趣味詰め

部屋でゲームをしていた所、 急に声をかけられた。 DDだけじゃなくて、うみにゃもいるし。 一緒にゲームでもしたくなったんかな。

心做しか、何処か声のトーンが低い。 うみにゃは特に声が違う気がする。

まじでしてないんだけど。 何これ、俺怒られる？

なんか逆に怖くなってきた。 俺なんかしてたかな。

うみにゃの今の声、マジだった。 めっちゃ声低かったし、 いっつも優しくて安心出来る声なのに。 あんな声聞いたことない。

そんな目で見ないでよ、 そんな、軽蔑みたいな、心外みたいな。 …敵に回すみたいな、そんな目。

急いで立ち上がって彼の裾を掴む。 口聞かないって、なんだよ。 俺の事嫌いになったの？ そんな疑問が次々浮かび上がって、 どうすればいいか分かんなかった。

そう言って手を振り払われる。

俺の謝罪の言葉なんて聞かず、 2人で俺の部屋から出て そのまま何処かへ出かけてしまった。 その日は特に何をすることも無く、 会話もせず1日を終えてしまった。

あの後1日が経ち、朝起きたら 朝ご飯が置いてあるだけで、 DDもうみにゃもゲームしていた。 …つか2人でゲームしてそうだったけど。

……隣の部屋から聞こえる楽しそうな声が羨ましくて仕方がない。 俺だって一緒にゲームしたいのに…。 なんて思った頃には、咄嗟に体が 動いてた。 隣のうみにゃの部屋の前に立って、 1つ深呼吸をして、ノックをする。

扉の前で聞いていた楽しそうな声とは 裏腹に、扉を開けた途端 低い声を出される。

へへ、と苦笑いしながら訴えかける。

2人からこんな感情を 向けられるのなんて始めてで、 ただ、謝るしか無かった。 ……顔、俯けちゃったし、

さっきの声とは一転して、 いつもの声のトーンに戻る。

……図星過ぎて何も言い返せない。 けど、だからって怒んなくても…。

結局俺怒られ損みたいな感じじゃん。 それにちょっとイライラして、 俺なりの反抗をしてみる。

やっぱりつくづくイライラする。

好きじゃないって言ったけど、 本当はだいすきだよ、 なんて言葉はまだ言わない事とする。