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#カンヒュイラスト
いちご
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第3話、読み終えました……。まず、冒頭のカウンセリングルームの白い圧迫感がすごく伝わってきました。あの「何の感情もこもっていない顔」を一生忘れないと語るアメリカの言葉、ゾッとしましたね。 そしてドイツとの対峙。眼帯を押し付けられる場面の、アメリカの内面の叫びが胸に刺さります。「作り替えるな」「自由を奪うな」と心で叫びながら、身体が恐怖に支配されて従ってしまうもどかしさ……。自由の象徴だったサングラスが消え、代わりにあの紋章の眼帯をつけさせられる屈辱。ドイツの「似合ってますよ」という満足げな笑みが、悪魔そのものでした。 「自由に死ぬことすら許されない」という一文に、この物語の重さが凝縮されている気がします。次がすごく気になります……!
翌日、ノックの音で目覚めた俺は、職員に連れられてカウンセリングルームのような部屋に入れられた。
白を基調とした部屋に、椅子が2つと平たい机が1つ。窓はなくて、それが嫌に息が詰まりそうだった。
目の前の椅子に座る白衣の男に促されて椅子に座ると、何か覚えていることはないかと聞かれた。
俺は〈アメリカ合衆国〉......だった。
父親は〈イギリス〉で、 妹は〈カナダ〉。
原子爆弾を落とされてから今まで昏睡していた。そして気を失う前、ワシントンD.C.を離れてどこにいたのか、何をしていたのかは覚えていなかった。
白衣の男
カルテに何か書き込みながら、 男は言った。
俺は溢れ出る怠さを誤魔化しもせずに、彼の素早い手の動きを見つめていた。
しかし、ふと思いついて、 彼に質問した。
アメリカ
すると彼の手が止まり、カルテに落とされていた目がこちらと合った。
白衣の男
答えた彼の、何の感情もこもっていない顔を、俺はこの先一生忘れられないだろう。
ドイツ
戻ると、ドイツが部屋の前で俺を待っていた。
コイツ暇なのかなとか思いながら、目で続きを促す。
ドイツ
こ、コイツと密室に...?嫌すぎる...。
ドイツ
「怯えてない」、と反論しながら俺はドアを開けた。
俺が椅子に座ると、ドイツもテーブルの向こうにある椅子に腰かけた。
気分が悪い。
ドイツを真正面から直視して、俺は思った。
ドイツ
アメリカ
歯に衣着せぬず言うと、ドイツは鼻で笑った。まったく不愉快だ。
ドイツ
人差し指で自分の右目を指しながらドイツは聞く。俺はドイツを見ないようにしながら「問題ない」とぶっきらぼうに答えた。
ドイツ
プレゼント?いったい何を渡す気だ。
警戒と覚悟をしつつ、俺は差し出されたドイツの手に乗っかる"それ"を見た。
アメリカ
ドイツ
それは青地に白いハーケンクロイツが刺繍された眼帯だった。 少しだけ、ソ連を連想させた。
ドイツ
だからって、なんでちゃんとハーケンクロイツをつけやがったんだ。星が消され、代わりに憎きマークを刻まれただけでも堪えるというのに。その上からまたこの忌々しい紋章を重ねろと?虫酸が走る。
「つけてみてくださいよ」、ドイツが言った。
こんなものつけたくない。
俺はしばらくそれを睨みつけていた。 精一杯の抵抗のつもりだった。 なんでも思い通りにさせてたまるかと、そう思った。
でも、ふと様子を窺うようにして、ドイツの目を見ると、途端にどうしようもない恐怖に狩られて......。 結局、俺はそれを手に取ってしまった。
まただ、またこれだ!なんなんだ一体!どうして俺はこんなやつの言いなりになってしまうんだ!
辞めろ、辞めろ!俺は〈アメリカ〉だ!作り替えるな!『自由』を奪うな!そんなの〈アメリカ〉じゃない!
だから、抵抗、しないとなのに。身体が言うことを聞かない。
まさか、俺はコイツに恐怖を感じているのか...?
悔くて、恐ろしくて堪らない気持ちになりながらも、俺は素直に、従順に、この眼帯をつけた。
ドイツ
頬杖を突き、俺を眺めながら満足そうにドイツが言った。
ドイツ
また、俺が〈アメリカ〉であった証が消された気がした。
こうやって俺は、コイツらに改造されていくのだろうか。
徐々に徐々に、大切なことを忘れていってしまうのだろうか。
この先も、ずっと。 自由に死ぬことすら許されぬまま...?
ドイツが椅子から立ち上がった。
ドイツ
そこで一旦言葉を止めて、ドイツは俺が昨日忌避した本を手に取った。
ドイツ
こちらに向かって微笑むドイツは、悪魔のようだった。
ドイツ
パタンと、部屋の扉が閉まった。
それでも、アイツがいなくなったあとでも俺は、しばらく何もしないままじっとしていた。
このままじゃ駄目だ。
早く、早く。
できるだけ早く、何か。