幼馴染の転入生

一曲目はアニメーションを使った踊りだった

曲調も相まって人間からかけ離れてる感じがより深まる

パンケーキも綺麗に沈んで滑らかに戻ってきている

おかめも隣で目を見開いている

でももっとびっくりさせられたのは二曲目だった

初めの方はヒップホップだった

音をきちんと取っていてかっこいいと思った

間奏に入ったときみなとはタットを織り交ぜてきた

そしてラスサビに入る直前

みなとは俺達の方に少し走ってくるとバク転してステージの真ん中まで戻りラスサビでパワームーブを繰り出す

みなとは踊り終わるとお辞儀をして戻ってきた

会場内はものすごく盛り上がった

各々みなとの踊りで火が着いたみたい

俺達はステージに出て踊り始めた

ポジション移動するときにステージ袖を見るとみなとはキラキラした目でこちらを見ていた

みなとにかっこいいところ見せたいな

俺はいつも以上に気合を入れてソロに挑んだ

みなとは気に入ってくれただろうか

みんなの歓声を聞きながらそう思った

無事に文化祭が終わり俺達はみんなで夕飯にした

狐が聞いてくる

みなとに目線を送る

みなとはそれに気がついたみたい

俺から話してもいいだろうか

おかめがなんとかなだめようとする

みなとは虐められてた経緯を話す

3人とも納得する

みなとがどんなふうに対策したか聞けて良かった

じゃああとみなとでわからない話は華宮の青龍のこと…

聞いてみるか

みなとは明らかに困った顔をする

みなとの語尾が小さくなる

なんか隠してるな…

後で二人になったときに聞こう

おかめは察したのか話を終わらせようとしてくれる

狐もこの違和感に気がついてるっぽい

俺はみなとの手を引いた

みなととベッドに入る

みなとはベッドの端で丸くなる

俺はみなとを抱き寄せる

みなとは小さく首を横に振る

今度は小さく頷く

みなとは聞こえるか聞こえないかくらいの声で教えてくれた

俺はみなとのお腹をぽんぽんする

みなとは小さく鼻をすすっている

よほど怖いのだろう

俺はそのままみなとをなだめながら眠りについた