのやり方が間違ってるとは思わない。

…さて次の悩める人間はどいつかな